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「ボージョレ・ヌーボー」解禁!味やキャッチコピーは?現地の天候、影響も?

  • 2021.11.19
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「ボージョレ・ヌーボー」解禁を記念したオンラインイベント(2021年11月、時事)
「ボージョレ・ヌーボー」解禁を記念したオンラインイベント(2021年11月、時事)

フランス・ボージョレ地区産のワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が、11月18日午前0時に解禁されました。すでに味わった人もいることと思いますが、今年の出来はどうだったのでしょうか。また、毎年話題になるキャッチコピーは何だったのでしょうか。ボジョレーワイン委員会日本事務局の担当者に聞きました。

味は軽やかでフルーティー

Q.2021年のボージョレ・ヌーボーの生産状況や出来、キャッチコピーについて教えてください。

担当者「2021年は4月から7月にかけて、フランスでは気温が低い日や雨の日が多く、ブドウの生育に大きな影響を与えました。特に、4月はこの時期としては異例の霜が観測された日があったほか、7月の降水量は1964年以降で見ると、1977年に次ぎ、過去2番目に多かったです。

8月以降は晴天の日が続いたため、収穫量は昨年よりも減少したものの、ブドウの品質は維持することができました。天候やブドウ畑の手入れに悩まされた困難な年でした。こうした経緯もあり、フランスのボジョレーワイン委員会は今年のボージョレ・ヌーボーを『挑戦の末たどり着いた、納得のヌーヴォー』と評価しています」

Q.では、2021年のボージョレ・ヌーボーの味について教えてください。

担当者「先述の通り、今年は雨の日が多かったこともあり、『軽やかでフルーティーな味』に仕上がっています。一方、2020年は晴天の日が多かったため、同年は『熟成感のある味』でした。このように、ボージョレ・ヌーボーも年によって、味に違いがあるため、ボージョレ・ヌーボーを保管して、翌年以降に飲み比べる人もいます」

Q.近年、地球温暖化が進み、ワインの質を維持するのが難しくなったという話を聞きます。そのような状況の中でも、ボージョレ・ヌーボーは例年、高い評価を受けている印象があります。なぜでしょうか。

担当者「製法技術が進化しており、ブドウの出来にかかわらず、一定の品質を維持できるようになったからです。そのため、以前に比べて、味が安定するようになりました。ボージョレ・ヌーボーは『外れが少ないワイン』といえると思います」

Q.今年のボージョレ・ヌーボーの価格はどうなっていますか。輸入事業者の動きも含めて、教えてください。

担当者「今年は生産者だけでなく、輸入事業者にとっても困難な年でした。なぜなら、輸送費の高騰や円安の影響で、ワインの輸入時に得られる利益が減少しているからです。本来であれば、利益確保のため、値上げをしたいところですが、ボージョレ・ヌーボーは年間を通じて販売できる商品ではないため、値上げをすると売り上げに影響する可能性もあります。

そこで、輸入事業者の多くは企業努力で価格を据え置いているそうです。困難な環境下で造られたボージョレ・ヌーボーをぜひ、多くの人に飲んでほしいと思います」

オトナンサー編集部

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