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髙島屋クリエイティブディレクター長尾悦美のスタイルヒストリー。

  • 2022.1.5

素敵に見える人たちは、どんなふうに自分のワードローブを作り上げてきたのか?物選びのプロである女性たちに取捨選択してきたアイテムやマイルールについて聞いてみた。

素材の良さを手がかりに、スタンダードを極める。

長尾悦美

髙島屋 STYLE&EDIT クリエイティブディレクター/CITYSHOP コンセプター

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シティショップオリジナルのオーバーサイズのシャツにニードルズのトラックパンツを。シャツ¥16,500/シティショップ、パンツ¥27,500/ニードルズ(ともにシティショップ)

自分のワードローブには、シャツやジャケットが多いという長尾悦美。「服を買う時に最も重視しているのはファブリック。素材に魅力のあるものを手に取るのが最初です。その次にデザインがあり、自分のワードローブやスタイルに合うかという判断をします。これまでテキスタイルにこだわっているブランドで働くことが多かったことや、両親も服好きだったので、幼い頃から自然と身についた感覚かもしれません。特にシャツはすごく好き。 いろいろな素材がありますし、ヴィンテージであれば物語を持っているところに惹かれます」 コンバインショップで経験を積むうちにおのずと紳士服の知識も得た。ルーツのあるメンズ服を女性らしく昇華させて着ることもアイデンティティのひとつになっていったという。「メンズのフィールドでは歴史やディテールの話をすることが多いんです。品のあるスタンダードという軸を意識するようになりました。逆にすごくモードなものには手を出してきていません。いまはミックスアイテムくらいが自分のスタイルにフィットします。歳を重ねるうちに、自分のことを理解していくことって、スタイルを作るのに重要なことかもしれません」

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19歳の時に購入したリーバイス501のビッグEはいまも健在。リペアやカスタムを加えて、オンリーワンな一着に。
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「スタイリングにオリジナリティを加えるならヴィンテージは必須」(長尾)。フレンチフィッシャーマンスモックは50年代のもの。厚手のしっかりした素材感。
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ワードローブにはマスキュリンなジャケットも多数。イタリアの上質な素材を使用したシティショップのオリジナルは長尾もお気に入り。ジャケット¥37,400/シティショップ
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30年代にアメリカの上流階級層でアフリカ旅行が大流行した際、サファリルックを考案したウィリス&ガイガーのシャツ。80年代もの。
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今季らしいスタイルの要素としては、キラキラのアイテムに注目しています。チカキサダのビジュートップは秋冬でも活躍しそうです」(長尾)。
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「このロレックスオイスターパ ーペチュアルや80年代のカルティエなどヴィンテージの時計を愛用中」(長尾)。ブラウンの色がシックな印象に。

長尾悦美YOSHIMI NAGAO2012年より、髙島屋スタイル&エディットのバイヤーを経て、20年春に髙島屋ウィメンズファッション部門のクリエイティブディレクターに就任。シティショップのコンセプターも兼任。

●問い合わせ先:シティショップ(シティショップ、ニードルズ)03-6696-2332

*「フィガロジャポン」2021年12月号より抜粋

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