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ソファ名品カタログ【FREESTYLE編】

  • 2021.9.19

時代の気分に合うデザインと、都会暮らしにちょうどいいサイズ感。今、欲しい名品を、インテリアスタイリストの作原文子さんが厳選。

FREESTYLE

クッション、オットマン、組み立て式

“プフ”と呼ばれるクッションスツールやオットマンをソファ代わりにするのも手。サイズ感に加えて、手に入れやすい価格帯も魅力だ。もうひとつの注目は、ラフな雰囲気の組み立て式デイベッド。室内での移動が楽なのはもちろんのこと、テラスやベランダでもくつろげる。

maker LandNoランドノームrm

model CAMPERIOR DAキャンペリア デイベッドYBED


〈ヘリーハンセン〉と〈アクタス〉の協業によるライフスタイルコレクション。釘やボルトなどの金具を使わず組み立てられる。収納用のバッグ付き。H35×W205×D80cm ¥75,900(ランドノーム | アクタス)

アウトドアとインドアの垣根を越えて自然と触れ合う。そんな暮らし方に似合う家具や生活道具、衣服を提案するのが〈ランドノーム〉。北欧の精神をもとに2020年から始まったコレクションだ。厚手キャンバス地と木製フレームをロープの張力で固定する組み立て式のデイベッドは、デンマークのデザイナー、オーレ・ゲルロフ・クヌッセンによって1962年に発表されたもの。キャンプに出かけた際に木の枝とロープで簡易ベッドをつくったという、自身の体験がヒントになっているそうだ。
「見た目にも機能的にもフレキシブル。軽やかなくつろぎ方ができるので、アウトドアが好きな人や自宅が仕事場を兼ねている人の、簡易的なソファにもよさそう」

maker FRITZ HANフリッツ・ハンセンSEN

model POプフUF


家具だけでなく、照明の名作〈カラヴァッジョ〉やラグ、赤土100%の日本製陶器なども手がけているセシリエ・マンツ。〈プフ〉は2016年発表。上半分はウール、下半分はリネン。生地の色は「CONCRETE」。ほかに「INDIGO」も。φ60×H29cm ¥62,150(フリッツ・ハンセン)

1872年、若きキャビネット職人によってデンマークで創業した〈フリッツ・ハンセン〉。セブンチェアやエッグチェアなど多くの名作家具を生み出してきたブランドのために、2000年代から作品をつくり続けているのがセシリエ・マンツ。彼女の作品は色も素材使いもクリーン。日常感をきちんと残しながらおしゃれに仕上げるものづくりには、国や時代を超えて愛され続ける普遍性が宿っている。
「テキスタイルの始末もレザーパイピングなど細部も美しく、上品な印象を与えてくれます。クッションスツールは、ゲストが来た時や床座に近いくつろぎ方をしたい時に便利なアイテム。以前から人気があるのはモロッコスツールのようなエスニックタイプですが、こういうスタイリッシュなものは貴重かもしれません」

brand HAヘイY

model POプフUF


内部はポリスチレンフォーム。コットンやリネンを使った生地はヴィヴィッドブルーや落ち着いた色調のグレースプリンクルなど全8色。イラストはマスタードとユーカリ。H40×W59×W59cm 各¥31,900(ヘイ | ヘイトウキョウ)

ポップで機能的かつ良心的な価格のアイテムで、幅広い世代を楽しませている〈ヘイ〉。2002年に設立されたデンマークのインテリアプロダクトブランドだ。1950〜60年代のデンマーク家具デザインを大切にしつつ、新しい素材やテクノロジーも活用。世界中のデザイナーと協働し、建築・アート・ファッションの要素を取り入れたものづくりを進める。
「クッションが硬めでしっかりしているので、腰かけるだけでなく、床に座って寄りかかっても快適。上にトレーを置いてサイドテーブルのように使うこともできるんです。ファブリックの発色がきれいで、ちょっと珍しい色がそろうのも特徴。インテリアのアクセントになるし、今あるソファの横に色違いで並べるだけで、部屋の印象がガラッと変わります」

brand IDÉイデーE

model DIMANCHE OTTOMディモンシュ オットマン レザーAN Leather


ソファやテーブルなどがそろう〈ディモンシュ〉シリーズのオットマン。フレームはホワイトオーク無垢材。クッションの革はフルアニリン仕上げ。水分や経年によって味わいのある色に変わる。H45×W78×D65cm ¥132,000(イデー | イデーショップ 自由が丘店)

1975年にアンティークの輸入販売から始まった〈イデー〉。85年に青山の骨董通りにショップを開き、東京のモダンインテリアブームをリードした。多くの人気アイテムから作原さんが選んだのは、ベルギーのデザイナー、マリナ・ボーティエがつくる〈ディモンシュ〉(日曜日の意味)シリーズのオットマン。きちんとした印象をもたらす無垢材のフレームに、味わい深いレザークッションを合わせたデザインだ。座面にはトップコーティングを施さず染料のみで仕上げたフルグレインレザーを使用。傷やシワなど、革の自然な質感や強さを生かしている。
「横幅が78cmと広めなので、1人がけソファと同じくらいゆったり座れる。使ううちに色も風合いも育ち、自分だけの表情がつくのもレザー家具の楽しみです」

GINZA2021年7月号掲載

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