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歴史的建造物の資料館もステキ!小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌@東京ステーションギャラリー

  • 2021.10.29
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東京ステーションギャラリーでは、現在「小早川秋聲(こばやかわしゅうせい)旅する画家の鎮魂歌」を開催しています。会場は東京駅丸の内駅舎内にあり、1988年に開館しました。

出典:リビング東京Web
出典:リビング東京Web

東京駅丸の内北口改札を出るとすぐ横に東京ステーションギャラリーがあります。

出典:リビング東京Web

展示室の内装がレンガの壁で、歴史を感じさせる空間になっています。

出典:リビング東京Web

※特別に許可を頂き撮影しています。

出典:リビング東京Web

小早川秋聲 (こばやかわしゅうせい・1885-1974)は、大正から昭和にかけて、京都を中心に活躍した日本画家です。

彼は9歳で京都の東本願寺の僧籍に入りその後画家を志し、谷口香嶠や山元春挙に師事、文展や帝展への出品を重ねながらヨーロッパやアジアにも遊学するなど、多くの研鑽を積みました。

1920年末、中国に渡り、東洋美術の研究等に約1年を費やした後、東南アジア、インド、エジプトを経て、1922年春、ヨーロッパへ。イタリア、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、スイス、イギリスなど十数ヵ国を約1年かけて遊学しました。 また、1926年には日本美術を紹介する任を負い、北米大陸を4ヵ月間で横断し、展覧会や講演会を開くなどしています。

旅する画家 異文化との出会い

海外滞在での経験から日本画の作品だけではなく海外の風景を題材にした作品も展示されています。ヨーロッパ滞在時期に訪れたオランダでのスケッチをもとに数年を経て描いた第十二回帝展出品作です。 江戸時代長崎オランダを頻繁に往来した船が大切な人を乗せてオランダを離れるとき、「切なる別れを惜しむ人の情を故国より見たその人の姿を描きたくて」四人の女性の後ろ姿を人情、旅情、異国情緒を描いています。少女の手には日本土産の市松人形を握らせています。衣服の生地はオランダの更紗の布を集め丹念に描き分けています。

出典:リビング東京Web

《長崎へ航く》1931年、個人蔵

従軍画家としても活躍

満州事変(1931年)や、盧溝橋事件(1937年)をきっかけに日本は戦争へと突き進み、秋聲は主に従軍画家として、満州、中国へと頻繁に赴くようになります。秋聲は、戦闘シーンや軍人の勇姿、富士山と日の出といった国威発揚の風景画だけでなく、戦地での日常風景も描いています

出典:リビング東京Web

右:《愷陣》(がいじん)1930年、個人蔵

叉銃(さじゅう)に立てかけられた軍旗を背に野営を守る歩哨兵を描いています。 待宵草(マツヨイグサ)と月見草が伸びている様子も描いています。緑を基調とし、叙情的で静謐(せいひつ)な画風です。銃の手元近くにバッタが描かれています。(細かな描写ですので会場でご確認下さい。)

出典:リビング東京Web

《御旗》1934年、京都霊山護国神社(日南町美術館寄託)

こちらの作品は、戦地から故郷に帰還した兵士は讃えられるがともに戦火を潜り抜けてきた軍馬は埃まみれのまま野に放たれるのを待っている。村人はそんな軍馬を花で飾り労を労ったという漢詩に着想を得たもので、はらりと落ちる花弁が儚く落涙の様に見える作品です。

出典:リビング東京Web

《愷陣》1930年、個人蔵

天覧に供するために陸軍省の依頼で描かれたと伝わっていますが、作品は同省に受け取りを拒まれました。絵の裏にはチョークで「返却」と記されています。

出典:リビング東京Web

《國之楯》1944年(1968年改作)、京都霊山護国神社(日南町美術館寄託)

初期の歴史画から、初公開の戦争画、晩年の仏画まで、百余点で小早川秋聲の画業を見渡す初めての大規模な回顧展となっています。

館内の見どころ

東京駅丸の内駅舎が辰野金吾の設計によって創建されたのは、1914(大正3)年のことです。歴史ある建造物ですのでギャラリー展示室内のインテリアも重厚感を感じさせてくれます。

出典:リビング東京Web

2階展示室

出典:リビング東京Web

シャンデリア

回廊から改札を見下ろした景観です。異国情緒を感じる建築ですね。

出典:リビング東京Web

回廊の一部では東京駅の資料展示を行っています。

出典:リビング東京Web

東京駅丸の内駅舎の変遷の様子についての説明があります。

出典:リビング東京Web

東京駅舎の模型も展示されています。

出典:リビング東京Web

東京駅創建当時の建築物の素材も展示されています。

出典:リビング東京Web

東京駅丸の内の駅舎の天井です。デザインが洗練されていますね。

出典:リビング東京Web

展示室を通過するとミュージアムショップがあります。オリジナルグッズが販売されています。

出典:リビング東京Web

東京ステーションギャラリーは、展覧会の企画展示と駅舎の資料も常設されており見どころが満載です。

開催概要 東京ステーションギャラリー 小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1 03-3212-2485 https://www.ejrcf.or.jp/gallery/ 東京駅 丸の内北口 改札前 東京メトロ丸の内線「東京」駅(約3分) 東京メトロ東西線「大手町」駅(約5分) 東京メトロ千代田線「二重橋前」駅(約7分) 小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌 2021年10月9日(土) - 11月28日(日) 10:00 - 18:00 金曜日 10:00 - 20:00 入館は閉館30分前まで 月曜日(11/22は開館、祝日の場合は翌平日/ただし会期最終週) 一般 1,100円 高校・大学生 900円 ※中学生以下無料 ※障がい者手帳等持参の方は100円引き(介添者1名は無料) ご来館前に日時指定のローソンチケットをご購入ください 販売期間 2021年9月27日(月)10:00 ~ 11月28日(日)17:00 ◇インターネット予約の後、ローソン・ミニストップ各店頭またはプレイガイドにて代金をお支払い・チケット発券(引取期限にご注意ください) ◇全国のローソン・ミニストップ店内に設置されているLoppiにて購入(予約無しで購入可能)

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