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鎌倉のお正月、初詣は本覚寺のえびす市へ。

  • 2022.1.1
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鎌倉のお正月は賑やかだ。それは寺社仏閣が多いからで、街の外からも大勢の人が初詣にやってくる。目指すは、鶴岡八幡宮。鎌倉駅前のロータリーを抜けて、海から八幡宮へ続く目抜き通りに出ると、両脇に狛犬を控えた大きな鳥居が迎えてくれる。そこからは、車道より一段高くなった参道、段葛がまっすぐに続く。

八幡宮はその構えも立派だし、境内は広く気持ちよく、お参りするたびに清々しい心持ちになる。でも、正月や週末祝日は、どうしても混雑を避けられないのが難点。鶴岡八幡宮に限らず、さまざまな場所が混み合い道も渋滞するので、鎌倉に暮らす人たちはなるべくそういう場面に遭遇しないように行動している。

冬、鎌倉の家の庭に咲く椿。いくつか花をつける木があるなかで、いちばんのお気に入り。

というわけで、八幡宮での初詣は早くても7日過ぎてから。では、その前にどこでお参りするかというと。私は、住まいがあるエリアの氏神様である八雲神社と、その近くにある本覚寺にお参りする。八雲神社はこぢんまりしていながらも、鎌倉ではかなり歴史のある神社だ。正月に限らずたびたび足を運んでいるのだけれど、ここの話はまたいずれ。

本覚寺は日蓮宗のお寺。境内には七福神のえびすさまをお祭りする独特な形の屋根を乗せた恵比寿堂がある。えびすさまのご利益といえば、なんといっても商売繁盛。鎌倉には店が多いので、祈願にやってくる地元の人も多い。正月三が日には「初えびす」、1月10日には「本えびす」と市が立つこともあり、とくに賑わう。

昨年の本覚寺のえびす市で、福笹を授かる友人。「商売繁盛〜」というアナウンスと太鼓が鳴り響き、注目を集める。

境内には出店が立つ。日陰茶屋のお弁当と餅をお土産に。

境内には、祈願をした店や個人の名前を書いた紅白の提灯が並び、艶やかな衣装を纏った福娘たちが甘酒を振る舞ったり、福笹を授与してくれたり。この福娘たちが、もう本当に可愛らしくて(そんなふうに思うのは、自分がおばさんになったからなのかもしれない)、いつも一緒に写真を撮らせてもらいたいと思いながらも、なかなか言い出せないでいる。

福娘のこの可愛らしい姿。笑顔のオーディションでもあるのかというくらい、みないい笑顔をしている。

そして、米俵や小判、小槌、鯛など、縁起物を付けた福笹。これを授かる時に、祈願を唱えつつ太鼓を叩いてくれるのだが、その賑やかさといったら。人々の注目が集まるので、少し恥ずかしくもあるのだけれど、とても目出度い気分になる。縁起物に対して病みつきになるといったらおかしいのかもしれないが、本覚寺をお参りしてこそ、新年のスタートを切った気がする。商売繁盛。今年も楽しく仕事ができたらいい。

福笹はじめ、正月のえびす市のときにしか、授かれない縁起物。にぎり福というお守りもおすすめ。

授かったばかりの福笹は青々と。時が経ち、1年後に納める時には黄金色に変わる。

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