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ガールズトークが苦手!? 「女性のアスペルガー症候群」の特徴と対処法

  • 2015.7.20
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【ママからのご相談】

30代、小学3年生の男子のママです。息子が発達障害のアスペルガー症候群と診断されています。息子の発達障害について勉強していくと自分も当てはまるところが多くあり、 専門機関で診断したところ、自分もアスペルガー症候群だということがわかりました。これからどういうことに気をつけていったらよいでしょうか?

●A. 女性のアスペルガー症候群は男性の場合と悩みが異なります。女性ならではの悩みに注目し、休みを多くとり、家族に助けてもらいましょう。

ご相談ありがとうございます。ママライターの馬場じむこです。

発達障害者支援法が施行されたのが平成17年4月。最近でこそ、発達障害についての本やテレビの特集が多くなってきておりますが、それまでは、既存の障害者福祉制度の谷間に置かれ、その気付きや対応が遅れがちであったといわれています。

また、アスペルガー症候群は男性にみられることが多く、そのため本やネットで紹介されることは、男性のアスペルガー症候群の情報が中心になりがちとのことです。

●女性のアスペルガー症候群はなにより人間関係に悩む

どんぐり発達クリニック院長の宮尾益知先生が監修した『女性のアスペルガー症候群』には、このような記述があります。

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アスペルガー症候群の女性は会話に悩みがちですが、それでも男性に比べると、社会性やコミュニケーション能力は育ちやすいようです。男性は幼児期から会話のすれ違いが目立ちますが、女性が会話で困り始めるのは、だいたい10代になってから。女性どうしのガールズトークが複雑になってきてからです。この男女差には、男女の脳機能や社会的役割、生活スタイルなどの違いが関わっています

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●育児はアスペルガー症候群の女性にとって苦手な場面ばかり

女性同士の会話の難しさなどは、女性が少ない職場であったり、お仕事をされていなければ関係ないように思われるかもしれません。しかし、子どもが園や学校に行くことになれば、ママ友とのやりとり、女性の先生とのやりとりが発生します。

そして、子どもの体調不良や急な園・学校などの準備などで、自分なりのリズムが崩れて苦しく感じる場面も多いでしょう。

こういったとき、簡単なことなのにつらく感じる自分を責めるのではなく、育児はアスペルガー症候群にとって苦手な場面も多いことを自覚したほうが気持ちが楽になります。

●人間関係と双璧をなす問題が体調不良

また、アスペルガー症候群の男性は体の不調が問題になることはさほど多くないですが女性では主要な悩みになるのが、体調不良のひどさです。体質的に、神経系の機能不全が起こりやすいようです。

●悩みに対応する方法2つ

では、このようなアスペルガー症候群の悩みに対して、どのように対処していけばよいでしょうか? いくつかの対応方法がありますが、その中から2つをご紹介します。

●(1)疲れや痛みに早めに対処する

『アスペルガー症候群の人のなかには、疲れや痛みを感じにくく、体が疲れているのに、勉強や仕事をがんばってしまう人がいます。その結果、体調不良になるのです。こまめに休憩をとるようにしましょう』

『アスペルガー症候群の人にとって、人間関係のなかで生きていくのは、他の人が想像している以上につらく、過酷で、疲れのたまることです』

●(2)家族にトラブルを“解説”してもらう

『アスペルガー症候群の人は、暗黙の了解を察することが苦手です。誰かに教えてもらわないと、なかなか理解できません。そこで、身近な家族に解説者となってもらい、さまざまなマナーやルールを学ぶのです』

『人から叱られたり注意されたりしても、意味がよくわからなかったら、家族に聞いてみてください。一般常識的に問題となったのはどこなのかを、説明してもらいましょう。このやりとりを習慣化して、世の中を理解していきます』

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疲れや痛みに対して早めの対処によって楽になれることも多く、不得意な“空気を読む”ことについては、自分で何とか頑張るより、できる人に頼るほうが心の負担も少ないように感じました。対処法を上手に使って毎日少しでも負担が少なくなることをお祈りしています。

【参考文献】

・『女性のアスペルガー症候群』宮尾益知・監修

【参考リンク】

・発達障害とは | 発達障害情報・支援センター

●ライター/馬場じむこ(書評ブロガー)

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