1. トップ
  2. 恋愛
  3. つらいなら、全力で逃げろ。ゴルゴ松本「命」の相談室

つらいなら、全力で逃げろ。ゴルゴ松本「命」の相談室

  • 2021.12.14
  • 499 views

「命」などの漢字ギャグで人気のお笑いコンビ・TIMのゴルゴ松本さん。2011年から10年間、全国各地の少年院を中心に漢字の知識を通して人生について語るボランティア活動「命の授業」を行ってきた。

そしてこのたび、これまでの活動を振り返り、自身の思いを綴った著書、『「命」の相談室 僕が10年間少年院に通って考えたこと』(中央公論新社)が発売された。

この10年間、いじめや不登校、少年犯罪と向き合い、若者の悩みに寄り添ってきたゴルゴ松本さん。本書では、いじめを減らし、生きづらい時代を前向きに生きるにはどうすればよいのか、自分なりに考え抜いて出した答えを真摯に綴っている。また、巻末には『金八先生』の俳優・武田鉄矢さんとの特別対談も収録されている。

構成は以下の通り。

第一章 『「命」の授業』が生まれるまで
第二章 「命」の相談室
第三章 「命」の授業 不安な時代を生き抜くために
対談 武田鉄矢×ゴルゴ松本 「変わってしまった日常を生きるあなたに『贈る言葉』」

ボランティア精神は「今でもないのかも」

「まえがき」でゴルゴ松本さんは、「命の授業」を始めたきっかけを率直に語っている。

正直に言うと、僕はもともと「少年犯罪を減らそう」という正義感や、「無償でなにかをしよう」というボランティア精神を持っていたわけではありません。いや、そんな気持ちは今でもないのかもしれません。

ところがある時、少年院の子どもたちの就労支援ボランティアをしている「強引で、熱い心を持ったおじさん」と出会い、少年院での慰問講演を「一度だけ」と引き受けたことから、活動にやりがいを感じ、10年にわたりボランティアを続けてきたという。

コロナ禍で生活が激変し、不安を抱えているのは子どもも同じだ。そんな中で、思春期ならではの悩みに直面する子は多い。「今、つらい時期にいる人たちのために、僕がこの10年間のうちに考えたことが、少しでも何かの役に立たないか」と、本書を出版した。

帯には、「今が辛い人、死にたい人。『命』を守るためなら全力で逃げろ。」とある。少年院でのリアルな状況を見てきたゴルゴ松本さんだからこそ、伝えられることとは。そして、「命の授業」の何が、子どもたちの心を打ったのか。生きづらい今の時代を楽しく生きるヒントをくれる一冊。

■ゴルゴ松本(ごるご・まつもと)さんプロフィール

1967年、埼玉県生まれ。お笑い芸人。94年、レッド吉田とお笑いコンビ「TIM」を結成。「命」「炎」などの漢字ギャグで人気を博す。以降、バラエティ番組や子ども番組、得意の野球番組を中心に活躍する。2011年より全国の少年院で講演会のボランティアを行い、その活動がテレビ、新聞などで紹介され、話題となる。著書に『あっ!命の授業』(廣済堂出版)、『ゴル語録』(文藝春秋)がある。

元記事で読む
の記事をもっとみる