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「グッチ並木」のフィッティングルーム|伝統技への敬意と現代性、絶妙な折衷主義に惚れ惚れ

  • 2021.11.23

どこのブティックにも必ず備わっているもの、それはフィッティングルーム! 意外と知らないこの部屋にはブランドの世界観がギュッと詰まっています。

グッチ並木

伝統技への敬意と現代性
絶妙な折衷主義に惚れ惚れ

2021年4月にオープンした、銀座で2軒目となるフラッグシップショップは、クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレの美意識が反映され、細部の仕上がりから什器デザインまで、独自のショップコンセプトが貫かれている。天井や壁のパネルを縁取る竹や網代を思わせるデザインはこのショップのために開発され、日本の伝統的な意匠へのリスペクトが随所に感じられる。ミラーがきらめく螺旋階段を上がると2階は部分的にヴィンテージラグが敷かれたメンズフロア。その一角に、布で囲われた天蓋つきの円形フィッティングルームが。2020年プレフォール コレクションに登場したプリントをあしらったファブリックをドレープもたっぷりに使ってゴージャス。弧を描く真鍮のラックはもちろんオリジナルだ。さりげなく置かれたスツールはインテリアコレクション〈グッチ デコール〉の製品で、タイガーと竹林、波などを描いたジャカード織。伝統とモダン、東洋と西洋の折衷具合が巧みだ。試着室のミラーに据え付けられたハリウッドランプに照らされれば、袖を通す時のウキウキ感が増すはず。

GINZA2021年10月号掲載

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