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「違うよ、お母さん」私の本当の気持ちを母は知らなかった… #HSPがHSCを育てています 23

  • 2021.12.15

「HSPがHSCを育てています」23話。敏感で好き嫌いの多い息子きったん。HSCとHSPのことを知り、自分の幼少期を振り返るユキミさん。思えば自分も苦手なものや嫌いなものがたくさんあった。けれど、それをお母さんに言うと、お母さんは必ずある反応をして……!? つらかった子ども時代を思い出すのでした。

Instagramでフォロワー4.8万人超えのユキミ(@yukita_1110)さん。2015年生まれの息子さんのママです。

敏感な「きったん」を育てるユキミさんの体験談マンガをご紹介します。

「HSPがHSCを育てています」第23話

前回。セルフチェックで息子のHSC診断をしてみた私。チェックを進めていくうちに

「あれ? これ、私も当てはまりそう」というものがちらほら。そして私もチェックしてみたくなった。

※HSP=Highly Sensitive Personの略

そんな私の幼少期。じゃあ。そんな不満や好き嫌い、私はどうしてたかって話ですよ。

実母発狂!!!

ブ・チ・ギ・レェェェェ!!!!

超怒られた。

親になにか訴えたら叱られる。そう思ってた。親になったいま、「こんなとき実母はどんな心境だったの? 」なんてふと考えることもある。

たぶん叱られるのは変わらないな。

そもそも「ニオイなんて気になりませんけど? 」「車の揺れが違うってなに? 」と、気になる側の立場が分からなかったら、いちゃもんレベルにしか聞こえないだろう。


食べ物や乗り物の他にも、日常でも苦手なことがたくさんあった。

いきなり出される大声。

スピーカーから流れる大きな音楽。

眩しい蛍光灯の光。

そんなとき「これ嫌だな……、これ苦手だな……」っていう、この不快感を誰かに聞いて欲しい!! そして私が聞いて欲しかったのはいつもお母さんだった。

でも……

何度も怒られてきたから分かる。「お母さん、いまから私を怒るな……」って顔。
「いま私が言ったひとことが嫌だったんだろうな……」って顔。もう、この顔をされたら自分の話なんか到底できる気持ちじゃなかった。自分の気持ちを聞いてもらうより、母の機嫌が治る方が優先だ。母の機嫌が悪いこと以上に怖いものもないし、嫌なこともない。
実母は母親(私の祖母にあたる人)に恵まれなかったせいか、理想の家庭像をひと一倍強くもっていた人である。「自分が幼少期満たされなかった分、子どもはいっぱい愛情で満たしてあげるんだ! そうすれば、素直で明るくて子どもらしいおおらかでいい子になる!」そう信じていた。


でも、娘である私はどんなに手を掛けたって何かしら不満を言う。せっかく旅行に連れていったって、子どもらしくはしゃがずにブチブチと暗い顔をしている。実母にそのときの心境を聞くと、

「母としてこんなに頑張っているのに、娘はどうしていつも文句ばっかり言うんだろう。いつになったら素直で明るい子になるんだろう。そんなに私のやることがいけない?私の育児が間違ってる?」

と思っていたみたいだ。
「お母さんの何がそんなにそんなに気に入らないの!!」
そういえば、実母からよく言われていた。
私が「あれが嫌だ」「これが苦手だ」なんて話しかけるたびに、実母は娘である私から母として至らないと言われ、責められる気分だったんだろう。今だったら分かる。実母が私の話を聞きたがらなくなったこと。

怒られたくなくて、嫌われたくなくて、母に笑っていてほしくて「なんでもない」

と言った。

もう、母には頼れない、幼いながらにそう思った。余計なことは言わない、余計に動かない、じっと。ただ毎日なんとかやり過ごしていた。

そして私が5歳のとき弟が生まれた。弟は母の望む子どもそのものだった。

明るい!素直!!子どもらしい!!!

生まれたときから寛容でおおらかでやさしい男の子。

細かいことがすぐ気になり目について日々振り回されて頭の中が忙しい私。本当は明るくておおらかな女の子になりたい。(ちなみに今も理想はこんな女子だが、微塵もかすらない)

でも苦手なものはなくならない。直したいのに直せない。気にしたくなくても気になってしまう。相変わらず普段と違う場所や、ニオイなんかにも敏感だ。

でも、そんなことを口にしても誰からも好かれないし、誰も聞いてくれない。それが分かってたから黙ってた。余計なことをしないようにした。そんな私を見て、母はこの頃から「大人しいから育てやすいわ。ユキミもお姉さんになって落ち着いたのね。」と思ってたんだって。

◇ ◇ ◇

幼少期を振り返り、実母に嫌われたくなくて、苦手なこと、嫌いなことも黙ってやり過ごしてきたことを思い出したユキミさん。

「本当は話を聞いて欲しかった」

自分の気持ちにも気が付いたユキミさんは、きったんの気持ちにも目を向けました。すると……!?

※乳幼児期はHSCと発達障害の区別がつきにくい場合があります。育てにくさや気になることがある場合は、かかりつけの小児科や地域の保健センターなどに相談しましょう。


ユキミさんのマンガは、このほかにもInstagramやブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪


著者:イラストレーター ユキミ

漫画家、イラストレーター。2015年生まれの息子の母。絵を書くこと、推し活が日々の活力。陰と陽のハイブリッド人間。

ベビーカレンダー編集部

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