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セラミドがお肌にとって重要なのはなぜ?

  • 2021.11.19

ナッツ類やオリーブオイルのようなヘルシーな脂肪を食べる栄養効果はよく知られている。でもスキンケアに関しては、セラミドと呼ばれる脂肪はあまり取り上げられていない。事実、市場調査を行うミンテル社によるリサーチでは、セラミドを聞いたことがある美容ファンは多くいるものの、その実態を知っているのはたった7%だと判明。

レチノールやサリチル酸、ナイアシンアミドのような、より流行りの成分が気になってセラミドを無視してしまうと、真皮に大きなダメージを起こしてしまう。なぜかと言うとセラミドは肌を若返らせるパワーがあるからだそう。

今回、コスメティック・ドクターであり、スキンケアブランドZENiiの創設者であるジョアンナ・ワード医師に、セラミドについて知っておくべきことについて話を聞いた。イギリス版ウィメンズヘルスより詳しく見ていこう。

セラミドとは?

「セラミドは肌の構成要素の50%以上を形成する脂肪(脂質)です。肌には脂が多いのです。セラミドは肌の最上層に豊富にあるので、肌の見た目や老化、環境ストレへの対応において重要な役割を果たしています」とワード医師。

セラミドは肌にとっていいの?

一言で言うと、答えはイエス。「SNS映えするようにバスルームのタイルのすき間をセメントなどで埋めたりすることがあるかもしれません。セラミドはそれと同様の働きをします。もしタイルのすき間が十分に埋められていないと、シャワーの時に水が漏れ始めて、トラブルが発生します。セラミドは肌細胞のすき間を埋めて、大切な水分を閉じ込める役割があります」とワード医師。

「また、セラミドは乱れた肌細胞をきちんと整列させることで、水分流出を防ぎ、フリ—ラジカルやバクテリア、汚染などの望ましくない要素の侵入を阻止することができます」

なぜ重要なの?

「皮膚バリアに十分な脂肪がないと、ハリや弾力感をキープする潤いや水分が空気中へ蒸発します。科学的にはこれをTEWL(経表皮水分蒸散)といい、肌の乾燥につながります。セラミドの保護力がなければ、あらゆる厄介な肌トラブルに門を開くことになってしまいます。肌は乾燥し、赤くなり、荒れて弱くなったように感じます」とワード医師は説明する。

「乾燥肌やニキビや湿疹、酒さ(鼻や両頬を中心に顔が全体的に赤くなる皮膚の病気のこと)のような症状がある女性は真皮のセラミドが非常に少なく、それによって肌が敏感になったり炎症を起こしてしまったりします。セラミドの量を増やすと、どんな肌タイプの人でもよい効果が得られるでしょう。元々体内で作られるものなので、セラミドを局所的に塗布することは、敏感肌や脂性肌でも問題はありません。常用すると肌はふっくらとハリが出てきて、エイジングサインや環境ダメージにも強くなります」とワード医師。

既に肌にあるのになぜスキンケアで補う必要があるの?

「二日酔いから回復できず、昼間から横になったりするのと同じように、セラミドの量も年齢と共に減少していきます。30代になると肌のセラミドの40%が失われると言われています」とワード氏は言話す。

「40代になるとその値は60%になります。ただ、セラミドを含む美容液やクリーム、マスクなどで補うことができます。セラミド入りのクレンジングは洗って流れてしまうので重要度は低いですが、もし敏感肌やニキビ肌の場合は効果が感じられるでしょう。他の高機能スキンケア成分と同様に、セラミドは単独ではなく、他のスキンケアと一緒に使用することで効果を発揮します。セラミドは1日のうちでいつでも使えるので、いつものスキンケアに簡単に取り入れることが可能です。セラミド、抗酸化物質、レチノール、ペプチドなどを賢く組み合わせることで、効果を得ることができるしょう」

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Perdita Nouril Translation: Asami Akiyama

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