誰もが知っているような簡単な漢字でも、送り仮名によって読めなくなってしまう事があります。
今回ご紹介するのもその一つ。みなさんは「香しい」を読むことはできますか?
「香」は中学生の時に習う漢字で、「香る(かおる)」「香ばしい(こうばしい)」と読まれる事が多いですよね。
「香しい」で良いにおいがする、香りが良いといった意味で「かぐわしい」とも読めるのですが、今回は違った読み方を考えてみてください。
では、「香しい」はいったいなんと読むのでしょうか?
「香しい」の読み方!
「香しい」は「香ばしい(こうばしい)」と送り仮名が似ていることに注意が必要です。
読み方の検討がつかないという方も多いと思うので、例文から考えてみましょう!
「模擬テストの点数が香しいものではなかったので、志望校のレベルを下げたほうがよいかもしれない」
志望校のレベルを下げていることから、あまり良い成績ではなかったことがうかがえます。
「香しいものではない」「香しくない」という言い方、どこかで聞いたことがある気はしませんか?
それでは、正解を発表します。
正解は「かんばしい」でした!
「香しい」の意味
さっそく「香しい(かんばしい)」を辞書で調べてみましょう!
「香しい」の別表記である「芳しい」を辞書で引いてみると、下記のような説明がありました。
①花が発するようないいにおいの漂ってくるのが感じられる様子だ。②[多く「かんばしくない」の形で]相対的にいい評判と高い価値が認められる様子だ。「成績はーものではない」表記「香しい・馨しい」とも書く。
出典:山田忠雄、倉持保男、上野善道、山田明雄、井島正博、笹原宏之 編、『新明解国語辞典』(第八版)、三省堂(2020年11月20日第八版発行)p.332
「芳しい」のほかにも「馨しい」という表記もできるようですね!
なお冒頭の通り「香しい・馨しい・芳しい(かぐわしい)」と読む事もできます。
この「かぐわしい」には①と同じ「いい匂い」という意味のほかに「心が惹かれる・好ましい」という意味もありますよ。合わせて覚えておきましょう!
まとめ
いかがでしたか?
「香しい」は「かんばしい」と読みます。
「良い成績だった」とは言わずに「香しいものだった」と言い換えられたら、周囲をあっと感心させられるかもしれませんね!