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SHOCK EYEが撮った、最高に美しい「日の出」の写真

  • 2021.10.21
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覆っていた雲が急に晴れて……光の美しさに感動

伊勢で見るべきは、伊勢神宮だけじゃない。「夫婦岩」で有名な二見興玉神社は、かつては伊勢参りを控えた人々が禊をして心身を清めた場所。僕もこれまで何度も訪れているけど、実は今回のように日の出の時間を狙って参拝させていただくのは初めてだ。

これが本当に素晴らしかった。

この日の起床は午前2時30分。4時には宿を出て、まだ夜も明けきらないうちからスタンバイ。でも日の出の時間にはまだ雲がかかっていて、その場にいたみんなが「今日は日の出はムリかな……」と思っていた。それでも30分くらい粘っていたら急に雲の切れ目がでてきて、夫婦岩の間に光の道が通る……。そんな最高の景色を見ることができたんだ。

夫婦岩の間に光の道が通る
PHOTO by SHOCKEYE

風景写真を撮る、つまり自然を相手にするってこういうことなんだなと思った。自然が人間の都合に合わせてくれることは絶対になくて、とにかく人間が自然に合わせて、振り向いてくれるのを待つことしかできない。それでも空振りで終わることだってある。これって、なんだか人生と似ているよね。

でも、だからこそ感動はひとしおだった。この一瞬の景色のために前日から泊まり込んで、当日も暗いうちから動き出していたわけで、これが例えば、パッと起きてなんとなく外に出た瞬間に偶然この景色が広がっていたとしても、同じだけの感動や喜びは味わえなかったはずだ。最後の最後に光が差してくれたのも、きっと頑張った僕らへのご褒美だったんだと思う。

SHOCK EYE

時間をかけてこそ出会える景色がある

これまで何度も訪れている神社だから、正直こんなに感動させられるとは思っていなかった。普段はスケジュールの合間を縫って、ちょっとした時間を見つけては神社巡りをしている僕だけど、今回、じっくり綿密に計画を立てて訪れる醍醐味を知った気がする。

夏至を中心にした夏のおよそ3ヶ月間は、夫婦岩の間から朝日が昇る。とくに夏至の前後一週間は、富士山の背から昇る朝日を拝むことができ、特別な祭礼も行われる。逆に秋から冬にかけては、夫婦岩の間から月が昇る。その景色もまた幻想的で素晴らしいそうだ。

つまりどうしてここに神社があるのか、なぜ鳥居や社殿がこの方向で立っているのか。そういうことには全て意味があるってこと。それをきちんと理解したうえで季節や時間を狙って行くと、とんでもない感動に出会えるし、その神社の魅力が何百倍にも増してくれるんだ。

それでいうと、ふらっと訪れて触れることのできる神社の魅力って、100のうち10とか20くらいなのかもしれない。もちろんそれは神社にもよるし、そういう気軽な参拝ならではの魅力もあるってことは僕が一番分かっているつもり。ただ、二見興玉神社に関しては日の出前の参拝をおすすめしたい。前日に一泊することになるけど伊勢は観るもの、美味しいものには困らないから大丈夫。それだけの価値があるってことは、僕が保証するよ。

努力しなければ得られない、喜びや感動がある
<column>有名な夫婦岩。でも本当の主役はその先の……
夫婦岩
PHOTO by SHOCKEYE

夫婦岩について、ここでちょっと補足しておこう。あまりにも有名だから勘違いしがちだけど、この2つの岩そのものが「神様」というわけじゃない。境内に遥拝所があることからも分かる通り、敬うべきは、その先から昇ってくる太陽。2つの岩は、間に注連縄を渡すことで「鳥居」の役割を担っているんだ。これが分かると、僕が「朝日を見て!」と言う意味も分かるでしょ?

<Data>
今回、参拝したのは……

二見興玉神社

【二見興玉神社】
三重県伊勢市二見町江575
HP:https://futamiokitamajinja.or.jp/
ご祭神:【本殿】猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)、宇迦御魂大神(うがのみたまのおおかみ)、【境内社・龍宮社】綿津見大神(わたつみのおおかみ)

【SHOCK EYEプロフィール】
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNとともに「湘南乃風」を結成、2003年デビュー。2011年にはポルノグラフィティの新藤晴一らとTHE 野党を結成。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(ともに講談社)がある。インスタグラム上で、Shrinegramという、オンラインでの会員限定コンテンツも人気。
Instagram:@shockeye_official
Twitter:@SHOCK_EYE_

撮影/大坪尚人(弊社写真部)スタイリング/渕上カン ヘアメイク/大島千穂 取材・文/山崎恵 企画/黒田剛

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