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男女密会にも?首相補佐官&厚労省幹部が泊まった「コネクティングルーム」とは

  • 2021.12.26
コネクティングルームに泊まった和泉洋人首相補佐官(左、2019年12月、時事)と大坪寛子厚生労働省審議官(2020年2月、時事)
コネクティングルームに泊まった和泉洋人首相補佐官(左、2019年12月、時事)と大坪寛子厚生労働省審議官(2020年2月、時事)

安倍晋三首相の補佐官を務める男性が海外出張の際、厚生労働省の女性幹部と「コネクティングルーム」に宿泊していたことが「公私混同ではないか」と国会でも話題になっています。コネクティングルームは内部で自由に行き来できる部屋とされていますが、どのようなホテルにあって、どのような人が利用しているのでしょうか。

ホテルジャーナリストの高岡よしみさんに聞きました。

内部で行き来、ファミリーに人気

Q.コネクティングルームとは一般に、どのような目的で設置され、どんな構造になっているのでしょうか。

高岡さん「コネクティングルームは、同じような構造の隣同士の客室が、室内の扉一枚で隣室とつながっている客室のことをいいます。コネクティングルームの特徴は、室内の扉を両側から施錠できることです。

それぞれの部屋のプライバシーを保ちつつ、いちいち客室の外の廊下に出て隣の部屋を訪ねなくても、扉一枚ですぐに行き来ができるため、VIPとその付き添いの随行員・秘書が主に利用します。例えば、海外の要人とそのSP(セキュリティーポリス)の利用が分かりやすい例です。要人だけでなく、親子2世帯のファミリーの利用もよく見られます。

ホテルによっては、主賓室と控室がコネクトしている場合もあります。例えば、主賓室70平方メートルに対して控室50平方メートルといったイメージで、客室の広さに違いがある場合や、主賓室はスイートルームクラスの設備、控室はジュニアスイートクラスという場合もあります」

Q.どのようなホテルにあるのでしょうか。

高岡さん「コネクティングルームは、ビジネスホテルにはありません。政財界で活躍をされている人や、海外から来日するVIPが宿泊するクラスのホテル、あるいはスイートルームを有しているクラスのホテルにはあります。

また、リゾートホテルや旅館など、ファミリー層が多く利用する宿泊施設にもあります。2世帯で旅行した場合、おじいちゃん・おばあちゃんと、夫婦子どもが分かれて宿泊する想定です。昼間の行動は2世帯一緒でも、夜はそれぞれのんびりしたいという場合にコネクティングルームの利用が便利です」

Q.男女の“密会”に使われることもあるのでしょうか。

高岡さん「利用目的は宿泊者によってさまざまなので、一概には言えないです。単に男女の密会ならコネクティングルームでなくてもよいと思います」

Q.人数が多い場合、大きな部屋を予約すればいい感じもしますが、ただの大きな部屋とコネクティングルームは、どのような違いがあるのでしょうか。

高岡さん「人数が多い場合、一般的に利用するのはスイートルームですが、コネクティングルームとスイートルームの違いは例えれば、2世帯住宅かサザエさんの家かの違い、つまり、玄関が1つか2つかの違いです。コネクティングルームにはそれぞれに玄関となるドアがあるので、プライバシーを確保することができます」

Q.多客期などに、それぞれを別の部屋として、まったく関係ない人が使用することはあるのでしょうか。

高岡さん「あります。ホテル側としては、コネクティングルームとしての利用がない日や繁忙期は室内の扉を両側から施錠し、それぞれを単体の客室として予約を受けることがあります」

Q.ちなみに、料金は一般的にどのくらいなのでしょうか。2部屋合わせた広さが同じくらいの部屋とコネクティングルームとでは、どう違うのですか。

高岡さん「金額はホテルのランクや客室の広さなどによってまちまちです。いずれにしろ、政財界で活躍されている人や海外から来日するVIPが宿泊すると考えると、それなりの価格になります。2部屋をコネクティングルームとして利用することで、セット販売として割引価格で提供するホテルもあります。

コネクティングルームは、お互いの部屋を便利に行き来したい一方で、ゆったりした時間も過ごしたい、また、それができる人に利用されています」

オトナンサー編集部

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