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その一言がNG!助産師が明かす実は困ったあるある「里帰りのときのばあば」とは

  • 2021.12.18
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助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが里帰りのときにやりがちなばあばの行動について教えてくれました。孫のためを思って…とついやっていたことが、実はNGだった!?

出産前後に里帰りをして、育児のサポートを受けるママも多いかと思います。その中で、時々聞かれるのがおじいちゃん・おばあちゃんとのトラブルです。今回は、母乳育児で起こるトラブルについて紹介したいと思います。

産後は心身の回復のためのサポートが必要

出産後の身体が元の状態に戻るまでのおよそ6~8週間の期間を「産褥期(さんじょくき)」と呼びます。この間に回復を早めるには、動き過ぎないようにして授乳や育児の合間にはママも一緒に睡眠や安静に過ごすことが大切です。また、授乳によって消費カロリーも増えるのでバランスのとれた食事を心がけることも大切になってきます。

産後の身の回りや食事のサポートをお願いする他にも、初産婦の場合は慣れない育児のサポート、経産婦の場合は新生児の育児を優先できるように上の子どもの育児のサポートなどが必要になってきます。この産褥期は、実家や義実家で過ごすママもいます。期間は産後1ヶ月程度の方が多いです。

おっぱい足りてないんじゃない?

新生児期の母乳育児での特徴的な授乳パターンは、授乳間隔が1〜1時間半で、眠りが浅いので授乳後に眠っても布団に置くと起きてしまうことがあります。新生児の胃の容量はまだ小さく、1回に飲める哺乳量が少ないため、頻回に飲むのが一般的です。さらに母乳は消化が良いので授乳間隔も短いです。


ママは大変ですが、赤ちゃんの消化機能に合わせて負担が少ないといわれています。

それに対して、おばあちゃんから、
「母乳が足りてないんじゃないの?」
「もっとミルクをあげたほうが良いんじゃないの?」
と言われることがあります。

母乳で頑張りたいママにとっては、とても辛い言葉に感じることがあります。
また、おばあちゃんが自分の授乳体験をもとに、
「私の時はおっぱいが張って勝手に出てきちゃうくらいたくさん出たのよ。あなたは、張ってないから母乳は出てないんじゃない?」
「私は母乳が出なかったらミルクにした。あなたもそうしたら?」
などと言われたというお話も聞かれることがあります。

母乳育児に悩んだら早めに専門家へ相談を

産後1ヶ月は母乳分泌がまだまだ少ないママも多く、できるだけおっぱいを吸ってもらうことが大切です。育児用ミルクを不必要に足し過ぎてしまうと、母乳分泌が減ってきてしまったり、哺乳瓶に慣れてしまうことでおっぱいが上手に吸えなくなってしまう乳頭混乱などが起こることがあります。


初めての慣れない育児で四苦八苦しているときに、ばあばにいろいろ言われて悩むことも多いと思いますが。そんなときは本当に必要な補足なのか、悩んだら早めに母乳外来や助産院で相談してみましょう。里帰り先に母乳相談で訪問することもありますが、専門家からのアドバイスが効果的な場合も多いです。

おばあちゃんにも助産師のアドバイスを共有し、場合によっては一緒に母乳指導に行くのもいいと思います。母乳分泌や赤ちゃんの体重からみて、ミルク補足が必要なのか、新生児期の赤ちゃんの授乳パターンなどがわかれば、その後のサポートも変わってくることがあります。


産後はホルモンバランスの乱れなどで、いつもより些細なことが気になったり、傷つきやすい時期です。お世話になっている分、実母でも反論しづらいなどあるようです。おばあちゃんも孫とママを思ってのアドバイスなのだと思います。参考にしてみてくださいね。


監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀

2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。

ベビーカレンダー編集部

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