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加賀まりこ「私で役に立つなら…」で60年 女優は“お助け精神”から始めた!?

  • 2021.11.13
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人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは、加賀まりこさん。父親の友人の写真家に言われた顔に関するひとことが、未来を決めることに…? 第2回は「『おもしろい顔してるね』に、ムカッ!!」。

高校生のときだったかな、父親と一緒に銀ぶら(編集部注:銀座をぶらぶらと散歩すること)していたときに、父の知り合いの写真家・秋山庄太郎さんに偶然遭遇。私の顔を見た秋山さんが言ったのが、「おもしろい顔をした娘だねぇ」。私すごく傷ついたのよ。だって褒め言葉とは思えないじゃない。なのに秋山さんは「君、よかったら僕のスタジオに遊びに来ない?」なんて言うから、ムカついて「ちゃんとお金いただけるんですか?」なんて生意気を言ったんです。当時の私は、飯倉の『キャンティ』というイタリアンレストランに通っていて、足代やコーヒー代が必要。で、ふと秋山さんのことを思い出し、スタジオに行って被写体になったんです。でも私、カメラの前で全然笑えず、「君、ずっと怒った顔してるんだけど」って苦笑いされて。で、3000円もらって帰りました。そのときに撮った写真は、相当後に、私の著書の表紙に。人生何がどうなるかわからないものですよ。

困っていると言われたら、助けたい。

私が女優になった直接のきっかけは、劇作家の寺山修司さんと映画監督の篠田正浩さんにスカウトされたこと。うちの近所に、作家さんたちが缶詰めになるような旅館があって、彼らがそこから私の通学姿を見ていたらしく、それで声をかけてくださった。当時彼らはいろんな女優さんから出演を断られ、もう素人から選ぶしかないという状況だったらしく、「本当に困ってるんだ」と。そう言われて、「まぁ、私で役に立つなら…」という気持ちで被写体になったのが、一番最初です。

その、「私で役に立つなら…」という気持ちは、女優を60年やってきた今でも変わりません。みなさんが褒めてくださる映画『泥の河』に出たときも、ドラマ『花より男子』に出たときも、もうすぐ公開される映画『梅切らぬバカ』への出演も、根っこはそれ。我が我が、という気持ちではなく、お助け精神なのよね。結果的にそれが功を奏して、60年続けてこられたんだと思います。

かが・まりこ 1943年12月11日生まれ、東京都出身。10代で女優デビューし、映画『月曜日のユカ』『泥の河』、ドラマ『花より男子』などに出演。自閉症の息子の母を演じた主演映画『梅切らぬバカ』が11月12日より公開。

※『anan』2021年11月17日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・飯田聡子 ヘア&メイク・野村博史

(by anan編集部)

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