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ファッションとテクノロジーが融合する未来を探して。DECODED FASHION TOKYO SUMMITレポート。【Part 1】

  • 2015.7.24
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会場にはたくさんのファッション関係者が詰めかけた。〈左上〉リズ・バセラー デコーデッド・ファッション創設者兼社長。

【Part 2】はこちらから。

身の回りにデジタルテクノロジーが溢れ、私たちのライフスタイルが劇的に変化する昨今。コンデナスト・ジャパン主催により「デコーデッド・ファッション」が東京で初めて開催された。ファッションとテクノロジーが生み出す新しい可能性を探りに、国内外から多くの関係者が集った注目のイベントを徹底レポート。

デコーデッド・ファッションとは?

7月9日、コンデナスト・ジャパンがホストを務めるデコーデッド・ファッション(DECODED FASHION)が東京アメリカンクラブにて開催された。

デコーデッド・ファッションとは、ファッション業界に新しいテクノロジーを紹介するイベント。講演やディスカッションからなる「サミット」、スポンサーが出す課題について世界各国からアイデアを集め公開審査、プライズを与える「スタートアップ・コンペティション」、テック企業の展示ブースが設置される「エキスポ」、イベント参加者が交流を深めることができる「VIPディナー/アフターパーティ」などで構成される。2012年よりニューヨーク、ロンドン、ミラノなどで行なわれてきたこのイベントを牽引するのは、創設者であるリズ・バセラー氏だ。

リズはコロンビア大学院でジャーナリズムの修士号を取得後報道番組のプロデューサーを経て2010年テクノロジー企業に入社。そこでファッション業界におけるデジタル革命の必要性を感じ2011年にデコーデッド・ファッションを設立した。日本のファッション業界にテックを紹介し、既存のルールを壊して新しいアイデアが生まれることを期待するリズ。この日は数々のセッションで精力的に司会をこなし、会場いっぱいに詰めかけた日本のファッション関係者をエネルギッシュに鼓舞した。

10:45「パネルディスカッション:デジタル・コマース&繋がる消費者たち」

リズのモデレートでハウス オブ ホランド(HOUSE OF HOLLAND)デザイナーのヘンリー・ホランド氏とマリア・ハッツィステファニス ロダイアル・グループ社長が意見を交わした。議題は「ミレニアル世代とつながるためのアイデア」について。ミレニアル世代とは、1980年から2000年までに生まれたデジタルネイティブのことだ。彼らはテクノロジーを使いこなし、オンラインで容易につながる。

1999年に設立したスキンケアブランド「ロダイアル」を率いるマリア氏は「これからは商品を店頭に置くだけでは足りません。ストーリーを伝え、顧客と直接つながる必要があります」と語る。そのためにカウンターで客の写真を撮影するなどしてデータを集め、Eメールでその人に合った製品をレコメンドしている。また、購入商品などをSNSで投稿することも可能にした。さらにインフルエンサーを活用。オンラインで彼らに商品のPRを担ってもらっている。

ヘンリー氏も「パーソナライゼーションが大事」と同意。ハウス オブ ホランドのウェブサイトでは自分のサイズを打ち込むとヴァーチャルのモデルが現われ、それに着せ替えながら商品を選び購入することができるようにし、売り上げを伸ばした。「今後はショー開催と同時に製品が買えるシステムを導入し、消費者に直接アプローチしていきます」

12:15「三越伊勢丹スタートアップ・コンペティション」①

今回スタートアップ・コンペディションのパートナーを務めたのは三越伊勢丹。「未来のカスタマーに向けたインストア・エキスペリエンスの構築と、エンゲージメントを高めるアイデアとは?」「カスタマーにより豊かなインストア・エキスペリエンスを提供するためのデータ活用法とは?」「革新的で先鋭的なテクノロジーを用いた、インストアでのカスタマイゼーション、あるいは商品開発のアイデアとは?」という3つの課題に対し、世界中から約40ものアイデアが集まった。

会場では一次審査に勝ち残った5つのスタートアップが登場し、アイデアを4分間にまとめて発表、審査員の質疑にも答えた。

12:15「三越伊勢丹スタートアップ・コンペティション」②

まずはアメリカの「BLUEFOX TARGET」。携帯電話からのシグナルを検知、リアルタイムに顧客のデータを分析するボックスを提案した。ネットワークに接続したディスプレイ、デジタルサイネージを通りすがる視聴者の行動をトラッキングしたり、店の近くに来た客に適切なクーポンを配布することもできるという。審査員からはコストへの質問が投げかけられた。

次は3Dプリンター技術を使ってシームレスの服を1日で作る、というアメリカの「ELECTROLOOM」。店頭で自分だけの特別なアイテムを作ることができる点もアピールした。

日本からも候補が2社続いた。まずは「ABEJA」。一般のカメラでも対応可能な映像解析技術によって年齢性別を推定したり、顧客の滞在時間をヒートマップ化するアイデアを出した。客がどの棚をどれだけ触っているのかなどを分析、接客をして購入に至るタイミングを割り出せるという。「インセクト・マイクロエージェンシー」は、壁の鏡に世界各国の売り場やインスタグラムを映し出す案を提出。現場の楽しみを増幅させる、という点を強調した。

最後はアメリカの「memomi」。鏡に写った姿を録画し、全方向から見たり、色違いを映像上で試したりできるデジタルミラーを提案した。すでに世界中の有名百貨店などで採用されているという。

こうして8月26日(水)から三越伊勢丹各店で開催される「彩り祭」で展示や発表の機会を得るために、熱いプレゼンが繰り広げられた。

14:05 「トーク:新しいオーディエンスを探して」

『VOGUE JAPAN』の渡辺三津子編集長がモデレーターとなり、C CHANNELの森川亮氏、LINEの田畑信太郎氏が日本のミレニアル世代像とそのマーケットについて議論した。

まずはそれぞれが自社についてプレゼン。田畑氏は企業メールは読まれないことが多い、というデータを提示し、LINEがアクティブ率の高いアプリであることを強調。昨秋のバーバリー(BURBERRY)とのコラボレーションを挙げ、ファッションとの親和性を訴えた。一方C CHANNELはミレニアル世代がターゲットの動画に特化したソーシャルメディアで、LINE元CEOである森川氏が今年4月にローンチした。森川氏は、ファッションに適した縦長の動画を採用した「動画のファッションマガジン」であることを説明した。

ミレニアル世代については、森川氏は「自由に育ってきており、苦労したくない、という気持ちの人が多い。ゆるいテイスト」と分析。「そんな彼らの中に自然と入っていくためには、ちょっと背伸びすれば届くような、身近に思えるタレントやモデルを立てる必要があります」という独自の視点を披露。田畑氏はミレニアル世代のアクティブ率の高さに期待を込めた。

参照元:VOGUE JAPAN