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細川亜衣がこっそり集めているもの「透明感に惹かれる古今東西のガラスの器」

  • 2021.12.31
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透明感に惹かれる
古今東西のガラスの器

細川亜衣
料理家

結婚後は熊本に移り料理を発信している細川さん。仕事柄、旅先や蚤の市で集めるものは器や台所道具が多いが、中でもガラスに惹かれると言う。

「他にもゼリー、水、ダイヤモンド、クリスタル……幼い頃から透明なものが大好きでした。実家の食堂にシャンデリアがあったのですが、縁をギザギザにカットされたパーツの断面に光があたって、キラキラと反射するのを飽かず眺めていました。デコラティブが趣味というわけではなく、光を通して輝く透明なものに魅了されていたのだと思います。最初に買った骨董品は、ポルトガルで出合った小さなグラスで、その後古いグラスを少しずつ集めていきました」

自宅にガラス専用の食器棚を4つ、隣接する活動拠点の「taishoji」にはひとつ持っているというから、そのコレクションの多さに驚く。しかし、サイズ的に棚に収まりきらないものもある。

「大きなガラスは、大ぶりな枝を生けたり、何も入れずに飾ってその姿を愛でたりしています。当初は古いガラスばかり集めていましたが、熊本に来てからは福岡の作家、横山秀樹さんのガラスが増えました。特に気泡が入ったグレーのガラスは、透明感一辺倒だった私の好みに変化を与えてくれました。季節を問わず、冷菜やデザートなどを盛るのに重宝するので、よく使っています」

棚の上段にはフランスのビストログラスなど。下段左端に重ねてあるのが横山秀樹のグレーの気泡入りガラス鉢。

中国と台湾で購入した廉価な蓋碗。お茶の色が透けて見えて美しい。

大きな瓶は梅やパスタを入れたり、花木を生けたり。

少しずつ集めている薬瓶はスパイス入れに。

GINZA2021年8月号掲載

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