今回は、数ある魚類の漢字から「鰣」をご紹介! 「魚へん」に時間の「時」という構成は、あまり見慣れないかもしれません。
しかもこちら、「時(とき、じ)」とは似ても似つかぬ読み方をするんですよ。
さて、いったいなんと読むんでしょうか…?
「鰣」の読み方!
先述したように、「鰣」は「とき」や「じ」とは読みません。
では、ここで同じ読み方をする別の漢字をご紹介します。たとえば「蓮」、そして「斜」です。いかがでしょう…?
このヒントを見ると読み方が分かった方も多いと思います。
それでは正解を発表します。
正解は「はす」でした!
「鰣」について
「魚偏」に「時」と書く「鰣」が、まさか「はす」と読むなんて、想像もつかなかったのではないでしょうか? ちなみに「はそ」とも読みますよ。
それでは、この聞きなれない魚の正体はいったいどういったものなのか? 辞書で探ってみましょう!
〘名〙 コイ目コイ科の淡水魚。全長三〇センチメートルほどになる。近縁種のオイカワに似ているが大形で、横からみると口が「へ」の字形をしているので区別できる。背方は青黒く腹方は白い。産卵期の雄には婚姻色や追い星が現われる。小アユなどの小魚や昆虫を捕食。琵琶湖・淀川水系、福井県の三方湖水系などに分布。近年は琵琶湖産アユの放流などに伴い、各地に移植されふえている。食用で、旬は初夏。彦根の名物。けたばす。はそ。《季・夏》 〔色葉字類抄(1177‐81)〕
出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)
コイ科の淡水魚で、なんでも彦根の名物なんだとか。関東や東北など、別地域にお住いの方は知らなくても、関西地域の方にとっては馴染み深い魚なのかもしれませんね。
ちなみに「鰣」を使った滋賀県の名物料理に「鰣魚田(はすぎょでん)」があるんだそう。「魚田」とは、魚に味噌を塗って焼いたもの。とってもおいしそうですよね…!
まとめ
いかがでしたか?
「鰣」は「はす」と読みます。
今回の「魚へん」の漢字も、とっても面白かったですね! 今後も様々な難読漢字をご紹介させていただく予定です。楽しみに待っていてください!