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「海と日本プロジェクト」3Dプリンターを使った海洋研究

  • 2021.11.22
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「海洋研究 3D スーパーサイエンスプロジェクト」の様子

ペンタブメーカーのワコム(埼玉県加須市)は、アート、人間表現、学びと、それらを支えるテクノロジーの新しい方向性を模索するイベント「コネクテッド・インク2021」を新宿住友ビル三角広場で、2021年11月16~17日に開催した。

イベントは複数のセッションで構成されており、17日には「海洋研究 3D スーパーサイエンスプロジェクト」の紹介が行われた。

マッコウクジラの3Dモデルも登場

「海洋研究 3D スーパーサイエンスプロジェクト」は、日本財団「海と日本プロジェクト」が中学生を対象に、21年度から海洋生物の研究と3D技術の習得による活動を通じて、さまざまな分野で物事を深く追求できる人材の輩出を目的として始めたものだ。

日本財団の常務理事・海野光行氏

プロジェクトでは、なぜ海洋生物の研究に3Dが必要なのか、世界と比べた日本の3D教育の現状、プロジェクト立ち上げの背景、授業で選出された中学生が学ぶ3Dモデリングの実演動画などを、日本財団の常務理事・海野光行氏と3Dモデラー・吉本大輝氏が紹介した。

吉本氏は、日本では3Dプリンターの教育導入が遅れていることを指摘。実際に作成したマッコウクジラの3Dモデルを用いて、海洋研究での有用性を説明し、今回のプロジェクトの意義を語った。

手前にあるのは、3Dプリンタで実際に作成されたマッコウクジラ

今回は、関東の中学生を対象に募集した。選抜された研究生の中には、「海なし県」である群馬県の中学1年生や、エントリー段階で3Dモデルのサザナミフグを提出した学生も。

「大人と子供の差は経験」

「学校教育ではできないことに挑戦していくプログラム」として、3D技術の基礎と海洋生物の基礎を学ぶ。最終的に、3D技術を活用した展示物を作成し、研究発表をおこなう。そのため、授業では論文の構成と書き方も教える。

海野氏は「インターネットの発達により、情報にアクセスしやすくなった。そのため、大人と子供の差は経験に出てきます」といい、プロジェクトを通して経験を積んでもらうことの意義を強調した。

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