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【騒動まとめ】映画『ファンタスティック・ビースト』グリンデルバルド役はなぜジョニー・デップからマッツ・ミケルセンに変わった?

  • 2021.12.19

映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズで起きたグリンデルバルド役の交代騒動。一体ジョニー・デップに何が起きた?一連の流れをまとめ、新キャストのマッツ・ミケルセンの反応と共に詳しくご紹介。(フロントロウ編集部)

映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』、2022年4月に公開決定!

日本では『ファンタビ』の愛称でも親しまれている大人気ファンタジー映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズの最新作、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』が2022年4月8日に公開されることが決定した。

最新作では、主人公のニュートが『ハリー・ポッター』シリーズでおなじみのダンブルドアを助けるため、助手バンティ、兄のテセウス、名門魔法族の末裔であるユスフ、教師のユーラリー、そしてマグル(=非魔法族)のジェイコブと共にデコボコチーム結成し、新たな冒険に出る。

前作同様に、エディ・レッドメインがニュート役、ジュード・ロウがダンブルドア役として出演し、エズラ・ミラー、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、カラム・ターナー、ジェシカ・ウィリアムズ、キャサリン・ウォーターストンなども再び登場。

画像: ©︎2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©︎J.K.R.
©︎2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©︎J.K.R.

そんな本作で特に注目されているのが、ジョニー・デップに代わってグリンデルバルド役として出演することになったマッツ・ミケルセンの存在。

今回は、ジョニーの降板からマッツの採用、そしてキャストの反応やその他の裏話までまとめてご紹介。

ジョニー・デップ、『ファンタビ』抜擢後に元妻アンバーとドロ沼破局

ジョニーは2015年11月公開の1作目『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』で、ダンブルドアとは親友かつ恋人という関係にあった闇の魔法使いグリンデルバルド役に抜擢。しかし公開まで約半年と迫った5月に、当時の妻である俳優のアンバー・ハードがジョニーからのDVを告発して離婚を申請。一大スキャンダルになったのだが、8月には示談に至って一度は幕引きとなった。

画像: ジョニー・デップ、『ファンタビ』抜擢後に元妻アンバーとドロ沼破局

しかしこの一件はDV被害を訴えるアンバーとそれを事実無根とするジョニーの間でくすぶり続け、ジョニーは自身を「Wife Beater(妻を虐待する者)」と呼んだイギリスの大衆紙The Sunを2018年6月に訴え、2019年にはアンバーを名誉毀損で訴えた。

アンバーとの裁判は『ファンタスティック・ビースト』の撮影にも影響を及ぼし、一時は裁判の日程を延期してほしいとジョニーが裁判所に要請する事態にまでなった。

ジョニーが『ファンタビ』降板をインスタグラムで発表

アンバーとの騒動後も、原作者であるJ・K・ローリングの支持を受けて、2018年11月に公開された2作目『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』でもグレンデルバルド役を続投したジョニー。

画像: ジョニーが『ファンタビ』降板をインスタグラムで発表

しかし2020年11月。長きにわたる裁判の末、英裁判所はThe Sunの記事に対するジョニーの訴えを棄却。アンバーが主張する14件の暴力事件のうち12件は「実質的に真実」であるとの判決を下し、The Sunが使った「Wife Beater(妻を虐待する者)」という見出しは名誉毀損にあたらないと判断した。

この裁判の結果を受けて、ジョニーはグリンデルバルド役を降板することに。

ジョニーは自身のインスタグラムで『ファンタスティック・ビースト』シリーズの製作・配給元であるワーナー・ブラザースの要請により、3作目『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』ではグリンデルバルド役を降りることを決断したと説明したほか、アンバーへのDV疑惑に関して、自身の潔白を晴らすために上訴する意志を明らかにした。

「最近の出来事を踏まえ、下記に手短にコメントしたいと思います。
まず第1に、私に支持や忠誠を恵んでくださっているみなさんにお礼を申し上げます。みなさんが、とくに、ここ数日の間に送ってくださった愛やご心配のメッセージには、とても感動し、有難く思っています。
そして第2に、ワーナー・ブラザースから『ファンタスティック・ビースト』で演じたグリンデルバルド役を辞退して欲しいとの要請があり、私はそれを尊重し、リクエストに応じることにしたことをお知らせします。
最後に、これは言わせてください。イギリスの裁判所が下した非常に理解し難い判決が、私が真実を伝えるための戦いを変えることはありません。私が上訴を計画しているということを、ここに認めます。
これからも、私の決心は固く、自分に対してかけられている疑惑は真実ではないと証明してみせます。私の人生とキャリアが現時点で定義されてしまうということはありません。お読みいただき、ありがとうございます」

ワーナー・ブラザースは、米メディアへの声明を通じ、ジョニーの降板を認めたうえで「これまでのジョニーの同作への貢献に感謝しています」とコメント。さらに、グリンバルド役は別の俳優に引き継がせる意向を明らかにした。

ちなみにジョニーは降板が決定する前に『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のワンシーンだけ撮影しており、そのギャラはなんと10億円。

たった1シーンしか出ていないのにそこまでギャラが高い理由は、“何かしらの事情があって映画の制作が中止になった場合や、役が再キャスティングされた場合も、約束した出演料を全額支払わなければならない”という項目が盛り込まれたペイ・オア・プレイ契約というものを結んでいたからだという

共演キャストの反応は?

ジョニーの降板について、何人かの共演者が自身の意見を表明。

画像1: 共演キャストの反応は?

ダンブルドア役のジュード・ロウは、「こういった状況ではスタジオの判断に従うしかない。我々にできることはそれだけだ。私たちは自分に与えられた役割を果たす必要がある。このようなフランチャイズでは、大きな決断を下すのはスタジオなんだ」と、俳優側に決定権は一切ないことを強調し、「(ジョニーの降板は)私にとっては珍しいことだった。たった1日とはいえ、ジョニーはすでに最新作の撮影に参加していたからね」と、ジョニーの降板に少なからずショックを受けていることをほのめかしつつ、早くも撮影が始まっていることを明かした。

画像2: 共演キャストの反応は?

ジェイコブ・コワルスキー役で出演している俳優のダン・フォグラーは、自らのオフィシャルファンページで、この状況を自分ではどうすることもできないという悲痛な思いを吐露。

「ジョニーにとって最善なことと、映画にとって最善なことは同等ではないかもしれない。正しい判断が必ずしも公平とはかぎらない。そんな単純なことじゃないんだ。僕はジョニーのことを愛しているし、彼にはつねにベストな状態であってほしい。自分本位かもしれないけれど、もしまた彼と一緒に働けるなら、彼にはベストな状態であってほしい」と、ジョニーに寄り添いつつも非常に複雑な思いを抱えていることを明かした。

ジョニー・デップの代役にマッツ・ミケルセンが決定

ジョニー・デップが降板したことにより、次のグリンデルバルドが誰になるのかという話題が一気に過熱。

一時期は、映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』でグリンデルバルドが変身した姿であるグレイブスを演じた俳優のコリン・ファレルが最有力とされていたが、その約半月後に、“北欧の至宝”とも言われ、映画『007/カジノ・ロワイヤル』やドラマ『ハンニバル』で知られるマッツ・ミケルセンが役を引き継ぐことが発表された

画像: ジョニー・デップの代役にマッツ・ミケルセンが決定

マッツの起用に関しては、『ファンタビ』シリーズのデヴィッド・イェーツ監督たっての希望であると米Deadline。

初期の段階でマッツはグリンデルバルド役に選ばれたことを「それは噂レベルの話だ」と語っていたが、その後米Indie Wireが入手したワーナー・ブラザースからのプレスリリースに、マッツがグリンデルバルド役でキャスティングされたことが明記されていたため、確定したことが明らかになった。

コリン・ファレルが参加できなかった理由

では、有力候補とされていたコリンがグリンデルバルド役にならなかった理由は?

画像: ©︎WARNER BROS PICTURES
©︎WARNER BROS PICTURES

それは、撮影スケジュールの都合がつかなかったため。

2022年3月11日公開の映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』にペンギン役で出演することが決定しているコリンだが、実は『THE BATMAN-ザ・バットマン-』と『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』の撮影時期はほぼ同時だった。公開日も1か月も違わないことを考えると、コリンが『ファンタビ』に出演できないのは明白。

ちなみにコリンは映画『THEBATMAN-ザ・バットマン-』のスピンオフ作品である、ペンギンを主人公にしたスピンオフ作品への出演も決定しているため、そちらでも大忙しなのだろう。

マッツ・ミケルセン、ジョニー・デップの降板にコメント

2020年12月、マッツはジョニーが降板したことについて初めてコメントをした

画像1: マッツ・ミケルセン、ジョニー・デップの降板にコメント

米Entertainment Weeklyのインタビューに応じたマッツは、ジョニーが演じてきたグリンデルバルドと自身が演じるグリンデルバルドはどう違か問われると、「ええと、僕が演じるっていう事が、まず、1つの違いだよね」と一言。

続けて真剣な様子で「いや、そこが難しいところなんだ。僕たちはまだ模索している最中。ジョニーがやってきたことと、僕がやっていくことの間に“架け橋”が無くてはいけないんだ。それと同時に、(役を)自分のものにしなくちゃならない。でも、ジョニーがこれまで巧みに築き上げてきたものと完全にかけ離れてしまわないように、いくつかの繋がりや架け橋はないといけないよね」と語った。

画像: 映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』より©︎2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©︎J.K.R.
映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』より©︎2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©︎J.K.R.

そして、ジョニーの代役に抜擢されたことについては、「仕事に関して言えば、すごく面白そうだし、嬉しい。でも、あんな事があったから、自分のところに役が来たっていうのは、正直ショックでもある。(ジョニーの身に起きたことは)ただただ悲しいよ。僕は、2人(ジョニーとアンバー)にとってのベストを祈ってる。悲しい状況だよね。それぞれが、また近いうちに、以前のように仕事に戻れればいいと願ってる」と、訴訟問題に対する本音を明かした。

マッツとジョニーは役の交代前後に一度も話をしていないそうで、マッツはAP通信とのインタビューで「僕は彼のことをあまり知らないんだ。過去に一度会ったことがあるだけ。彼の電話番号を知っていたらよかったんだけど、残念ながらそうじゃない」と告白。

画像2: マッツ・ミケルセン、ジョニー・デップの降板にコメント

ちなみに、“新人”として『ファンタビ』の現場に参加したマッツは、「(『ファンタビ』の撮影に参加して)1週間くらい経った。良い人たちばかりで、みんな素晴らしい。デヴィッド・イェーツ監督も“ファンタスティック”で、本当に良い人だし、監督としても最高。今のところ何もかも良い感じだ」と、冗談を交えながら前向きなコメントをしている

マッツが代役を引き受けた本当の理由&演じるにあたっての心構え

実は、マッツがグリンデルバルド役を引き受けたのには、ある理由があった。それは、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるもの。

画像: マッツが代役を引き受けた本当の理由&演じるにあたっての心構え

2021年に行なわれた英Screen Dailyとのインタビューで、「ロックダウン(都市封鎖)の影響で、3月頃からずっと働いてなかったんだ」と明かしたマッツ。2020年は新型コロナウイルスの影響で様々な作品の撮影や公開が中断され、延期されたが、マッツもそのあおりを受けた一人だった。

続けて、「そんな時(代役の)オファーをもらったんだけど、まさにパーフェクトな役だと思った」とコメント。実は彼自身、もともと魔法使いを演じることに興味があったようで、「あの手の世界観が好き」だと語り、手持ち無沙汰だったタイミングで舞い込んできたパーフェクトなオファーであったことを明かした。

また、マッツはグリンデルバルド役を演じるにあたって役作りにはかなり気合を入れているようで、米Wall Street Journalとのインタビューでは、ジョニーをマネしたら「クリエイティブの自殺」になるとまで言っている

画像1: ©︎HEYDAY FILMS/WARNER BROS.
©︎HEYDAY FILMS/WARNER BROS.

確かに、これまでのシリーズで大きな存在感を持っていた役を引き継ぐのには、それ相応の覚悟と努力が必要。

マッツは続けて、「彼は誰にもマネすることができない、すばらしい役者だからね。彼みたいになろうとするなんていうのは正気じゃないよ」とジョニーを唯一無二の存在だと高く評価しながら、「だから、僕は自分のやり方を見つけた」と、ジョニーとはまた違った魅力を持ったグリンデルバルドを期待させるコメントをした。

キャサリン・ウォーターストン、マッツのグリンデルバルドに意味深なコメント

ティナ役を務めているキャサリン・ウォーターストンは、そんなマッツ演じる新グリンデルバルドについて意味深なコメント

画像2: ©︎HEYDAY FILMS/WARNER BROS.
©︎HEYDAY FILMS/WARNER BROS.

「映画では一緒になる場面がないから、残念ながら彼と仕事をするのがどんな感じなのかは私にはわからない」と、2人が同じ場面にいないというまさかの事実を明かした。

ティナといえば本シリーズでも重要なキャラクターで、主人公のニュートと惹かれあい、支えあう人物。そんなポジションのキャラクターがグリンデルバルドと一緒にいるシーンがないとは、まさかすぎる。しかし、『ファンタビ』はネタバレ防止のための対策が厳しく行なわれているようなので、もしかしたらこの発言もネタバレを避けるキャサリンの作戦だったのかもしれない。

気になる真相は、2022年4月8日に日本公開となる映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズの最新作、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』で確かめて。(フロントロウ編集部)

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