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パク・ヒョンシクが『花郎』で演じた真興王は凄い国王だった!

  • 2021.10.31
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『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』というドラマでは、新羅(シルラ)の24代王・真興王(チヌンワン)は、暗殺されることを未然に防ぐために自ら身分を隠していなければならなかった。そんな苦悩を主演のパク・ヒョンシクが切ない表情で演じていた。

しかし、史実における真興王は、540年にわずか6歳で即位したあと、母であった只召(チソ)太后の摂政を受けながら、順調に成長して国王として手腕を発揮していった。

ドラマでは、只召太后の干渉があまりにひどかったが、実際には母との関係も悪くなかったと思われる。この点でドラマと史実は違っていた。

10代のときから親政を開始した真興王は、三国の統一を究極の目的に置いた。そのためには、高句麗(コグリョ)と百済(ペクチェ)より国力を強くしなければならない。

そのために彼は人材育成を第一に掲げ、若者たちを鍛え上げようとした。その最たることが「花郎」の創設であった。この組織では優秀な若者たちが共同生活を通して学問と武術と敢闘精神を学んでいった。

『花郎』でパク・ヒョンシクが演じた真興王=ジディ(写真=KBS『花郎』ポスター)
新羅の三国統一の先駆者

もう一つ、真興王が力を注いだのが民心の安定だった。そのためには仏教の布教が効果的だと考え、仏教寺院がたくさん造られた。真興王自身も熱心な仏教徒となり、晩年には剃髪して僧侶のように暮らしたと言われている。

そんな真興王の人生は42年間であったが、「三国の統一」を目標にしただけに、領土の拡張に執着した。

彼が即位する前に新羅は百済と同盟を結んでいたのだが、真興王はそれを破棄してひたすら領土を広げることに邁進した。それが成功したのは、真興王の戦い方が巧みだったからだ。そういう意味では、新羅の歴史上でも稀有な戦術家であった。

真興王が世を去ったのは576年だが、その100年後の676年に新羅は三国の統一を成し遂げて、朝鮮半島で最初の統一国家となった。

この偉業の功労者として、常に真興王は上位に名を挙げられている。間違いなく、真興王は新羅の三国統一の先駆者であった。そんな偉大な王をパク・ヒョンシクは『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』で最後に堂々と演じたのである。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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