今回ご紹介するのは「衣魚」です。
「魚」が付く漢字といえば、「秋刀魚(さんま)」や「太刀魚(たちうお)」など、食卓によく並ぶ「魚」の名前が浮かぶ方も多いかもしれません。
そんな「魚」と、一見関係なさそうな「衣」が組み合わさった「衣魚」。はたしてなんと読むんでしょうか…?
「衣魚」はなんと読む?
まずは、普段使う読み方をもとに考えてみましょう。
「衣」は「衣装」などでは「い」や、1字で「ころも」と読みますよね。また、「魚」は「さかな」や「ぎょ」、「うお」と読むことが多いかと思います。
これらを単純に組み合わせると…「いぎょ」? または「ころもうお」などでしょうか? しかし、残念ながらこれらは不正解なんです。
よく使う読み方からは正解にたどり着けなさそうなので、ここでヒントをご紹介!
大切な服に食べ物や飲み物をこぼしてしまった時、みなさんは何を心配しますか?
実はこれが、そのまま「衣魚」の読み方となっています。
それでは正解を発表します。
正解は「しみ」でした!
「衣魚」について
「しみ」という読み方、かなり意外だったかもしれません。
では、意味を確認してみましょう。「魚」が付く言葉だから魚の名前なのか、はたまた読みが同じで「衣」が含まれることから服のシミのことなのか。
残念ながら、どちらも違います。
実は、「衣魚」は「魚」とは全く違う生き物の名前なんです。
しみ【衣=魚/紙=魚/蠹=魚】シミ目の昆虫の総称。体長約1センチ。体はやや細長く、魚を思わせ、腹端に3本の長毛をもつ。口はかむのに適する。湿潤な所にすみ、人家内にもみられ、書物・衣類など、のりのついたものを食害する。総尾類。しみむし。《季夏》
出典:『デジタル大辞泉』(小学館)
なんと「衣魚」は虫の名前でした。また「雲母虫(きららむし)」という別名もあるんだそう。「衣魚」の他、「紙虫」「蠹魚」と書くこともできるのですね!
まとめ
いかがでしたか? 「衣魚」、その名前から抱く魚のイメージとは違い、虫のことでした。
夏に多く出る虫ですが、冬でも暖房で暖かい部屋には現れるそうです。
ぜひ、この機会に「衣魚」の読み方をマスターして、ご友人やご家族との話のネタにしてみてください!