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【ダイエットの勘違い】糖質ゼロはNG!糖質制限のコツを美容医師が指南

  • 2021.10.10
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今やダイエット法の定番でもある、糖質制限ダイエット。人生最後のダイエット!と張り切りすぎて、糖質をまったく、またはほとんどとらないなんて無理なことをしていませんか。40代、50代の一般女性が糖質制限ダイエットできれいに痩せるためには、いくつかポイントがあると言います。美容・アンチエイジング専門医の黒田愛美先生に聞きました。

糖質制限はOK。でも極端な制限はNG

太りやすく痩せにくいとされる40代、50代ですが、糖質制限ダイエットにはそんな女性たちにも効果が高いと黒田先生は言います。そもそも、どうして糖質を制限すると体重が減るのでしょうか。

「糖質は、摂取すると血糖値が上がりやすくなるという特徴があります。血糖値が急に上がると、それを抑えるためにホルモンのひとつであるインスリンが多く分泌されます。インスリンが多く分泌されると、血液中の余った糖分を脂肪に引き込み、体脂肪が蓄積されてしまうのです。糖質を制限することで血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンの分泌を抑えることができます」(黒田先生)

じょうずに糖質制限ができれば、40代、50代でも美しく痩せることができるそうです。

40代、50代なら、無理せず少しずつ

ただ、糖質を制限して体重が減り始めるとうれしくなり、さらに減らすために糖質を極限まで減らすという行為は危険だそうです。

「一番心配なのは筋肉の減少です。エネルギー源である糖質の摂取量が極端に少なくなると、体内ではエネルギー不足を補うため、肝臓で蓄積されているグリコーゲンという物質を分解してエネルギー源を作り出しています。このとき、副腎や肝機能、ホルモンバランスが正常であればケトン体と呼ばれるエネルギー源を生成し、脂肪を分解してくれるのですが、40代、50代はホルモンバランスが乱れる時期。副腎疲労や脂肪肝も多い年代です。脂肪ではなく、筋肉を分解してしまう恐れがあるのです」(黒田先生)

女性ホルモンの分泌が減り、ただでさえ筋肉の質が落ちている時期に糖質不足で筋肉が減るという事態は避けたいもの。さらに、過剰な糖質制限の弊害はまだあると言います。

「女性ホルモンの低下が加速して、骨粗しょう症の進行やホルモンバランスのゆらぎに拍車がかかることもあります。40代、50代から糖質制限ダイエットを始めるなら、無理なく少しずつ進めることが大切です」(黒田先生)

糖質の高い食品・低い食品を知っておくと安心!

黒田先生はクリニックで美容と健康のための栄養指導もされています。そのときは血糖値などの検査やヒアリングをしっかりおこなってから始めるそうです。

「自分で糖質制限ダイエットを始めるなら、いつもより減らしてみるというところからスタートしてみましょう。糖質が高い食品を知っておくのもいいと思います。ただ、あまり数字を気にし過ぎるのもストレスになるので目安として活用して。糖質を減らしてフラフラしたり、疲れやすくなったりするなら減らし過ぎ。体調を見ながら少しずつ無理なくゆっくりがポイントです」(黒田先生)

糖質が多い食品は以下のとおり。炭水化物だけでなく果物にも注意が必要です。もちろん、砂糖がたっぷり入った甘いお菓子や飲料は糖質が多めです。

糖質が多い食品の一例※

●穀類
そうめん(乾麺/2束100g)70.2g、ラーメン(生麺/1玉120g)64.3g、スパゲッティ(乾麺/80g)57.0g、白米(茶碗1杯150g)55.2g、うどん(ゆで/1玉250g)52.0g、そば(ゆで/1玉200g)48.0g

●果物
りんご(1個250g)35.3g、日本なし(1個250g)26.0g、柿(1個180g)25.7g、バナナ(1本100g)21.4g、桃(1個170g)15.1g、すいか(ひと口カット5個150g)13.8g

「筋肉が落ちるのを防ぐためにも、全体的に糖質が少ない、たんぱく質をたっぷりとりましょう。糖質が少ない食品はほかに野菜類(かぼちゃやいも類は注意)、きのこ類、海藻類などがあります。良質な脂質をとることも大切です。また、好きだから、体に良いからと同じ食品を毎日とり続けるのはNG。完璧な食材というのはないので、いろいろな食品からバランス良く栄養摂取するようにしましょう」(黒田先生)

※出典:文部科学省 科学技術・学術審議会 資源調査分科会 編日本食品標準成分表2015版(政府刊行物:独立行政法人 国立印刷局発行)をデータベースに算出

まとめ

いかがでしたか? 私は万年ダイエッターですが、ご飯や麺類をいつもよりちょっと減らしてみるだけなら続けられそうです。炭水化物を減らす分、たんぱく質をしっかりとり、体をできるだけ動かすことで筋力キープをはかりたいと思います。糖質制限ダイエットが気になっている方は参考にしてみてください!

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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著者:mido

ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。


監修者:医師 黒田愛美先生

美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic副院長。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。

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