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30代後半で結婚→60歳で貯蓄ゼロ?! 悲惨な老後にしないための年金活用術

  • 2021.11.5

60歳の時点で、老後への備えはいくらあるだろうか。

保険会社のPGF生命が2021年に還暦を迎える人を対象にしたアンケートによると、60歳時点での平均貯蓄額は約3026万円。にもかかわらず、最も多かった回答は「100万円未満」で25%と、4人に1人がほぼ老後資金が無い状態ということが分かった。さらに、300万円未満を含めると、3人に1人は老後資金の準備ができていないことになる。

100歳まで生きるとなると、あと40年をどうやってやりくりしていけばいいのだろうか。

そのヒントをくれるのが、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんの著書、『運用はいっさい無し!60歳貯畜ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』(徳間書店)だ。

長尾さんは、老後資金の準備ができていない人でも諦める必要はない、なんなら、60歳から対策をしても十分に間に合うという。とはいえ、リスクの高い投資や不動産で「いまから財産を作れ」というわけでもない。

「年金」を活用し、60歳で「貯蓄0円」が、90歳で「貯蓄1000万円」に変わる、人生100年時代に最適な資産形成法を紹介していく。

50代に押し寄せる三大支出

では、本書の内容を一部紹介していこう。

■第1章 老後資金が貯められない理由:50代に押し寄せる三大支出の試練

50代は「住宅資金」「教育資金」「老後資金」という人生の三大支出が重なる時期だ。近年の晩婚化の影響で、収入が減る時期に教育資金がピークを迎え、住宅ローンが半分も残っている状態だ。

■第2章 公的年金を活用して、豊かな老後を目指す!

本書では、5人のケーススタディをもとに、豊かな老後を目指す方法を指南していく。

たとえば、中堅電機メーカー開発部長だった野口さん(60歳)。子ども2人は独立して妻の晶子さん(60歳)と二人暮らし。野口さんが60歳で定年、住宅ローンは完済したものの、退職金はすべて使い切り、貯蓄は0円だ。毎月の支出はおよそ33万円、年額にすると400万円。65歳時点での予定年金受給額は夫200万円、妻80万円で合計280万円。どう考えても足りない。

ステップ1は、70歳まで働くこと。長く働く分、受け取れる厚生年金が増える。野口さんは再雇用で65歳まで働き、月収30万円。晶子さんも仕事を続け、月収15万円。月に12万円の貯蓄が可能になり、65歳までに約12万円×12ヵ月×5年=約700万円貯蓄を増やせそうだ。

■第4章 フリー・自営業者、起死回生の年金倍増計画

定年のない自営業の人は、どうすればよいのか。妻の琴美さんとパン屋を営む小林(仮名)さんの例でシミュレートする。

いっそうの自助努力が求められる自営業の小林さんの場合は、国民年金をフル活用し、さらに国民年金基金に加入して、年金の上乗せを図る。国民年金基金は、年金を増やしながら節税にも役立つ、一石二鳥の方法だ。

しかしいずれも、83歳には老後資金は底をつく。起死回生の手段は、本書で確かめてほしい。

「60歳で貯蓄ゼロというのは、やはりマズイ状態です」と長尾さんは指摘する。

このままでは「悲惨な老後」が待っているかもしれません。
でも、本書を読んでいただければ「豊かな老後」に変えることができます。投資などのリスクのある話ではありません。ムリなく「お金の心配が不要な老後生活」を過ごすことができます。

本書の目次は以下の通りだ。

豊かな老後への準備は、60歳からで間に合う!
[第1章] 老後資金が貯められない理由
[第2章] 公的年金を活用して豊かな老後を目指す!
[第3章] 年下の配偶者、逆転の発想で年金を増やす!
[第4章] フリー・自営業者、起死回生の年金倍増計画
[第5章] 長寿時代に対応した働き方を考える
[第6章] 老後資金は多めに準備!お一人様の老後プラン

努力しているのにも関わらず、なかなか貯蓄が増えない方も多いだろう。数十年を見越しておかなくてはならない老後を穏やかに暮らすためには、いま自分たちにできる最良の選択は何か、気力と体力のあるうちに、しっかりとプランを練っておきたい。

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