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中学受験に過去問対策は必須!取り組む目的とポイントを知って合格を勝ち取ろう!

  • 2021.10.29

試験対策をする際に避けて通れないのが過去問。中学受験も例外ではありません。中学受験では一般的に受験の範囲を6年生の夏までに学び終え、その後は弱点克服や志望校対策に特化していきます。

ただ中学受験の場合は、志望校だけではなく併願校についても対策をしていく必要があります。いつから、どのように過去問に取り組んでいけば良いのかをみていきましょう。

どうして過去問を解く必要があるのか?

中学受験の本番は1月~2月。6年生は夏頃に受験単元の勉強を終え、入試までは多くの時間を過去問に費やすこととなります。

過去問をやらずに合格は難しいと言えますが、ただ漠然とこなしていても効果はありません。まずは過去問を解く目的を理解することで、効果的に過去問を使いこなせるようになりましょう。

・入試問題の傾向や学校からのメッセージを把握する

中学入試の問題は高校入試に比べても、学校により傾向や形式が異なるのが特徴です。入試は、入学後の授業についていける基礎学力があるかどうかを測るためだけのものではありません。

学校の教育方針や入学後の学生生活にまで踏み込んで考える問題や、正解は複数あり結果よりも答えに至った理由を重視するという学校も珍しくありません。「入試問題は学校からのラブレター、どんな学生が欲しいかを知る手掛かりとなる」ともよく言われます。受験校の特徴を調べるためのポイントは以下の3つです。

・出やすい問題の傾向を把握する

数年分の過去問をさかのぼり、似た形式の問題がないかを確認します。似た形式の問題が毎年出るということはその中学校で大事にしている分野だということですし、ほとんど出題されない単元というのもあります。過去問を何年分も解くことでそういった傾向を把握し、効率良く学習を進めることができるのです。

・難易度を把握する

学校全体の偏差値は重視されますが、各教科でも分野による難易度や、他の教科との難易度のバランスについては一見しては分かりません。過去問を解くことで、算数は簡単な傾向なのに国語は難しい問題が出される傾向にあるなど、全体のバランスを体感することができます。

出題傾向を理解しておくことで、時間をかけるべき問題や解く順番について工夫することができます。戦略を立てて試験に臨むことができるのです。

・時間配分や配点、問題量、用紙の形式などを確認する

計算問題の量が多いのか、記述式の問題が多いのか、などの出題形式を把握し、配点や問題量も確認しておきましょう。同じ計算の一行問題であっても配点の差で力の入れ方が異なります。

また、過去問を解く時には必ず解答用紙を実際入試で使用する時の大きさに拡大コピーなどして解きましょう。そうすることで、実際の解答用紙で解答することに慣れておくことができます。

・入試本番を意識することで実践力を養う

5年、6年になると模試を何度も受けて偏差値や学校への合格判定率を測ることとなりますが、模試自体は色々な学校を志望する子が同じ問題を受けています。一方で過去問はその学校独自のものとなるので、時間配分や問題を解く順序・取捨選択など、模試では測れない実践力を養うことができます。

学校が求めている力が分かると、普段の学習においても最初・最後に解くべき問題はどれか、時間配分は適切か、見直しの時間がどのくらい必要かなどを意識することができ、入試本番でも力を発揮できるようになるのです。

・問題との相性を確認する

同じ偏差値の学校であっても、過去問を問いてみると同じ点数を取れるとは限りません。偏差値が届いていても中々合格点に届かない学校や、逆に偏差値が足りていなくても合格点が取れるという学校もあるかもしれません。

入試問題との相性は必ずあります。繰り返し解くことで合ってくるという可能性も…。過去問を問いてみて相性を知っておくことは、学校選びの際の判断材料ともなるでしょう。

過去問に取り組む前にここをチェック!

6年生の夏や、遅くとも秋には過去問に取り組むようになりますが、時期が来たからといって始められるというものではありません。取り組む前に、この3つのポイントを押さえておきましょう。

・基本がしっかりできていて、やり残しがほとんど残っていない

過去問に取り組むためには、そこまでの土台がないといけません。基本ができていない状態で取り組めばできないところや弱点ばかりが目立ち自信を失い、過去問をやるほどに調子を落としてしまう可能性もあるのです。

・過去問で意識すべきことを理解できているか

過去問を解く時、取れた点数だけに意識がいきがちです。それも必要ではありますが、点数より大切なのは「出題傾向・難易度を知る」「弱点を発見し克服する」ことです。

漠然と点取りゲームのようにこなすのではなく、解いてみてどう活かすかを考えながら取り組むことが重要です。

・解く時間、解き直す時間の確保とその後の行動計画

過去問は解くだけでも時間を要しますが、解いた後の見直しにはさらに多くの時間が必要です。

ただ丸付けをして終わるのではなく、できていなかった所の理解を深め解き直す時間や、場合によっては理解が足りていない部分の基本に戻り反復することも必要でしょう。

「4週あるから週に1つで4つ取り組める」と思っていても、急な予定の変更や体調不良などがあるかもしれません。早めに余裕を持って計画を立てて、1つ1つに時間を割いて取り組むことができるようにしておきましょう。

過去問はこうやって取り組もう

過去問に取り組む目的や、取り組む際のポイントを押さえたところで、実際どのように取り組むのがいいのかを知っておきましょう。回数や年数はあくまで目安となります。併願校がどのくらいのレベルでいくつ受けるかでも異なってきます。状況に応じて臨機応変に対応してくださいね。

・いつから行うか

これは、その子のレベルや塾の方針などによって若干ばらつきがあるでしょう。夏からという場合もあれば、9月、場合によっては10月からという方もいます。

押さえたいのは、受験範囲の勉強が一通り終わってからということです。夏休み前に終えており夏休みは復習だけというのであれば夏休みに取り掛かってみてもよいですし、夏休み中に単元で不安な部分などがあればそれが終わって夏休み明けにしましょう。逆に5年生の内や6年に入ってすぐということだと早すぎてしまいますね。

また、前述した通り時間を要するものなので入試直前に始めるのでは遅すぎます。どちらにせよ余裕を持ったスケジュールが組めるように、受験する学校を早めに決めて過去問は夏までに揃えておくようにしましょう。

・何年分行うか

目安としては、第1志望は5年分、第2志望は3年分、その他の併願校は2年分で、2回以上演習するのが望ましいでしょう。しかし、御三家などの難関校であれば10年分を2周するのがオススメです。

取り組む年度については、本命校は古い年度から順に取り組みます。そうすることで、まず古い年度で傾向をつかんでいき、最新のものを本番に近い状態で取り組めるからです。

併願校は、逆に新しい年度から行います。そうすることで、本命校の対策に想定以上に時間がかかってしまった時の影響を最小限に抑えることができるからです。

・第1志望校は、1日で1年度分全教科を解く

第1志望の過去問は、入試本番と同じ様に全教科を1日で解きましょう。時間配分の感覚も身に付きます。入試本番と同じ時間割で、午前中から行います。そのため土日は模試で忙しくなりますが、空いている日を過去問の為に空けておいて取り組めるように計画を立てます。

・目標は合格平均点

過去問でできなかった問題を見直すことは大切ですが、満点を目指して完璧に行う必要はありません。苦手分野は強化する必要がありますが、完璧を求めると取り組むのが辛くなりますし効率的ではありません。合格平均を目指しましょう。

そのために、比較的簡単な前半の問題では解き直しだけではなくその類題にも取り組み、周辺知識の見直しを測ります。いくら考えても分からないような難問も必ずありますので、「捨てる」という選択肢も必要です。

「合格最低ライン」という方もいますが、最低ラインは年度によりかなり変動するため、そこで満足するのはリスクが高くなります。合格者最高点である必要はないので、平均点を狙っていきましょう。

今年の2月に、受験を終えた方の入試報告会に参加しました。その中で、偏差値70近い学校に40台で合格した子がいました。20以上の差があると塾も受験を進めませんし、親や本人も諦めることが通常でしょう。しかし塾の方の話では、過去問との相性が良かったため、とにかく過去問演習に力を入れた結果だということです。そこを見極めた先生もそれを信じて受験に挑んだ本人や家族もすごいと感じましたし、何より過去問対策や過去問との相性がいかに重要であるかを実感した話でした。

「過去問は学校からのラブレター」というように、志望校の過去問は親も目を通した方が良いと言われています。親が解けるようになる必要はありませんが、どんな生徒を望んでいるのかを知っておくことができます。子どもが過去問に取り組むのは6年の夏以降となりますが、親は色々な学校の過去問をストックしておき目を通しておくといいですね。

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