職場より自宅にいるときのほうが、ストレスを感じるって本当？

仕事の遂行満足度がストレスを軽減させている!?

研究内容

研究チームは、唾液のサンプルを使って被験者122名のコルチゾール値を追跡調査した。あなたと研究者の推測とは反対に、被験者たちのストレスの度合いは、職場にいるときに比べて、自宅にいるときのほうが高くなっていた。この結果は、低所得者や子供がいない人々の間では特に真実であることをこの研究は示唆している。しかしながら被験者たちは、休日よりも仕事がある日のほうが、ストレスを感じやすいと報告した。

見解

この研究共著者であり、ペンシルベニア州立大学の社会学者、サラ・ダマスク博士は、安定した定職と高い心身の健康を結び付けている。ダマスク博士が言うには、アメリカの文化では、家庭内での重要なタスクとは対照的に、職業上または財政上の理由で行うタスクに非常に高い価値が置かれている。つまり、文化的に価値があるとされているタスクを遂行することによる満足感が、一部のストレスを減少させているのかもしれないと補足した。研究によると、自宅では組織体制に欠けているため、ストレスレベルが増加するのではないかと示されている。

結論

「仕事」という言葉は、ストレスや楽しくない業務といったイメージを思い起こさせるようにも見えるけれど、多くの人にとって実際はそうでもないよう。ダマスク博士いわく、重要なのは、仕事と家族との時間を両方作ること。定期的に働いていたとしても、柔軟な勤務体制を持つことは、ストレスを減らし、精神の幸福度を高めるうえで大きな鍵を握っている。自宅で過ごす時間を優先するために、職業上の責任を完全に放棄するよりも名案である。

※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。

Text: Markham Heid Translation : Yukie Kawabata