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アラサー女子の成功する転職・失敗する転職【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2021.9.18

今回は、アラサー女子の転職について一緒に見ていきたいと思います。今の時代はキャリアカウンセラーが大学教授になる時代ですが、そのキャリアカウンセラーが言及していない「成功する転職」とは?

人生が変わるとき

アラサーという言葉はすっかり世の中に定着してしまって「記号」のように使われている一方で、見落とされがちな「アラサーの事実」があります。それは、人生が変化する年頃だということです。

一般的に言って、27歳から34歳くらいまでの間に、人生の変化の「第一波」が訪れます(第二波は40歳前後に来ます)。

たとえば、新卒のときは「社名の見栄え」を重視して就職先を選んでいた人が、社会に出て5年ほど働いた結果、「見栄えなどべつにどうでもよく、ただただホワイトな会社であればそれでいい」と思うようになった、という心境の変化。

もっと本質的には、人生における価値観がガラリと変わる、という変化。

たとえば、親を安心させたいという理由で大手企業に就職したものの、やっぱり親のことは二番目に考えればよく、一番は自分にとっての生きがいであり、それを追求しようと思うと、どうしてもフリーランスにならざるをえず、フリーランスになる決意をする、とか。

例を挙げればきりがありませんが、20代後半から30代前半は、「そこそこ」社会というものを見て知った人たちの人生の変わり目であるということです。

アラサーにおける「成功する転職」とは?

さて、そのような変化の渦中にあるアラサーにおける「成功する転職」とは?

言うまでもなく、ひとつには、変化に素直についていける人が勝つということ。

じつはこれまでの人生も、これからの人生も、人生というものは常に変化しているのであり、その都度変化についていける人が「勝っています」。

変化を嫌がり、ひとところにいると、どうしても(なぜか)無理がきて、うまくいくものもうまくいかなくなってしまうのです。

たとえば、自分の気持ちが、安定した大手企業から離れ、不安定な中小ベンチャー企業に向いていると自分で気づいたにもかかわらず、「やっぱり安心安全をとって、嫌だけど大手企業にい続けよう」と思うと、ちょっとしんどい。我慢して安心安全な会社にい続けることに無上の幸せを感じる人もいますが、たいていの人は我慢に少しずつメンタルをやられて……ということになるでしょう。

キャリアカウンセラーが言わない「転職成功の鍵」

アラサーの「成功する」転職とは、つまり、自分の心身の変化にすなおに転職活動をするということです。

そのためには、自分が今なにを考え、何をしたいと思っているのか、に敏感でなくてはなりません。また、敏感になれば「嫌な自分」が心の中から目覚めることがありますが、その嫌な自分とも向き合わなくてはなりません。

たとえば、転職することで「親を安心させられる自分」から離れなくてはならないとわかったとき、あなたは「親の期待を裏切る子」になる可能性が生まれます。その自分と、逃げずにちゃんと向き合うこと。

たいていの人は(とくに女性は心優しいから)それができないのです。

親の期待を裏切る自分や、誰に言っても社名を知らない会社に就職する「世間体が悪い自分」と向き合うのを避けるから、長い目で見たとき、転職活動に失敗するのです。

誰の心の中にも、善い自分と邪悪な自分が同居しています。その邪悪な自分と正対すること。ちゃんと対話すること。

これが、じつは、アラサーの転職の成功の鍵を握っているのです。こんなこと、キャリアカウンセラーは教えてくれないでしょ?

※参考 拙著『自分を愛する方法』玄文社(2020)

(ひとみしょう/作家・キルケゴール協会会員)

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