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占い師選びはサロンやクリニック探しに似ている|占いコンシェルジュあやさん

  • 2021.10.8

占いには運勢や鑑定で自分の現在地や未来を知るといった目的とは別に、自己と向き合い内面をいっそう深掘りできる要素もあるだろう。そして、そこからより人生を前向きにとらえられるはずだ。

占いコンシェルジュ・磐井あやさんHarumari Inc.

今回は、東洋占術の断易(だんえき)を得意とする占いコンシェルジュ・磐井あやさんにインタビュー。磐井さんは、本特集が掲げるテーマに即した想いを、自らのホームページやSNSで発信している。また自身が30代で、占う側となった今でも客として占い師のもとへ行くという。占いが心の持ちようにポジティブに作用することについて、これまでの経験を踏まえて語ってもらった。

30代こそ占いがおすすめな理由

まずは本テーマで掲げている「30歳からの占い」について聞いてみた。この年代にとっての占いとは?

「30代は20代よりも経験が増える分考え方に土台ができて、気持ち的にも余裕や広がりが出る年ごろですよね。そうなると、占いに訪れる方の相談内容もより具体的になります。また、占ったあとの行動もより意識的に、実践的になってくると思います。それらを踏まえると、非常におすすめな年代ですね。

30代の方で多い相談内容は、転職のほかに結婚や出産。ただ、周りが結婚や出産をするなかで孤立していくと、赤裸々に相談できる人が減ってしまいますよね。そうなった場合、良き相談相手にもなってくれるのが占い師だと思います」

対面鑑定を行う磐井さんHarumari Inc.

冷静、客観的なアドバイスをしてくれながらも、感情を安らぎに変えてくれる存在が占い師であると磐井さん。なかには「結婚しなくても大丈夫ですか?」「本当は結婚したくないんです」「結婚したくないのですが、なぜ私はそう思ってしまうのでしょうか?」といった相談も少なくないとか。知人には気軽に話せないことを相談したり、深掘りしたりできることも占いの魅力だといえるだろう。

「30代で占い未体験という方でも大歓迎ですよ。具体的な悩みはなかったとしても、30歳になって初めて、漠然と自分の性格を知りたくなったという方もいるでしょう。そういった相談でいいんです。友人に相談するよりも、専門的な観点から自分の特性がわかりますし、そもそも何に迷ってるのかを整理する、気付く機会にもなりますから」

白黒はっきりしやすい「断易」で生きる指針を見出す

磐井さんはいくつもの占法を用いるが、なかでも得意とするのは断易やタロットカードだ。これらは、偶然から答えを導き出す「卜術(ぼくじゅつ)」にカテゴライズされ、直接占って相談事にアプローチすることに長けているという。では、この2つを身に着けることとなった経緯は?

「修業時代は生年月日や名前などから占う命占(命術)を得意とする先生に教わったので、四柱推命(しちゅうすいめい)や紫微斗数(しびとすう)を用いて占うこともあります。ただ、数値的なものよりインタビュー、頭の整理、未来の方向性や動き方などを重視したい私にとっては、断易やタロットカードが向いていました。命占は生れた時間や場所などがあらかじめわかっていないと難しいですが、断易やタロットカードの場合は、生年月日などの情報がなくても占うことができるので、問題ありませんし。
会話においては、細かな心理や背景などを理解したうえで、回答も伝わりやすい言葉でしっかり伝えないといけません。その点最初は苦労しましたが、次第に伝え方や語彙力が培われ、今では得意と言えるほどになりました。占いの手法も扱う人に向き不向きがあると思いますが、私は断易やタロットカードのほうが自分の感性も磨かれましたし、好相性だったのです」

タロットカードは比較的メジャーだが、断易とはどのような占いなのか。改めて聞くと断易は周易(しゅうえき)と梅花心易(ばいかしんえき)を含む易のひとつで、具体的な質問について、吉凶の判断や詳しい時期を出せる占いである。

断易道具である、八面体のさいころHarumari Inc.

「生き方の指針や方針を見出す占いで、白黒はっきりしやすいのも断易の特徴です。タロットカードも結果や流れの善し悪しをつかめますが、断易に比べれば曖昧な部分があるといえるでしょう。断易は、よりはっきりと事象の裏側まで見られますし、お金にまつわる件などシビアな悩みに対しては非常に適しています。一方、心情の揺り動きをつかみたいのであれば、タロットカードのほうが長けていると思いますね」

日常的で些細なことを占う方法としても、断易は効果的。なぜなら、事象の細部まで掘り下げることで答えを導き出すからだ。そのため、断易では相談内容や目的が具体的なほうが占いやすいし当たりやすいと磐井さんは言う。たとえば抽象的な恋愛運ではなく、「今、職場にこういう好きな人いて現在はこういう関係だが相性はどうか」といった具体例がカギとなるのだ。

占い結果を活かして未来は自分で切り開こう

では、占いの結果やアドバイスは日常生活にどう生かすべきなのか。磐井さんは、そのまま飲み込まなくていいし、活用するもしないも自らの解釈で構わないと言う。

「突き詰めると、最終判断はご自身なんですよね。結果が自分の思い通りだったらそのまま実行すればいいですし、予想外だった場合は立ち止まってもいいと思います。ただ、まずは自分がどんな未来にしていきたいかを想像していただけたら。自分次第で未来を変えられそうだと少しでも思うのであれば、行動に移すのがベター。何もしなければ、そのままで変わらないというのが現実だと思いますので」

占いの魅力は、当たる・当たらないだけではない。これについては磐井さんも同感。そのうえで、よりよい占いの楽しみ方を教えてもらった。

「もちろん『そこまで深く話してないのに、なぜ過去や身近なこと、思っていることがわかるんだろう』といった、当てられたときの驚きや楽しさ、また『未来はこうなるでしょう』と言われた通りだったときの納得感も占いの醍醐味でしょう。でも魅力はそれだけではありません。

私の場合、占った結果に対して、未来にどういう選択肢があるかということも提示することを心がけています。たとえば、結婚するならAという未来、しないならBという未来が考えられますよと。なぜなら、占いは人生の理想に向かって自分を探求するためのひとつのツールだと思うからです」

外見を整えにサロンへ行くように、内面磨きには占いへ

占いに行くことをもっと気軽にとらえてもらえたら、と磐井さん。ヘアサロンやリラクゼーションサロンに行くのは、外見を整えたり磨いたりするため。同じように、内面を磨くために占ってもらうようになれば、より多くの人が前向きに生きられるのではと言う。

「もちろん、迷いや悩みがあるときがベストなタイミングです。とはいえ、癒しや生き方を見直すための場として定期的に行くのもおすすめ。健康的なのは3か月に1回とか。もちろん相談内容によっては毎週でもいいと思いますよ。

一方、私のお客さんのなかにはおみくじ感覚で、年初に毎回来てくださる方もいらっしゃいます。『今年はいつごろこうなるでしょう』と占うことで、『事前に聞いていたから心構えができました』と満足していただいていますね。こういう使い方もありだと思います」

占い師選びはサロンや病院探しに似ていると磐井さん。ホームページやSNSなどを見れば、占いに対する考え方がわかり、サイトのデザインなどから自分の感性に近い占い師も見つかりやすいとのこと。リラクゼーションを受ける感覚で、気軽に占いを活用してはいかがだろう。

占いコンシェルジュあや

取材・文=中山秀明

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