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G’s MUSIC REVIEW Z世代の代弁者 ビリー・アイリッシュの『ハピアー・ザン・エヴァー』etc.

  • 2021.9.23

9月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする新譜をご紹介。

『ハピアー・ザン・エヴァー』
 ビリー・アイリッシュ


この数年、グラミー賞独占など音楽面だけでなくZ世代の代弁者とも言われ、発言や行動、ファッションとあらゆる面で関心を集めてきたビリー。初のドキュメンタリー映画の公開、著書の出版に続き発表した2作目は『今までで一番幸せ』というタイトルながら、本人は「ほとんど全曲に喜びがない」と発言。世界的ブレイクによって向き合うことになった闇、恐怖や怒りを吐露し、経験を語ることで与えてきた希望は新しいチャプターを迎える。

(ユニバーサル・ミュージック)

『遥かいま』
yonawo


学生時代からの音楽好きの友達同士で結成された福岡の4ピースバンドyonawo。富田ラボプロデュースのバラードや、ファンベースを広げたドラマのオープニング曲を含む2ndアルバムが完成。ネオソウル、R&B、ジャズ、ロックなどさまざまなルーツを感じさせるメロウなサウンドと、艶っぽいヴォーカルの何気ない言葉遊びのような語感がクセになる。デジタルで音数を増やせるこの時代に、余白でもって風景を広げるセンスが頼もしい。

(ワーナー・ミュージック・ジャパン)

『Annihilation』
AAAMYYY


対社会的な自分と自分の中にいる自分、そのふたつが対消滅して刷新される。そんなタイトルを掲げたシンガーのエイミーのソロ2作目は、前作以上に前に出たヴォーカルに胸を打たれる。相変わらず冴えるクールなトラックと、時代のムードや死生観がにじむ洞察力に優れたリリック、ASMR的な心地よさもあるウィスパー・ボイスの美しさ。Tempalayのメンバーやコラボレーターとしてシーンに欠かせない存在となった彼女の軸に触れる。

(ワーナー・ミュージック・ジャパン)

GINZA2021年9月号掲載

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