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「○○しなさい」はNG? 子どもの“自己管理力”を育てる声かけのコツ

  • 2015.7.24

【ママからのご相談】

うちの子(小4)は何をするにも言われないとできません。「宿題しなさい」とか、「お便り出しなさい」とか……。毎日それだけで本当に疲れてしまいます。 子どもが自発的に行動できるようになるにはどうしたらいいですか?

●A. 自己管理する力をつけてあげると、自分でできるようになります。

こんにちは。メンタルケア関連を中心に執筆をしているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

私もついつい、「○○しなさい!」と言ってしまうので、ご相談者様のお気持ち、本当に共感できます。親が忙しいとどうしても頭ごなしに叱ってしまいますが、子どものためを思ってそういう声かけになるんですよね。

ところが「○○をしなさい!」は、言われ続けることで自分を管理するという気持ちが薄らいでしまい、大きくなっても自発的に行動することができなくなります。

日頃の子育ての中で“自己管理力”をつけさせ、自発的な行動を支援しましょう。

●親が指示しないと何もできない子どもが増えている?

「宿題をしなさい」「片付けをしなさい」というような指示してしまうことは、日々の生活の中でよくあると思います。私も息子や娘に対して言ってしまうことがあります。

しかし、親がよかれと思って、子どもの行動を先回りした指示ばかり出していると、「自分で考えなくても、時間になったら親が教えてくれる」と子どもが無意識のうちに思ってしまいかねません。

この指示待ちの状態が積み重なってしまうと、“何か言われないとできない”、または、“考えて自分で動くことができなくなる”という可能性が高くなります。

実際に、ニートだったり、ネットに依存して引きこもってしまっている人の特集などをメディアがよく取り上げているので、見たことがあると思います。そうなってしまわないようにするために、自己管理力が必要不可欠です。

●自分から行動できる子にするための手順

“お母さんサポートの専門家”として活動している田嶋英子さんが、著書の中で“自己管理力”を身につけるための手順を紹介しています。

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①やってあげる(感覚で覚える)

②一緒にやる(言葉で価値を伝える)

③ひとりでできるようになる(行動に対する承認をする)

④自由にやらせる(感覚と価値を手に入れた上で、自分の判断で行動できる)

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そして、このようにおっしゃっています。

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この手順で身につけた習慣は、子ども本人のものです。自由にやらせる、すなわち「こうしなさい」と言われなくても、自らするようになるプロセスです。

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親が、「○○しなさい」と言わなくても、こういった行動を取れるようになったらいいですよね。子どものことを思って口うるさく言ってしまうのですが、逆効果となってしまうのではあまりにも悲しいですよね。

“できたら褒める”ことを大事にしながら、自主的に行動できるように仕向けましょう。お手本を示して、一緒にやってあげて、一人でできるのを確認できたら後はもう自分で自由にやれます。とはいえ、全てをいっぺんにやるのは大変です。お子さんが興味を示したり、できそうだなと思ったものから始めると実践しやすいです。

●「○○しなさい!」をやめるのは難しい?

忙しいお母さんにとって、「○○しなさい!」は口癖のようになってしまっているのが現状です。やめましょうと言ったところで、「はい、やめます」とはいかず、また言って自己嫌悪に陥ってしまうことになるのです。

そんなときは、こういう言い回しに変えてみましょう。

・「○○した方がいいよ」

・「○○してくれたら、お母さん助かるな~」

・「○○しないと、後で困ることになるかもよ」

・「○○してくれるといいよね!」

・「○○なことって、自分からできたらすごいとお母さん思うけどな~」

こういう言い回しだったら、「しなさい」と口から出そうになった際に言い換えることが簡単にできますし、何より子どもの自立心をくすぐるので効果が期待できると思いませんか。それにやれたときに思いっきり褒めることができます。言い換えるだけで結構良いことずくめなんです。

最初は、指示しないことが難しく感じますし、何にもしていないように感じられることでしょう。でも、そこを少しだけ我慢です。たとえ失敗をしたとしても、自己責任ですから、「次は遅刻しないようにこうすればいい」ということを学ぶことができるチャンスへと変えられるのです。子どもは自分で学ぶことが必要です。

何でも手をかけすぎてしまわないように親が気をつけなくてはいけませんね。その代わり、子どもが本当に困って助けを求めてきたら、張り切って手を伸ばしてあげましょう。親にできることの一番大切なところですからね。

【参考文献】

・『子どもの「言わないとやらない!」がなくなる本』田嶋英子・著

●ライター/桜井涼(フリーライター)

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