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いながきの駄菓子屋探訪71有名アイドルも通った路地裏の店「飯田駄菓子店」

  • 2021.12.5
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全国約400軒の駄菓子屋を旅した「駄菓子屋いながき」店主・宮永篤史が、「昔ながらの駄菓子屋を未来に残したい」という思いで、これまで息子とともに訪れた駄菓子屋を紹介します。今回は千葉県市川市の「飯田駄菓子店」です。

閑静な住宅街にある昔ながらの駄菓子屋

東京都から国道14号線で江戸川大橋を渡ると、そこは千葉県市川市稲荷木地区。四方を京葉道路と外環道、江戸川に囲まれ、地図で見ると要塞のようになっている場所ですが、ここで昔ながらの駄菓子屋を見つけることができました。

交通量の多い周辺道路から地区内に入ると、一転して車通りが少なく、意外なほどに静か。空の広い、閑静な住宅街でした。調べた住所の近くに差し掛かると、自転車に乗った小学生の集団が路地の奥に入っていくのを発見。後を追うと、表通りからはまったく見えない、車一台が通れるか通れないかという細い道沿いにお店がありました。建物の隣の駐車場が、自転車置き場を兼ねた、みんなのたまり場になっているようです。

愛称は「ボタン屋」

店内は住居と直結した土間で、10畳ほどの広さ。入って右側が駄菓子の棚、左側が店主のいるカウンターになっていました。「昔は売り物がもっとバーっと並んでたんだけど、今は仕入れに行くのも大変だから、少なくて申し訳ない限りですけど」とのことですが、年季の入った棚に乗る、ツボを押さえた品ぞろえの駄菓子たち。糸引き飴やくじ引き、カップラーメンなど、駄菓子屋らしいラインナップなので、子どもたちは満足しているのではないでしょうか。

看板も目印もない路地裏の駄菓子屋、飯田駄菓子店。創業は昭和48年(1973年)ごろで、当初は手芸用品の販売兼、手芸教室だったそうです。生徒さんがほとんど子連れで来店していたことから、もてなすために駄菓子を置き始め、そのまま駄菓子屋に転業したため、愛称は「ボタン屋」。この地域では親から子へ、子から孫へとその呼び名が使い続けられ、「飯田駄菓子店なんて呼ばれたことないですよ(笑)」とのこと。

有名男性アイドルの聖地

「この辺りは、昔は本当に子どもが多くて、遠足の前はお菓子を買う子が50mくらいの行列を作ってたほどだったんですよ。今はだいぶ減ってしまったし、外環道ができて、みんながよく遊んでた大きな公園もなくなってしまったんです。長く商売をやっているので、子どもの数、子どもの性格、遊ぶ場所とか、そういう変化はものすごく感じますね。だけど子どもたちとの関わりは、いつの時代でもずっと楽しい。あと何年やれるかわからないですけど、楽しく続けたいですね」

店内に、有名男性アイドルと店主が売り場で抱擁している、素敵な写真が飾ってあります。聞けば、小学生のころは毎日のように来ていて、今でも時々訪ねてくる常連さんなんだとか。ファンの間では有名な話で、聖地巡礼で遠方から訪ねてくる方も多いそうです。居合わせた子どもたちも人懐っこく、初めて来た大人でもスッと受け入れてくれるボタン屋。目に映る景色も人情味も、なにもかもが昔ながらを感じさせてくれる駄菓子屋でした。

飯田駄菓子店(ボタン屋)

千葉県市川市稲荷木3-7-12

電話:なし

営業時間:14:00〜17:00

定休日:なし

[All photos by Atsushi Miyanaga]

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