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「電解質」入りの水を飲むメリットとは?

  • 2021.12.11

四六時中スポーツドリンクを飲む必要はない。

Guido Mieth

電解質とは

電解質は、ナトリウム、塩化物、マグネシウム、カルシウム、カリウムといったミネラルのこと。「電解質は体内の細胞を正常に機能させます」と話すのは、スポーツ栄養学のエキスパートで公認管理栄養士のアデナ・ネグリア。電解質は、神経と筋肉の機能調節、酸と塩基のバランスや体液のバランスの保持に役立つ。「電解質は、アクティブな生活を送っても、体が干からびないようにしてくれます」電解質が不足すると、体調がかなり悪くなる。筋けいれん、疲労、吐き気、意識の混乱、頭痛が生じるばかりか、極端なケースでは、発作が出たり昏睡状態に陥ったりすることも。

Sam Barnes

電解質のバランスを取るのは極めて簡単

電解水を用いなくても、電解質のバランスは簡単に取れるもの。公認管理栄養士のローレン・キャデラックによると、バランスよく食べ、たくさん運動していれば、食事だけで十分な電解質が摂取可能。カリウムの王様と言えばバナナ。でも、カリウムはアボカド、サツマイモ、ホウレン草にも含まれている。カルシウムは乳製品、サーモン、シード、アーモンド、マグネシウムはダークチョコレート、アボカド、ナッツ、豆類(ピーナッツなど)から摂取して。ナトリウムと塩化物は塩の構成要素なので、何にでも含まれていると思っておこう。

Grace Cary

特殊なケースを除いて、大量の電解質を飲む必要はない

「本格的なアスリートでもない限り、まずは食事で対処しましょう」とネグリア。本格的なワークアウトをしている人や、ひどい二日酔い、および体調不良でもない限り、電解質は食事から十分に摂れていると思っていい。ネグリアによると、ほとんどの人はミネラルを実際に必要な量より多く摂取している。定期的に体は動かしているけれど、耐久レースに向けたトレーニングをするようなアスリートではないのなら、ハードなワークアウトを1時間以上したときと、とても暑い環境(外や高温のスタジオなど)で運動をしたときにゲータレードやイオン水を飲めばいい。理由は、汗には電解質が含まれているので、大量に発汗すると電解質も大量に失われる。その大半はナトリウムと塩化物。「汗に含まれるナトリウムの量は人によって違います。塩気のある汗をかく人は、白い物が服に付着するでしょう。これは、汗が乾いたあとに残る塩ですよ」とネグリア。

FilippoBacci

塩が服に残る人は、残らない人よりも電解質のバランスに気を配らなければならない。運動をする予定がなくても、汗をかくことが分かっているとき(暑い日に長時間外で過ごすときなど)は、スポーツドリンクか電解水を準備して。そうでない人は、水だけ飲んでいればOK。ただし、発汗以外の方法で電解質を失っていることはある。「電解質は排便を通しても失われるため、インフルエンザなどで下痢をしているときは、電解質を補給しましょう」とキャデラック。今度から、下痢にはジンジャエールではなく、電解水を使ったほうがいいかもしれない。

Stefania Pelfini, La Waziya Photography

電解質を多めに摂れば、二日酔いが軽くなるかもしれないけれど、魔法のような結果は出ない

アルコールで体内の水分が失われると、電解質も枯渇する。だから飲み会のあとは、電解質を補給したほうが二日酔いになりにくい。でも、飲酒後の体調不良に電解質以外の要因が関係している場合には、電解水を飲んだところで、魔法のように気分が良くなることはない。「寝る前にココナッツウォーターかスポーツドリンクを飲んでみましょう。でも、理想を言えば、お酒を飲みすぎないことですね」とネグリア。翌日の二日酔いを防ぐには、水分補給が一番大事。お酒を1杯飲むごとに水1杯を鉄則にして。

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