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好きという気持ちがわからなくなりました・・・【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2021.11.24
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ネットで恋愛相談を受けていて不思議に感じることのひとつが「好きという気持ちがわからないのですが」という相談です。ぼくにしてみたら、そういうのって「暑いというのがよくわからないのですが」という相談と同義なのでよくわからないのです。自分が暑いのか寒いのかがわからなくなれば、もうお迎えが近いのでは?と思ってしまうのです。

さて、今回は、好きという気持ちとは何か?について、みなさんと一緒に見ていきたいと思います。

この人になにかをしてあげたいという気持ちのこと

好きという気持ちとは、「この人になにかをしてあげたい」と思う気持ちのことです。

たとえば、彼に「これを食べさせてあげたい」と思えば、あなたは彼のことが好きだということです。

簡単でしょう?

彼から「なにかをもらう」ことが「好き」ではないのです。女子たちはしばしば「彼に**を買ってもらったから彼のことが好き」とかと言いますね。まあ、わからなくもありません。

好きという気持ちを「どのように具体的に相手に示すか」というのが、現実的には「好き」の指標のひとつですから。

でも、それは表層的なことにすぎません。

本当の「好き」は、彼になにかをしてあげたいと思う心の動きのことなのです。

彼があなたのことを好きかどうか確かめる方法

では、彼があなたのことを好きかどうか確かめる方法とは?

これは先に書いた「好き」の定義――この人になにかをしてあげたいと思う気持ちのこと――からは確かめづらいですね。

相手が心の中でなにを思っているのかなんて、誰にもわからないから。

でも思うんですが、彼が「彼女になにかをしてあげたい」と思う気持ちって、彼の言動の随所に現れています。

たとえば、金曜日に「週末デートする?」と連絡がきたら、それは彼があなたのことを好きだと思っている証左です。なぜなら彼は、貴重な時間を割いてあなたになにかをしてあげたいと思っているからです。

簡単でしょう?

彼女になにかをしてあげたいと思っている彼は、頻度が少なくてもなんらかあなたに連絡してきます。「週末デートする?」とか「あれ食べたい?」などと連絡してきます。その連絡という物理的なものの背景には、「彼女になにかをしてあげたい」という彼の気持ちがあるのです。つまり「好き」があるのです。

その「好き」がわからないあなたへ

と書いても、いまいちピンとこない人は、愛されることに慣れて感覚が麻痺している人です。

彼がごちそうしてくれたけど、でもそれって彼氏として当たり前のことでしょ?と思う女子というのは、愛されることに慣れきってしまっているのです。彼がなにかを買ってくれたら「まあうちら付き合ってるのだから買ってくれて当たり前だろう。ありがとうとは思うけど、でも彼氏として当たり前じゃね?」というのも、愛されることに慣れきってしまっているのです。

こういう女子って、じつは案外多いように思います。なぜなら、多くの女子は親に愛されて育つからです。現代人の多くは過保護に育ったのです。

戦後すぐのように「我慢しなさい」とか言われなかったでしょう?欲しいものはあるていど買い与えられ、食事はちゃんと用意してくれ……という感じで、欲しいものが当たり前のように手に入ってきたでしょう?

さらに、男好きするルックスの女子なら、「男が私のことを楽しませてくれて当たり前」と思っている人もいますね。そう明言しないものの、「デート?どこに行くか決めてよ」と思っている女子とは、そういう人です。

そういう女子もやがて、「彼になにかをしてあげたい」と切実に思うときが訪れます。

それは究極的には、死を経験したときかもしれません。彼になにかをしてあげたい、でも彼はもうこの世にいない……。

なにかをしてあげたいと願う気持ちほど崇高なものはこの世にないのです。

(ひとみしょう/作家・キルケゴール協会会員)

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