エリザベス宮地の好きが詰まっている、行きつけの店「新宿 北村写真機店」etc.

センスのいい人たちがこっそり通う店は？GINZAでおなじみのスタイリストやカルチャー界でいま話題の人たちに聞いた。今回の案内人は、映像作家のエリザベス宮地さん。

新宿 北村写真機店

五感をフル活用して
吟味できる場所

映像作家・エリザベス宮地さんは、中古カメラを扱う4階とフィルムの現像を出しに1階へ足しげく通っている。

「僕が首からぶらさげている〈CONTAX G1〉、人気モデルの〈CONTAX T2〉や35㎜フィルムを使うハーフカメラ〈KYOCERA SAMURAI〉もそろっています（＊取材時の在庫状況）。暖色系の照明のおかげなのか、カメラがいつもよりカッコいいんですよ。あぁ、ヨダレが出ちゃう（笑）」

木枠の特製ショーケースにはブランド・機種ごとに5000点超を展示。かねてより狙っていた一眼レフの〈Nikon F2〉を手にすると、その感触ににんまり。 「今夜はシャッター音を肴に一杯呑みます」と、ニコニコ顔でレジへと進んだ。

宮地さんは人の“顔”が見える店を好み、スタッフと話し込むこともしばしば。 「コンシェルジュの船越さんのように、専門家の話は聞くだけでも楽しい」 現像の仕上がりにも一家言ある。

「こちらのパキッとした色味がツボでして。今日、初耳でしたが、僕が故郷の高知で現像をお願いしていた『カメラのキタムラ』の旗艦店なんですってね。10代の頃の〝好き〟と再会できてうれしいな」

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GINZA2021年10月号掲載