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「恋愛経験なし」でも結婚したい!結婚相談所や婚活の事例から学ぶ注意すべきポイントは?

  • 2021.9.20
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婚活事例で知る! 恋愛初期の“滑り出し”でのつまずき対策

結婚相談所に入会する人の中には、「恋愛経験がほとんどない」という方は少なくありません。「高校時代に片思い、大学時代に数回の食事デートをしたことがある」くらいの経験値で、ほとんど恋愛しないまま社会人に。職場には出会いがなく、仕事も忙しくてそのまま30代を迎えて……。相談所に入会する方以外でもよくあるケースではないでしょうか?

「恋愛経験なしで結婚できますか?」と聞かれたら、私の答えは「もちろん、できます!」。
“婚活”というと「THEお見合い」、つまり“交際ゼロ日でいきなり結婚”というイメージを持つ人もいますが、必ずしもそうではありません。結婚したいと思った時に、出会いを増やして恋愛をする。そして結婚生活の中でも恋愛を継続していけばじゅうぶんだと考えます。

ですが、実際に婚活の悩みを聞いていると、コミュニケーションがうまくいかなかったり、勝手にネガティブな解釈をしたり……出会ってすぐの“滑り出し”の段階でつまずくケースを多々、お見受けします。恋愛経験が少ない女性から受けた相談など、実際にあった4つの事例を見ていきましょう。

朝日新聞telling,(テリング)

恋愛経験がないとどうなる?4つの婚活つまずき事例

【事例1】「私に興味ないみたいです」

結婚相談所を通じて出会い、仮交際に入って順調だった男女。ある日、女性側から「あの彼はもうお断りしてください」と、怒り気味に言ってきたので、詳しく聞いてみました。すると男性から「次回はリモートデートにしよう」と言われたそうで、「私に興味ない、もう会いたくないってことですよね」と言うのです。男性側にもヒアリングしてみると「僕は会いたいけど、もし彼女がコロナへの不安を言いづらいと思っていたらいけないので、自分なりに配慮して提案してみたんですが……」とのこと。気遣ってくれていたのに、女性がマイナス思考になりすぎていたことがわかりました。

【事例2】「田舎者だとバカにされた」

こちらも結婚相談所で出会い、仮交際をしていた男女の話。待ち合わせ時間やデート先をなかなか決めてくれない男性に、女性側はやきもきしていました。ある日、女性が「彼から田舎者だと言われた。(私が住んでいる)千葉の何が悪いんですか?」と、婚活アドバイザーに愚痴を言ってきたことがありました。男性にヒアリングしたところ、「え! 何のことですか?」とびっくり。会話を思い返してもらうと、デートの場所や時間を決めるやりとりの中で、「お住まいは千葉ですよね、新宿まで1時間くらい?」と聞いたとのこと。馬鹿にするつもりはなく、「週末まで早起きさせては疲れてしまう」と気遣って、そう聞いたようでした。「田舎者だと言われた」というのは、女性側の完全な誤解だったのです。

朝日新聞telling,(テリング)
【事例3】「働いてほしいってことですか?」

お見合いで、結婚後の働き方について話していたときのこと。女性が「結婚した後、妻に働いてほしいと思いますか?」と質問すると、男性は「どちらでもいいです」と答えました。これを聞いた女性は「自分が稼ぐから仕事をやめてほしいと言わなかったということは、本当は働いてほしいと思っているっていうことですよね?」と婚活アドバイザーに愚痴を漏らしてきたのです。女性は専業主婦希望ではありませんでしたが、「子供ができても正社員・フルタイムで働き続けなければならない」「この男性は私の稼ぎをあてにしている」と歪曲して捉えていました。お見合い結果はお断りとなりました。

【事例4】「私は、彼と結婚できますか?」

街コンで出会った男性との恋愛について、女性から相談を受けた時の事例です。相手の男性はご両親と同居しているそうで、女性は「結婚後、彼の親と同居でも大丈夫です、とお伝えしました。私と彼、結婚できると思いますか?」という質問を婚活アドバイザーにしてきました。「彼は結婚後も親と同居したいと言ってるの?」と聞くと、女性は「わからない」とのこと。事情があって一時的に同居している可能性もあるし、結婚後も親との同居を男性が希望するかはわかりません。「同居可」だけが条件ではないので、「判断できません」と回答しました。

いかがでしょうか? 全員とは言いませんが、恋愛経験が少ない女性にみられる傾向として、ネガティブな思い込みから相手の話をきちんと聞けていなかったり、自分の気持ちを伝えられなかったり――というものがあります。ショックを受けたまま、その場を去ってしまう。あとになってアドバイザーなど周囲の人に、怒りや悲しみを吐露する人が多い印象です。これはとてももったいないですよね。

朝日新聞telling,(テリング)

恋愛経験なしの人が陥りがちな4つのNG

事例からもわかる、恋愛経験なしの人が婚活で陥りがちな思考の癖を改めて確認しましょう。

男性のダメなところを我慢できない・許容できない

男性の言動や行動に、驚く女性も多いようです。特にコミュニケーションの充実度は、女性より男性のほうが乏しい傾向にあります。
「女友達となら、こんな風に盛り上がって、こんな風に気が利くのに……」と比較してしまう女性もいるよう。例えば、女子会のお店を決めると、みんなでキャッキャとアレコレ盛り上がった末、リーダー格の女性がズバッとまとめて「それいいね~!」と同意のもとに決定することがありますね。
一方、婚活で男性と距離を縮める時には、そうはなりません。男性側が一方的に店を決めると「私の意見も聞かずに的外れな店に呼び出された」と捉えられることもあれば、逆に相談すれば「うじうじ迷っていてお店も決められなかった」などの苦情に発展することも。結果、「男性なんだから、女性の気持ちを考えてリードしてほしい!」なんて時代錯誤な考えに陥ることもあるのです。

手取り足取りエスコート! 少女漫画の王子様を望んでしまう

恋愛経験なしの女性からよく聞くのは、「デートで歩幅を合わせてくれなかった、どんどん先に歩いて行ってしまった」というもの。女性が恋愛に不慣れなように、男性だって恋愛に不慣れなことはあります。それを理解して「もっとゆっくり歩いてくれたら嬉しいな」や「歩くの早いよ、手をつなごう」と伝えればいいだけ。それなのに「悲しい! ありえない!」と一方的に怒ってシャットダウンしてしまうケースが間々あります。
女性の中には、「かわいいね」や「素敵だね」「どこに行きたいの?」と、男性にちやほやしてほしい願望がある人も。「父親のように女の子として扱ってほしい」と思っており、そうでないと頼りなさを感じるようです。しかし、30歳前後の男性は、一方的に一目惚れしてぐいぐいアプローチしてきたり、お姫様のようにエスコートしてきたりすることは、めったにありません。男女は対等であるということを真に理解できないと、女性の理想を一方的に押し付けてしまいます。

朝日新聞telling,(テリング)
性的にみられることを極端に嫌がる

お見合いやデートの場で「胸や脚を見られた!」と怒り狂う人がいらっしゃいます。恋愛経験がなく、性的なものに拒否反応がある女性に多いです。身持ちが固くまじめ、品行方正なのはよいことですが、あまりにも過剰だと、ほとんどの男性を受け付けられなくなってしまいます。もちろん、同意なく体に触れてきたり、セクハラにあたることを言ってきたりした場合は、拒否するのは当然です。胸や脚に視線を感じる場合は、明確にセクハラを受けているわけではないので「NO」と言うのは難しいところ。女性側が過敏になりすぎている可能性もあるので、いったん「私が魅力的だから見てるのかな?」くらいに捉えて、笑顔で返してみましょう。ただ、不快な思いを我慢する必要はありません。

男性に対する恐怖心が強く、自己主張できない

恋人として愛されたことがないので、「男はこわい」という思い込みが強すぎる人も多くいらっしゃいます。実際に、「殴られるんじゃないかと思って……」と男性を過度に恐れたり、「男性にこんなこと言っていいんですか?」と遠慮したりするなど、自分の希望をまったく言えない女性もいます。アプリなどで出会って、相手の身元や性格がわからない段階では、ある程度の警戒も必要。ただ、そんな凶暴な男性は一般的にはほとんどいません。

朝日新聞telling,(テリング)

恋愛経験なしでも婚活がうまくいく方法

恋愛経験の乏しさから、異性だと意識しすぎてしまい、コミュニケーションがうまくいかなくなるケースを多く見聞きしてきました。結婚につながらない無駄な恋愛経験を増やす必要は、もちろんありません。簡単できる解決策や心構えなど、いくつかの方法をご提案します。

相手もあなたのことを知らないと心得る

「自分が自己開示していかなければ、相手はわかってくれない」ということを知っておきましょう。男性側も探り探りでお話しをしていますし、その気持ちを汲んで、自分の思いや考えを伝えていかなければいけません。「私はこう思った、あなたは?」と聞く「」でお話しすると、バランスよくお互いを知ることができますよ。

すべてを「相手を深く知れるチャンス」と思おう

彼の言動について気になることがあったら、「それってどういう意味?」や「どうしたの?」と聞いてみましょう。交際中はトラブルを通じて相手のことを深く知れることもあるので、ちょっとした問題はチャンスかもしれません。実際の事例として、男性がデートに遅刻してきた時に女性が理由を聞くと、お年寄りを助けてあげていたそうです。人柄がよくわかり、この二人は成婚しました。
「本当に美味しいお菓子は、食べてみるまでその美味しさがわからないこともある」と心得て、パッケージで判断して捨ててしまうことのないように心がけましょう。

朝日新聞telling,(テリング)
「かわいいね」は魔法の言葉! 自分から言わせて

恋愛経験なしの女性は「かわいい」と言われると、恋愛モードに一気に突入することがあります。でも、男性というのは真剣だからこそ控えめですし、失礼になるのではと遠慮していて、積極的に言ってくれないことも多いもの。ぜひ自分から「私ってかわいい?」と聞いてみましょう。恥ずかしかれば洋服や髪型、メイクのことでもいいのです。男性に「かわいい」と言わせることで、女性自身が自ら恋愛スイッチを入れられることも多いですよ。
ここで注意したいのは、出会ってすぐガンガンアプローチしてきたり、甘い言葉をかけてきたりする男性。恋愛経験なしの女性の手には負えないことも多いでしょう。「かわいい」と言われて好きになってしまうということは、セフレにしやすい=流されやすいタイプとも言えます。積極的な男性のペースに乗っかるのは少し心配です。ですから、控えめな男性に、言わせるくらいでちょうどいいのです。

女の子を意識させて!海外ドラマで学ぶのも手

「女性らしさ」「男性らしさ」という言葉に敏感な世の中ですが、異性に恋愛対象として意識してもらうために性的な魅力は重要な要素です。デートのあとの香水の残り香のように、しぐさやしゃべり方を思い出してキュンとくる。こういったことを、女性にも意識してもらうことをおすすめしています。過剰にぶりっ子する必要はありません。「え~!」や「わぁ!」という感嘆詞を会話に織り込んでみたり、「教えてあげな~い、また今度ね!」と男心をくすぐってみたりするのもいいですよ。一見、意味のないやり取りが恋愛初期の醍醐味です。イメージできなければ、海外ドラマや小説など、大人の恋愛を描いたラブストーリーから学んでみるのもひとつの手かもしれません。

植草美幸さん、齋藤大輔撮影

相手男性も恋愛経験少なめかも? 自分から一歩踏み出して

男女ともに恋愛経験の少ない人が増えている時代。結婚相談所で婚活アドバイザーをしていると、4~5割が交際や性経験がない印象です。婚活に励む気持ちがあるなら、一歩踏み出して、自分から積極的になってみましょう。どんなに相性がいい男女でも、お互いに消極的では、くっつくことができません。経験の有無よりも、前向きに挑戦する気持ちと相手の立場になって想像力を働かせることが重要です。ぜひ過去にとらわれずに実践してみてくださいね。

■植草美幸のプロフィール
結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。 1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピー設立。2009年、結婚相談所マリーミー設立。自ら婚活している男女にアドバイスし、成婚に導いている。セミナーの開催、テレビやラジオも多数出演。著書に『なぜか9割の女性が知らない婚活のオキテ』『男の婚活は会話が8割「また会いたい」にはワケがある!』『モテ理論』など。

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