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スナック大宮「今夜も薄口アドバイス」:まだ遊びたい、31歳・智美

  • 2015.8.7
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ウーマンエキサイト新連載! 婚活応援ライターの大宮冬洋が、悩めるアラサ―女性の恋愛相談にお酒を酌み交わしながら“ゆるーく”のっていきます。

知らない相手だからこそ(?)意外と話してしまう深い話、本音…。辛口コメントは耳が痛すぎる女性たちに、今夜も薄口アドバイスを。どちらが相談役だか分からなくなる、大宮さんのキャラにも注目です。

IT企業に勤務する石橋智美さん(仮名、31歳)と待ち合わせたのは、東京・恵比寿の高級住宅地にある宮崎料理店です。

個室で待っていると、智美さんが15分遅れぐらいでやってきました。引き締まった体型に日に焼けた肌、ハッキリめのメイク。大きな金色のイヤリングが良く似合う、ややギャルな美人です。

イラスト/ちゃず

仕事の都合で遅刻したことを丁寧に謝ってくれた後は、明るい調子で乾杯した智美さん。料理も気に入ったようで、出汁巻き卵などを前のめりで注文していました。焼酎などお酒もいける口です。

この時点で智美さんを好きになった僕は確信しましたね。智美さんが恋愛や結婚に悩んでいるのならば9割がた男が悪い、と。こんな素敵な女性をしっかりつなぎとめないなんて!

つきあう前と後の落差にとまどい…

智美さん、いまお付き合いしている男性はいるんですか?

「はい。渋谷のクラブで4か月前に知り合った人です。私は女の子4人で遊びに行き、彼は男友だちと一緒に来ていました。遠くから見て、立ち姿のシルエットと動きがいいな、と思っていたんです。

グループ同士で一緒に飲んで、その場では携帯番号を交換しました。後からLINEでもつながり、週に1回ぐらいのペースでごはんを食べに行くようになり、付き合い始めたのは1か月後ぐらいです。最近は全然、連絡が来なくなりましたけど…」

とはいえ、2日に1回ぐらいはLINEなどで連絡を取っているとのこと。危機的な状況だとは思えませんが、智美さんによれば恋愛の初期との落差が大きすぎるようです。

「最初の2か月間ぐらいは、『オハヨー。仕事、行ってくるね』から始まって、1日に何度もやりとりがありました。私はもともと筆まめじゃなくて、今まで付き合ってきた人も同じようなタイプだったので、(頻繁に連絡が来ることが)新鮮でしたね。

でも、最近はパタリと連絡が来なくなったので、『あれ?』と思ってしまいます。(彼との恋愛は)全然、盛り上がっていません。男の人って付き合う前のほうが熱くなるからこんなものかもしれませんけど。

彼の気持ちは私から離れていっているんじゃないですか。あるとき、『好きな人ができた』とか言われそう(笑)。私の気持ち? それは付き合ったときから変わっていませんよ」

自らの恋愛を他人事のように突き放して語る智美さん。恋人の山本弘樹さん(仮名、24歳)は7才も年下であり、客観的にならざるを得ないのかもしれません。

彼は「かわいい豚さん」?

「クラブで見かけたときは『ちょっと下かな』ぐらいに思っていたのですが、後から年齢を聞いてびっくりしました。年下男なんて全然、良くありませんよ(笑)。

最近の若い人は常にスマホをいじってInstagramをしているんです。ついていけません。彼はアパレルショップで店員をしていて、自分のことをオシャレで面白いと勘違いしている。

Instagramのフォロワーがちょっと多いだけで調子に乗っているんです。かわいい豚さんのくせに」

ん? 豚さん? 聞けば、智美さんはいわゆるイケメンには興味がなく、アニメ映画『紅の豚』の主人公、ポルコ・ロッソのようなおなかが出ている男性が好みなのだとか。

実在の人間で言えば、バンド『ゲスの極み乙女。』の休日課長が大好き、とのこと。蓼食う虫も好きずき、とはよく言ったものですね…。

社会人の女性が男性を評価するとき、顔かたちが整っていることよりも「人生を楽しんでいることがにじみ出ている雰囲気」が重要ですよね。

具体的には、自分に似合ったファッションをして、生き生きと立ち振る舞っている男性がモテるのです。職場のエース級社員が人気を集めるのは当然だと思います。

弘樹さんの場合は、アパレルショップやクラブという場が己を生かしやすいのでしょう。自分を冷静に見つめて、その強みを伸び伸びと発揮できる場所を選ぶことが大切です。

この連載は女性向けなのに、つい男性向けのモテ論になってしまいました。話を戻しましょう。

一緒にいても楽しいことは一つもない!

実家暮らしのわがままなお坊ちゃんだけど根拠なき自信が魅力の「豚さん」にハマっている智美さんですが、1年前まではヒト科の男性と3年半も付き合っていました。

いわく、「平凡という言葉を擬人化したような人」。智美さん、面白いけれど口が悪いな…。

「4歳年上のIT系エンジニアでした。顔、体型、頭の良さ、年収のすべてが普通でしたね。仕事はちゃんとしているし、生活力もある。家族は守る人だと思います。

結婚相手としては最高だったと今でも思いますが、『この人と一緒にいても楽しいことは一つもない!』とあるとき悟ってしまったんです」

ようやく恋愛相談らしくなってきました。個性的で面白いけれど頼りない年下男と、平凡でつまらないけれどちゃんとしている年上男との比較、ですね。

今年39歳で、妻から「あなたは中肉中背で顔も平坦。ヒトナミフツオ(人並み普通夫)だね」と言われている僕としては後者に肩入れしたいところ。

智美さん、前彼と寄りを戻したほうがいいんじゃないですか? 平凡だからこそ智美さん色に染められるし、歳月とともに味わいが出てくると思いますよ。

しかし、智美さんはさっぱりとした表情で笑い飛ばします。

「いえいえ。済んだ話ですから。彼は仕事はしっかりしていても、プライベートはスカスカの人でした。同じことを何度言っても忘れちゃう。他人にあまり関心がないのだと思います。

私の誕生日にアメリカ旅行に連れて行ってくれる約束をしていたのに、株で失敗して旅行代がなくなってしまったことがありました。

せめて私を喜ばせる努力をしてほしかったので、ケーキを焼いてとお願いしたら、作ってくれたのは小さなチーズケーキを1個だけ。仕事帰りにおなかを空かせて行ったのに…。

『私は株に負けた』と思ったらバカバカしくなりましたね。別の日に女友だちが飲食店でサプライズパーティーを開いてくれました。

友だちと一緒にいるほうが楽しい、彼に後ろめたさを感じずに自由に遊びたい、と思ったな。それで別れを切り出しました」

友だちは家族でも、人生の伴走者でもない

潔いとも言えるし、20代女性にありがちなおバカ行動だとも言えます。恋人や結婚相手との現在と未来を友だちとの遊びと比較するな、と僕は言いたい。

友だちはあなたに何の責任もないので、一時的にすごく親切にしてくれるかもしれません。しかし、彼らの優しさは「自分が暇で寂しいから」という理由が大きかったりします。

その証拠に、いつも一緒にいてくれた友だちが結婚して子どもを作った後は疎遠→無縁になる、というケースが少なくありません。

生活を楽しく豊かにするためには、気の置けない友だちが不可欠です。ただし、年齢やキャリアを重ね、引っ越しや転職をするたびに親しく付き合う友だちは移り変わっていくのが普通だと思います。

中には「30年来の友だち」がいるかもしれませんが、その人と一番親しいわけではありませんよね? その場その場でお互いを見つけて、一期一会を喜び合うのが友だちであり、彼らは家族ではないし、人生の伴走者でもありません。

説教臭くなってすみません。実は、僕も3年前に60代の女性から同じようなことを言われたのです。

ずっと住み暮らしていた東京から、結婚を機に愛知へ引っ越すことになり、友だちや肉親と地理的に離れてしまうのが不安でした。

でも、その女性(独身一人暮らし)は「家族はあなたを全承認してくれるけれど、友達は部分承認しかしてくれない。

まずは結婚生活を大事にしなさい。機嫌良く暮らしていれば、友だちはすぐに見つかるから。コツは、よそ者が集まるような飲食店に通い詰めること」とアドバイスしてくれました。

結果はその通りで、愛知でも同世代の友だちが何人かできて、毎週のように一緒に飲み食いしています。妻とその家族や幼馴染(ネイティブ愛知県民)ともすっかり仲良くなりました。

今では「健康と仕事と家族さえキープしておけば、日本語が通じる土地ならどこでも友だちができて楽しく暮らしていける」と感じています。

智美さんにはこのような助言は要らないのかもしれませんね。僕よりもはるかに自立していて、友だちは多いけれど対人関係への依存度は低いと感じるからです。

いま、結婚願望はあまりありません

「ずっと前から父親が浮気をしていて別居しています。実家で一人暮らしの母親には『亭主元気で留守がいい、と言うからね。経済的に支えてもらえるだけありがたいと思ったほうがいい』と話しています。

家族とはどこかでつながっていれば十分、だと思いますね。いま、結婚願望はあまりありません。本当にいい人がいたら年内でも結婚できるけれど、(いい人が)いなければいないでかまわない。

今の彼との結婚? ないと思いますよ。彼も私もまだ遊びたいから」

智美さんと僕では家族観が違うようですね。それについて語ろうかと思ったのですが、お酒も進んできて気が変わりました。

智美さんのようにちゃんと働いて自活してなおかつ遊び好きの女性がいるからこそ、夜の東京は楽しいのですから。

みんなが安定や結婚を優先し始めたら、飲み屋やクラブなんてすぐに潰れてしまいますよね。

というわけで、取材はもう終わり。宮崎料理店を出て、ダイニングバーを2軒もハシゴしましたよ。お別れをしたのは深夜2時近くだった記憶があります。

智美さんは明日の仕事をものともせずにクラブへ。僕はタクシーで東京での滞在先に戻りました。

結局、何が言いたかったのかは自分でもわかりませんが、智美さんとの会食がとても心地良かったことだけは覚えています。

「大宮冬洋の薄口アドバイス」

とっても素敵な智美さん。そのまま遊び続けてほしいと個人的には思いました。でも、女性の場合は35歳を過ぎると婚活市場で急激に不利になるのが現実です。親は先にこの世からいなくなります。一人きりで生きていく覚悟はありますか? ないのであれば、「魅力的だけど頼りない年下男性」には見切りをつけ、「平凡でつまらない男性」に面白さや安らぎを見出す努力をしましょう。

(大宮冬洋)

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