1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 日本発! 世界に広がる駅伝文化の魅力

日本発! 世界に広がる駅伝文化の魅力

  • 2022.1.7

日本のランニング文化に詳しいアドハラナンド・フィンが「駅伝」という長距離リレーの魅力を語る。

David H. Wells

駅伝の魅力とは?

駅伝は、観客が楽しめるイベント。ペースメーカーがいるロードランニングでは先頭集団が走り去り、数名がドロップオフするのを見ながら、最後の走者が来るのを待つ。ラストスパートをかける人などめったにいない。でも、駅伝では区間ごとに走者が変わり、レース全体が動く。ベストランナーが第3区で、突然流れを変えることも珍しくない。どの区間でも誰かが追いつき、追い越され、観る者に衝撃を与えてくれる。状況は刻々と変わっていく。

Westend61

駅伝は戦略的?

日本の駅伝ではペースの速いランナーを先に走らせ、後続のランナーを刺激するのが一般的な戦略。自分がタスキをもらう時点で先頭集団に近ければ、頑張ろうという気になれるけれど、先頭集団から何キロも離れていると、やる気を失いかねない。でも、逆にベストランナーを最終区間に残しておくチームもある。駅伝は間違いなく戦略的な競技。

Westend61

駅伝に参加した経験から言えることは?

西洋では、1人の時間を楽しめるという理由からランニングが好まれる。それも一理あるけれど、駅伝には駅伝にしかない魅力がある。チームに所属し、メンバー同士で時間やエネルギーを費やし合うと、ランニングが一変する。それでプレッシャーが減るのかと思いきや、筆者の場合は、仲間のためにしっかり走ろうという想いが強くなった。気持ちが鼓舞される感覚だ。

skynesher

日本のランニング文化から学べることは?

筆者は日本とケニアという2つのランニング大国に住んでいたことがある。互いに大きく異なるものの、集団の力を信じるという点では共通していた。人と一緒に走ることで、ランニングがラクになり、楽しくなるというのは大事な教訓。グループで走ることは、1人のランナーとしての成長も助ける。ケニア人のランナーにも日本人のランナーにも、それがちゃんと分かっているように思う。

Westend61

駅伝にトライするべき理由とは?

ペースを変えずに5kmや10kmのマラソンを走る人は多くいるが、ときどきペースを変えるのは良いことだ。大げさに考えず、ちょっと自分を追い込んでみよう。こういうチャレンジを取り入れると、単調になりがちなトレーニングにも変化がつく。また、駅伝はランニングを社交的な場にしてくれる。私自身は適当に走ろうという感覚で参加したが、いざスタートを切るとチームに対する責任感が湧いてきて、本気で走ってしまった。全区間を合わせるとフルマラソンの距離になるなら、自分が担当する区間では、かなり意欲的な目標タイム(サブ3など)を設定しよう。みんなで走れば、チャレンジングな目標タイムがチーム全体で達成できる可能性もあるのだから。

※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。

Text: Rick Pearson Translation: Ai Igamoto

元記事で読む
の記事をもっとみる