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陶芸、提灯、茶筒、木桶、金網──職人が繋いできた「今」を知る。京都伝統産業ミュージアムで企画展がスタート。

  • 2021.11.4

特別企画展「SHOKUNIN pass/path」は、伝統的な木桶の製作技法を用いて、おひつや寿司桶など白木の美しい木製品を数多く制作している中川木工芸の中川周士と、錻力(ブリキ)を使った丸鑵製造の草分け的存在である開化堂の八木隆裕が、2017年のミラノサローネで発表した同タイトルの展示を起点にスタートした。本展では、代を重ねて繋いできた陶芸、提灯、茶筒、木桶、金網の5つの工房による展示と、工芸を軸にしたシンポジウムやワークショップを実施する。

中川木工芸と開化堂のほか、茶の生産地であり、茶の文化の中心地である京都・宇治にある朝日焼(松林豊斎)、「現代の生活に溶け込む商品づくり」をコンセプトに手仕事で金網製品を製作する金網つじ(辻徹)、京提灯を製造・販売する、江戸寛政年間創業の小嶋商店(小嶋俊・小嶋諒)が参加する。

英語の「Craftsman」や「Artisan」とは異なる意味や性格を持つ「職人」という言葉と、職人による「職人性」への探究によって、それぞれの作り手としての現在地を示すとともに、これからの工芸の座標を映し出す。「職⼈は⼿の中に脳がある」と語った、イタリアのデザイナー、エンツォ・マーリの⾔葉のとおり、職⼈が⼿から⼿へと言語を介さず繋いできた思想や哲学体系の存在を体感できる企画展となるはずだ。

朝日焼
朝日焼
開化堂
開化堂
小嶋商店
小嶋商店
金網つじ
金網つじ

特別企画展「SHOKUNIN pass/path」

会期/11月6日(土)〜2022年1月23日(日)

休館日/11月29日(月)、12月21日(火)、29日(水)~1月3日(月)

開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)

会場/京都伝統産業ミュージアム 京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 みやこめっせ B1F

観覧料/800円、18歳以下無料

出展工房/小嶋商店(小嶋俊・小嶋諒)、金網つじ(辻徹)、中川木工芸(中川周士)、朝日焼(松林豊斎)、開化堂(八木隆裕)

https://kmtc.jp/special/2021/09/12/4739/

Text: Aya Hasegawa

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