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「辷」はなんと読む?読めたらスゴい難読漢字、正解は…?

  • 2022.7.18
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「道(みち)」や「遠(えん)」など、部首に「しんにょう」を持つ漢字ってたくさんありますよね。一方で、それによく似た「辵部(ちゃくぶ)」を部首に持つものは、そこまで多くないかもしれません。

さて今回は、「辵部(ちゃくぶ)」を部首に持つ漢字の一つである「辷」をご紹介します。いたって簡単に見えますが、実はびっくりするぐらいたくさんの意味を持っているんです!

さあ、みなさんは正しく読むことができますか?

「辷」の読み方!

「ちゃくぶって…?」「こんな漢字見たことない!」

このように、戸惑われた方も多いかと思います。同時に「読み方は、やっぱりイチ?」と思ったのではないでしょうか?

しかし、それは残念ながら不正解! なんと読み仮名は3文字で、「イチ」とは全く異なる読み方をするんです。

それでは、正解発表の前に大ヒント! 「辷」は動詞「滑る」の連用形を名詞化したものです。これで、もう読み方はおわかりですね?

そう! 正解は「すべり」でした!

「辷」について

そのまま「すべる」と読んでしまった方は惜しい! なお、送り仮名「る」をつけた場合、「辷る(すべる)」と読むようになりますよ。

さて、先述したように「辷(すべり)」には、実にたくさんの意味があります。一度に全て覚えることは難しいと思いますが、この機会にチェックしておきましょう!

〘名〙 (動詞「すべる(滑)」の連用形の名詞化)
① すべること。すべりぐあい。
② 退出すること。辞すること。
③ ふとん。おすべり。
④ 和船の船底に二本並べて打ちつける樫の材で、船のあげおろしの際のすべりをよくするもの。ふつう小船にだけあって大船には設けない。
⑤ 江戸後期の大型荷船の表垣立上縁につけて伝馬船の積みおろしの際のすべりをよくする材。樫の木で作る。
⑥ 誘導電動機や整流子電動機で、同期速度と実際の回転速度との差を同期速度で割った値。スリップ。
⑦ 囲碁で、三線の石から二線へ、または二線の石から一線へ、桂馬(けいま)または大桂馬に打った形。
⑧ 舞台で、張り物や切出しの下部の端につけて、床面との摩擦を少なくする小さな木片。ねこ。

出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館

 

今回参照した辞書だけでも、なんと8個もの意味が紹介されていました!

①は「滑」から連想できた方も多いと思います。しかし、それ以外はいかがでしょう? かなり専門的なものもありますし、全ての意味をご存知の方は少ないと思います。

まとめ

いかがでしたか?

「辷」は「すべり」と読みます。

日常的に使う①の意味に加えて、ほかの7個の意味もぜひ覚えていってくださいね!