「賢」、主に「賢い(かしこい)」と読まれる漢字ですが、知識量はもちろんのこと、立ち振る舞いなどからも推し量れますよね。
基本的にはこのようになるために勉強したり、こう見られるような行動をとるなど、比較的ポジティブな意味で使われていると思います。
今回ご紹介する漢字は、そんな「賢」が含まれている「賢人」です。
一般的に「けんじん」と読まれる方が多いかと思いますが、実はそれ以外にも複数の読み方があるのをご存知でしょうか?
「賢人」って何と読む?
「けんじん」以外の、今回の正解は2つあります。
「賢しい」を読める方であれば、2つとも正解に近づけるかもしれません。ちなみに 「賢い(かしこい)」とは送り仮名が違うので、別の読み方を考えてみてくださいね。
それでは、正解を発表します。
正解は「さかしびと」「さかしらびと」でした!
「賢人」について
「けんじん」の他に、「さかしびと」「さかしらびと」と読むんですね。
ちなみに、先述した「賢しい」は「さかしい」と読みます。併せて覚えておきましょう。
では、読み方が分かったところで、意味の確認に移りましょう。「けんじん」を含めた3つの読み方に、果たして意味の違いはあるのでしょうか。
けん‐じん【賢人】〘名〙
① 知恵があり、行ないのすぐれている人。聖人に次いで徳のある人。賢明な人。賢者(けんじゃ)。 ② (清酒を「聖人」というのに対していう) 「にごりざけ(濁酒)」の異称。
さかしら‐びと【賢人】
〘名〙 でしゃばって世話をやいたりする人。また、利口ぶる人。
さかし‐びと【賢人】
〘名〙 かしこい人。賢明な人。
出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)
「けんじん」と「さかしびと」は「賢明な人」という意味が共通していましたね。
ただ、「さかしらびと」は上記2つとは意味が異なっています。
「さかしびと」は「かしこい人」、「さかしらびと」は「利口ぶる人」。「ら」1字があるかないかで意味が変わってきますので、しっかり覚えておきましょう!
まとめ
いかがでしたか? 今回は「けんじん」に「さかしびと」、そして「さかしらびと」と3つの読み方をご紹介いたしました。
「さかしびと」になるつもりが1文字多く「さかしらびと」になってしまっていた、なんてことがないようにしてくださいね!