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【イ・サンの真実】執念深かった正祖が即位後に一番やりたかったことは何か?

  • 2021.12.4

韓国MBCで放送されている時代劇『袖先赤いクットン』(原題)の評判がすこぶるいい。主演している2PMのジュノの演技も高く評価されていて、今後ますます視聴率の上昇も期待されている。

そんな『袖先赤いクットン』でジュノが演じているのは朝鮮王朝の22代王となる正祖(チョンジョ)である。彼はイ・ソジンが主役を演じた傑作時代劇『イ・サン』の主人公になっていたので、ドラマファンにはイ・サンという名前でよく知られている。そして、まさに『袖先赤いクットン』で描かれているのはイ・サンの若いときであり、その頃は世孫(セソン)と呼ばれていた。

普通、朝鮮王朝で皇太子を意味していたのは世子(セジャ)である。この場合、国王の息子が正式な後継者になるので世子となるのだが、イ・サンは当時国王だった英祖(ヨンジョ)の孫に該当するので世孫という名称になった。これは珍しいケースであった。

本来、英祖の正式な後継者になっていたのは思悼世子(サドセジャ)だ。しかし、よく知られているように、思悼世子は英祖の命令によって米びつに閉じ込められて餓死してしまった。素行が悪かったことで英祖の怒りを買った末の悲劇であった。

(写真提供=MBC)
世を受け継ぐ孫

その事件が起こったとき、思悼世子の長男であったイ・サンは10歳だった。彼は必死になって祖父の英祖に父の助命を願い出たのだが、それは叶わなかった。

こうして思悼世子が餓死したあと、英祖は自分の後継者としてイ・サンを指名したので、イ・サンは珍しい「世孫」という立場になった。意味としては、「世を受け継ぐ孫」ということになる。

10歳にして世孫となったイ・サンの10代は本当に暗かった。むごい形で父を失った痛手から立ち直れなかったからだ。

彼は父を陥れた人々の所業を絶対に忘れないように努めた。自分が国王になったときに復讐を果たすためである。

念願の国王になったのは1776年のことで24歳だった。

こうしてイ・サンは正式に正祖になったが、彼は即位してすぐに10代のときに念じていたことを実行に移した。その結果、多くの人が死罪になったり罷免させられたりした。

正祖はとても執念深かった。それほど父の恨みを晴らしたかったのだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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