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コーディネートの新しい遊び。両手首にジュエリー・カフスを。

  • 2015.8.5
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「私、セーターを着ることが多く、シャツの袖をはみ出させる着方が好きなんです。シックだと思うの。で、ある時、シャツを着る代わりに、カフスだけをセーターの袖から出してみるのはどうだろうか、って思ったの」

カトリーヌ・オスティ。

これが、カトリーヌ・オスティがジュエリー・カフスのブランドをスタートしたきっかけである。もっとも彼女のアイデアによる新しいタイプの小物なので、ジュエリー・カフスといわれても何のことやら......かもしれない。これは、袖のカフスの部分に装飾を施したもの。両手首にプレスレットのようにはめたり、ジャケットやコートの袖から覗かせたりして使う。

カトリーヌは出身地のリヨンでオートクチュールを学び、卒業と同時にシャネルのタイユールのアトリエに雇われたという腕前の持ち主である。夫の転勤や出産もあったが、退社後も年2回のクチュール・コレクション前にはシャネルに戻って、ショー用のアトリエで作業をしていたそうだ。「シャネルのアトリエではパーフェクションを追求し、たくさんのことを学ぶことができました。ショーの直前、ルサージュから届いた素晴らしい刺繍を使ってドレスを仕上げ......素晴らしい素材に触れる機会にも恵まれた10年間でした。私は縫うことが好き、クリエートするのが好き。服でもあり、ジュエリーでもあるジュエリー・カフスを自分用に作ったら周囲に好評だったの。これをつけるだけで、ルックが変えられるというアイテム。それでクリスマスの時期にプライヴェート・セールをしてみたら、すごく良く売れたので、これでブランドをスタートする時だわ! って決心したんです」

上から、210ユーロ、170ユーロ、220ユーロ、160ユーロ。サイズはSMLあり。カトリーヌ・オスティのWEBショップ(http://www.catherineosti.com)でも購入が可能。白い箱に納められて発送されるので、ギフト用にも最適。女性へのプレゼントとしてオーダーする男性もいるそうだ。


ファースト・コレクションを発表したのは、昨秋のことだ。この時から、彼女はプレタだけではなく、ジュエリー・カフスのクチュール・コレクションも提案している。これはサヴォワール・フェールとのコラボレーションで、すべて手作り。彼女はシャネルで仕事をしていたときに、メゾンが傘下におさめた刺繍、羽細工などの様々なメティエ・ダールと接触する機会に恵まれた。彼らとの出会いがあり、素晴らしい才能を世に知らしめたいと彼女が願い、そうしてコラボレーションを生かしたクリエーションが始まったのだ。プレタ・コレクションにしても、布をほつれさせたり手作業が少なくないという。クリエートするのが、とにかく楽しくてたまらないという彼女。次のコレクションは9月末に発表する。素材だけではなく、腕をはいあがるようなドレープという新しいテクニックの挑戦があり......と、カトリーヌの創作欲はとどまるところを知らず。

クチュール・コレクションから。Maison Cécile Henriとのコラボレーション。オーガンジーのピンクの花弁の刺繍が繊細だ。1800ユーロ。

Maison Lesageとのコラボレーション。オーガンジーの花とパールがシック。1800ユーロ。

これもMaison Cécile Henri とのコラボレーション。モノクロームのレザーの花がモダン。1200ユーロ。

ファーのMaison Terzakou とのコラボレーション。1200ユーロ。


Catherine Osti
http://www.catherineosti.com

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