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【計算クイズ】「?」の長さは何cm…? “三平方の定理”の問題、覚えてる?

  • 2022.3.1
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この問題、解けますか?

直角三角形とは、角の1つが直角(90度)である三角形のことです。

直角三角形には、他の三角形にはない特別な定理があります。
この定理を使えば、2つの辺の長さを手がかりにもう1つの辺の長さを求めることができるのです。

とても有名なこの定理、使い方を覚えているでしょうか。

では、今回の問題を出題します。

上の図の直角三角形ABC(角Bが90度)における辺AC(?)の長さを求めてください!

答え

直角三角形では、90度の角の向かいにある辺を「斜辺」と言います。

今回はその斜辺ACの長さを求める問題です。斜辺の長さは、他の2辺に比べて明らかに長そうですね。

この問題では、AB=3cm、BC=4cmと2つの辺の長さが明らかになっています。

この2つの数字を使えばACの長さがわかりそうですが、単純に足したり、引いたりするだけでは求めることができません。

解答のコツは、直角三角形の3つの辺の長さの関係を表す等式「三平方の定理(ピタゴラスの定理)」を使うことです。

では、答えを発表します。

斜辺ACの長さは、5でした!

解説

三平方の定理の公式では、「斜辺の2乗=他の2辺の2乗の和」が成り立ちます。

今回の問題で言えば、次の等式が成り立ちます。

AC²=AB²+BC²

AB=3cm、BC=4cmなので、
AC²=3²+4²
AC²=9+16
AC²=25

ACは「2乗すると25になる数」とわかりました。

2乗すると25になる数には-5と5がありますが、三角形の辺という性質上ACが負の数になることはないので-5はふさわしくありません。

つまり、ACは5cmということになります。

 

三平方の定理が存在するおかげで、私たちは直角三角形の2辺の長ささえわかれば残りの1辺の長さを求めることができます。

斜辺以外の辺も三平方の定理から求めることが可能です。

例えばAC=5cm、AB=3cmであり、BCだけが不明な時は、以下の形でBCを求めればよいのです。

AC²=AB²+BC²

5²cm=3²cm+BC²
25=9+BC²
25-9=BC²
BC²=16

2乗して16になる正の数だから、BCは4cmになります。

まとめ

三平方の定理を使えば、直角三角形の辺を楽に求めることができます。

この定理は逆が成り立つことも知られているんです。

つまり「直角三角形ならば、三平方の定理が使える」かつ「三角形の3つの辺がa²+b²=c² を満たせば、その三角形は直角三角形である」ということ。

三平方の定理を使いこなして、直角三角形をマスターしてみてくださいね!



ライター:veyu
通信制大学にて高校数学教員免許を取得。数検2級にも合格している「数学が趣味の人」。現在は学習ボランティアを通して子どもたちに数学を教えています。算数や数学の問題に潜む「解ける快感」を一人でも多くの人に味わってほしいです。
編集:TRILLニュース