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「ストレスで生理不順に…?」つらい体調不良と甲状腺機能の低下により生活を見直し【体験談】

  • 2022.1.11
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アラフォーともなると、原因不明の体調不良を経験することもぼちぼち出てきました。風邪や疲労とは違う、とにかく「調子が悪い」のひと言に尽きるという……。今回は環境の変化で生理不順になり、甲状腺機能低下と診断された私の体験談を紹介します。

発端は生理不順。婦人科で血液検査

忘れもしない2020年2月26日。講師の仕事に向かうバスの中で「新型コロナウイルスの影響により休校を検討」というニュースを目にしました。急きょ、今年度の残りの授業は休みに。生徒に残りの授業を提供できないことが心残りなのとともに、自分の子どもが通う小学校にも今後影響が出ることを懸念しました。小学校からは「ひとまず春休みまで休校」と連絡が来ました。子どもが家にいても私は仕事に行かなければなりません。私が外出している間、子どもだけで留守番させるのか、昼食はどうするのかなど、さまざまな心配事が頭をよぎり、ネットで深夜まで情報を集めていました。

それと並行して、ちょうど3月上旬から新しい仕事が始まり、仕事の緊張も続いていました。3月下旬、ふと生理が来ていないことに気付きました。私は生理が乱れたことはほとんどなく、唯一生理不順になったのが東日本大震災の翌月でした。そのため「体に何か異常があるのかも……」と不安になり、出産した産婦人科に予約を入れました。この産婦人科には内科医も常駐しているため、もし内科系の疾患だった場合でも安心です。診察と血液検査の結果、医師から「甲状腺刺激ホルモンの値が気になるから、来月また来てね」と言われました。

血液検査で甲状腺刺激ホルモン(TSH)が高値

1カ月後に産婦人科に検査結果を聞きに行くと、甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が基準値を超えていたことが判明。基準値0.390~4.010のところ、私は6.299µIU/mlとやや高めの値でした(写真参照)。

先生によると「更年期の症状と似ているけど、実は甲状腺の疾患っていうことも多いんだよ」とのこと。「ま、念のため、もう1回血液検査してみよう。何か心当たりある?」と問われたので、思い返してみると診察の前の週に体調を崩していたことを思い出しました。歩くのがしんどくて微熱があり、新型コロナウイルスの感染ではなさそうでしたが、1日中横になって安静にしていました。

先生はそれ以上細かくは説明してくれなかったけれど、詳しく知りたかった私は体調が戻ってから「甲状腺刺激ホルモン」について調べてみました。日本内分泌学会によると、甲状腺刺激ホルモンのみが基準値上限を超えて高い場合は、潜在性甲状腺機能低下症の可能性があるとのことでした。健康な人の3.3~6.1%に現れ、女性に多く年齢が上がるほど増えるようです。

外出自粛生活でのストレス軽減

2週間後に2度目の血液検査を受けました。結果は「甲状腺刺激ホルモンの値はやや下がっていますね。3カ月後にまた経過を見せてください」とのこと。私が「もし基準値より大幅に高かったらどうなんですか?」と聞いてみたところ、「もし高い場合は投薬治療をしますが、まだそこまでではないです。ストレスを減らすのが良いと思います。外出自粛生活で難しいとは思うけれど、軽い運動をしてみてください」と提案がありました。

調べてみたところ、甲状腺刺激ホルモンが10µIU/mlを超えると投薬などでの治療になるようでした。今回の私の値は前回の6µIU/mlよりも下がっていたので、経過観察で済んだようです。

やはり東日本大震災後に生理不順になったときと同様、コロナ禍による生活リズムの乱れや精神的な負担の影響が関係していると感じました。そのため、生理不順になり、甲状腺刺激ホルモンの値が高くなったのかもしれません。体がサインを出していたのです。精神的なストレスを緩和するために、家事も育児も仕事も必要最低限に絞っています。

まとめ

外出自粛生活が始まったころは、これまでに経験したことのない状況のなかで、家事も育児も仕事も不安で焦ってばかりいましたが、今回甲状腺刺激ホルモンの値が一時的に高くなったことから、今はまず自分と家族の心身の健康を大事にしようと思うようになりました。実際、小さな子どもが家にいると普段どおりには家事も仕事もはかどらないですし、先行きを不安に思っていても自分ではどうしようもない。それなのにあまり気張っていたら、心も体も悲鳴をあげてしまうとわかったのです。

ストレスを感じると「つらいよ」とサインを送ってくれる私の体に感謝しつつ、今後はなるべくストレスをあまりためないように気を付けようと思いました。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

【天神先生からのアドバイス】
甲状腺刺激ホルモンの数値が基準値を超えていますが、通常この数値では体調不良など体への影響はありません。写真の検査表にあるLH、FSHは低値で視床下部にストレスがかかっていることがわかります。コロナ禍での生活リズムの変化や新しい仕事での緊張がストレスになって生理不順になり、体調不良を引き起こしたのだと思います。
潜在性甲状腺機能低下症の20~30%は8年後に甲状腺機能低下症になるといわれ、特にTSHが10以上の場合は伸展性が高いです。一般的にはTSH4.5~10は治療不要ですが、6~12カ月おきにTSHを検査して経過を見ると良いでしょう。

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著者:Spinof Design

グラフィックデザインを中心に、講師やライター業などをサービスの柱としている。美術大学を卒業後、デザイン制作会社や広告代理店、印刷所の勤務を経てフリーランスに。仕事と育児のほどほどの両立を心がけている。


監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生

日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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