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「稀有」とはどんな状態や存在を意味する?「希有」とは別物?読みは「けう」と「きゆう」のどちらが正しい?

  • 2021.9.28

非常に珍しいことなどをあらわす言葉の「稀有」。 その読みは「けう」とされることが多いですが、「きゆう」と読まれる事もあります。 では、果たしてどちらの読みが正しいのでしょうか。

また、似たような漢字表記に「希有」がありますが、この言葉とは意味合いは異なるのでしょうか。 そこでここでは、この「稀有」という言葉について見ていきます。

「稀有」とは

まずは「稀有」という言葉の意味と読みについて見ていきましょう。

「稀有」の意味

「稀有」とは、めったにないことや不思議なこと、奇妙なことことを意味します。 古語では、とんでもないことや思いがけないことを表現する際にも使用されていました。

読みは「けう」でも「きゆう」でもいい

稀有の読みは、「けう」とされることが多いですが、「きゆう」と読んでも間違いではありません。 「けう」という読みは呉音で、「きゆう」という読みは漢音となります。

奈良時代後半から平安時代にかけて、遣隋使・遣唐使が持ち込んだ読みが漢音なのに対し、それ以前の読みを呉音というので「けう」の方が古めかしい読み方になることになります。

「希有」との違いはある?

「稀有」ととても似た言葉に「希有」がありますが、両者に違いはあるのでしょうか?

「稀有」と「希有」の違い

稀有と希有は、共に「けう・きゆう」と読みます。 両者があらわすものに違いはありません。 同一の言葉と認識してしまって問題ないでしょう。

違いがあるとすれば、「希有」が常用漢字なのに対して「稀有」は常用外漢字になるという点でしょう。 そのため、公文書等改まった場では「希有」を使うという事になります。

常用漢字とは

常用漢字とは、国が公用文や公文書で使用するための漢字表記を定めた一覧に含まれる語句の事です。 テレビや新聞などのメディアなどでも原則として常用漢字が使用されます。

日常や一般生活の中で漢字を用いる際の目安となっています。 なので、常用漢字外の表記であっても間違いではありませんが、場面によっては使われない言葉という事になります。

「稀有・希有」の類義語

ここからは「稀有」「希有」の類義語を見ていきましょう。

まれ

まれの漢字表記は「稀」もしくは「希」となります。 稀有・希有の頭の一文字を使用しているという事もあり、意味は同じくめったにないこととなります。

レア

「レア」は、希少さや物珍しいことを意味する英単語「Rare」から来た言葉です。

存在自体が少ないものをあらわす際や、希少価値が高いものに対して用いられます。

稀代(希代)

稀代もしくは希代は、世にもまれなことを意味します。 稀代の英雄といった場合、ただでさえ珍しい存在である英雄を強調しこれまでの英雄よりもさらにスゴいとことを表現することができます。 また、非常に変わっていることをあらわす際にも使用されます。

「きだい」と読まれることが多いですが、正しくは「きたい」と読むので注意しましょう。

まとめ

「稀有」「希有」は、めったにないことや不思議なこと、奇妙なことに対して用いられる表現です。

漢字こそ違いますが、意味は全く同じになります。 しかし、「希有」が常用漢字なのに対して、「稀有」じゃ常用外漢字となります。 書面や報道などでは、「希有」を使用することが望ましいという事になります。

類義語には、「まれ」「レア」「稀代・希代」などがあげられます。

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