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上陸できればラッキー! 「死ぬまでに見るべき世界の絶景13選」に選ばれた東京の秘境、青ヶ島

  • 2021.12.2
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こんにちは、絶景ハンターのまゆみです。

「島国日本」。文字通り、日本には現在6,852もの島が存在し、そのうち有人島は416島(全体の約6%)となっています。

さて、科学技術が飛躍的に進歩し、今や宇宙旅行にも行ける時代に突入しつつある中で、上陸できる確率すらわずか50%しかないというとんでもない島があるのをご存じですか?しかもそれは“東京都”にあり、実はひそかに世界が注目している島なのです。

今回は、そんな知る人ぞ知る東京の秘境「青ヶ島」をご紹介します。

世界が注目!「死ぬまでに見るべき世界の絶景13選」に選ばれた「青ヶ島」とは

Photo by 海上保安庁HP

東京伊豆諸島のひとつ、東京から南の海上へ約360キロメートル、八丈島からはさらに南へ68キロメートルほど離れた太平洋上に浮かぶ、青ヶ島。

島全体が火山の火口をなしており、険しい断崖絶壁の外輪山に囲まれた島中央部には、1785年(天明5年)の天明の大噴火によって隆起した内輪山「丸山」が存在し、その姿は世界でもきわめて稀な美しい二重カルデラとなっています。

Photo by Mayumi

米国の環境保護NGO「ONE GREEN PLANET」が発表した「死ぬまでに見るべき世界の絶景13選(13 Amazing Natural Wonders You Should See Before You Die)」で、世界三大瀑布のひとつであるビクトリアの滝やオーストラリアの世界遺産グレート・バリア・リーフ、ボリビアの至宝・ウユニ塩湖と肩を並べて選ばれたのが、なんとこの青ヶ島!

以来、世界中から注目され、各国から観光客が訪れるようになりました。

上陸できるかは運次第!?フェリー就航率50%という過酷な現実

Photo by Mayumi

黒潮の潮流に覆われ、地形上、天候の影響を受けやすい青ヶ島は、常に強風と荒波、濃霧のリスクにさらされています。

加えて、断崖絶壁に覆われた島には現在小さな港が一つしかなく、船の接岸が困難なため、フェリーの就航率はおよそ50%といわれています。

特に11月~3月の冬場は1~2週間欠航もザラ、たとえ青空でも強風で波が荒れていれば即欠航、台風にあたってしまうと絶望的といった、まさに運次第か神頼みの過酷な条件なのです。

Photo by Mayumi

そうした中で、かろうじて就航率70%を保つのが八丈島と青ヶ島を結ぶ東邦航空のヘリコプター「東京愛らんどシャトル(TAL)」。船よりヘリコプターの方が風の影響を受けにくいといわれるためです。

とはいえ、1日1便、定員わずか9名。島民が生活の足として利用しているだけでなく、商用で訪れる仕事関係者もいるため、定員枠は常に激戦。予約は搭乗予定日からさかのぼって1ヶ月前の同日からしか受け付けておらず、その争いは熾烈を極めます。

結局、ヘリを断念して、一か八かの賭けで八丈島まで行くも海況悪化で船は欠航……と涙をのんだ旅人が数知れず。

二重カルデラを堪能! 島の二大展望スポット

Photo by Mayumi

運良く上陸できたら、ぜひとも生で見たいこの二重カルデラ!

Photo by Mayumi

その絶景ポイントの一つが、青ヶ島西部、島の最高峰(標高423メートル)に位置する「大凸部(おおとんぶ)公園」です。

360度大パノラマで、南に二重カルデラ、北には集落やヘリポート、晴れていれば八丈島の島影を望むことができます。そして、西には三宝港と水平線が広がり、夕日の名所にもなっています。

Photo by Mayumi

もう一つの絶景ポイントが、島の東側に位置する「尾山展望公園」。

大凸部が未舗装の山道に対して、尾山展望公園は登山口から山頂まで道が舗装され、所要時間も徒歩7分ほど。

また、山頂はきれいに整備されてスペースも広く、星空観察にも最適なスポットです。

内輪山「丸山」でトレッキング

Photo by Mayumi

島南部、外輪山のすり鉢状の底部にそびえ立っているのが内輪山の「丸山」(標高223メートル)です。

丸山を覆う緑の“カヌレ”のような独特の風貌は、実は人工的に植栽された椿の木々。一方、西側は地熱の影響で禿山状態になっています。

この丸山火口の稜線は「丸山遊歩道」として整備され、一周およそ40分のトレッキングが楽しめます。

Photo by Mayumi

ここが丸山遊歩道の入口。道そのものは草刈りもされ整備されていますが、周囲は鬱蒼と草木が生い茂っています。

Photo by Mayumi

遊歩道沿いによく見かけるこの謎の物体は、絶滅危惧種に指定されている南方系のシダの一種「オオタニワタリ」。絶滅危惧種というありがたみを忘れてしまうほど、割とそこら中に生えています。

ちなみに、このオオタニワタリの葉っぱは青ヶ島特産の焼酎「あおちゅう」の製造に欠かせない材料となっています。

Photo by Mayumi

遊歩道では、外輪山の隙間から水平線が見えたり、地熱の水蒸気が立ち昇る禿山を見下ろしたり、火山の鎮静を願って勧進された「御富士様」という祠のない神社を拝んだりすることができます。

この島の歴史が感じられる、貴重なトレッキングが楽しめますよ。

青ヶ島ならではの「ひんぎゃ」で地熱体験

Photo by Mayumi

丸山の禿げた斜面のあちこちから立ち昇る蒸気は地熱によってもたらされた噴気です。その噴気孔を島言葉で「ひんぎゃ」と呼び、ひんぎゃから噴き出す蒸気はほぼ水蒸気で、火山性の有毒ガスはほとんど含まれていないそうです。

そんな火山の恵みのひんぎゃの噴気を生かし、さまざまな楽しみが用意されています。

Photo by Mayumi

たとえばこの「地熱窯」。

コンクリート製の箱に設けられた窯に野菜や干物、タマゴ、プリンや赤飯など、とにかく蒸したいものを何でも放り込み、地熱の蒸気で一気に蒸かします。1時間もすれば、さつまいもは焼き芋レベルで糖度が増し、じゃがいもは驚くほどホックホク、温泉卵も旨みがギュッと凝縮するなど、普通の食材がワンランク上の食材に生まれ変わってしまう魔法の天然窯です。

地熱窯は島民だけでなく観光客でも使えるよう広く開放されています。

Photo by Mayumi

地熱窯近くに住みついているにゃんこ。甘くおいしそうなにおいのする蒸かし芋にまっしぐらでした。

Photo by Mayumi

こちらは地熱窯に隣接する、地熱を利用した共同浴場の「ふれあいサウナ」。島民の憩いの場でもあり、もちろん観光客も気軽に利用可能です。

Photo by Mayumi

地熱で温められた温水は熱湯に近く、加水などで温度調節などされていないため、シャワーは若干苦行に近い熱々で、湯船も長湯はできません。

サウナも約60℃と高温で、湿度も高く、個室に入った瞬間、汗がブワッと吹き出てきます。とはいえ、自然の熱のため、日によって温度・湿度が変わるそう。

施設全体が地熱で温まっているため、地面に横たわると岩盤浴のようにじんわりからだを温めることができます。晴れた日の夜には寝っ転がって星空鑑賞を楽しむ人も多いとか。

夜空に架かるミルキーウェイ!「星の箱舟・青ヶ島」

Photo by Mayumi

青ヶ島は、日本一人口の少ない村。その人口はわずか170人です。

それだけに人工的な光害が少なく、集落からほんの少し離れればそこはもう真っ暗闇。つまり、美しい星空の条件に最適な環境なのです。

ある写真家は「青ヶ島ほど豪華な星空は見たことがない」と絶賛するほど。そして、青ヶ島は「星の箱舟・青ヶ島」を新たなキャッチコピーにして、PR展開中です。

上記写真は、星空鑑賞ポイントの一つ、尾山展望公園から秋のミルキーウェイ(天の川)を眺めたところ。あいにくミルキーウェイはうっすらとしか見えませんでしたが、零れ落ちそうな満天の星空に言葉を失いそうでした。

青ヶ島は濃霧や雲がかかりやすいのが難点ですが、月明かりのないよく晴れた日、特に夏空のミルキーウェイは肉眼でくっきり見えるほど鮮やかなのだとか。

星空保護区として国際的に認定された石垣島・西表島や神津島にも匹敵する、圧倒的な星空を鑑賞できますよ。

世界が注目の東京の宝島・青ヶ島へぜひ遊びに行こう

世界から注目を浴び、これだけ魅力的な青ヶ島ですが、上陸の難しさに加えて、受け皿である宿泊施設の少なさがネックです。

そのため、訪問にはまず上陸できるかどうか以前に、宿の確保がマストとなっています。さらに、足となるレンタカーの確保も重要です。 ※タクシーおよびバスなどの公共交通機関、レンタバイクやレンタサイクルはなく、急坂が多くて怪我のリスクが高いため、自転車の持ち込みも非推奨です。

何かとハードルが高い青ヶ島。だからこそ、たどり着いた先にある喜びと感動はひとしおです。

まさに「死ぬまでに見るべき絶景」の一つである東京宝島の青ヶ島へ。あなたもぜひ、上陸にチャレンジしてみませんか。

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