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親が「1番知りたいけど聞きにくい」ことにも答える「性教育」の参考書。

  • 2021.9.15
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「娘たちの真っ白な純白な意識の中に、世間一般のねじ曲がってしまった性ではなく、本来の尊い性が染み渡っていく、そんな時間にも感じられました」(40代女性、6歳・8歳の娘と参加)。

親子で参加するオンライン講座から生まれた性教育の参考書『親子で学ぶ「幸せな性」と命のお話 本当の自分の心と体がつながる性教育』(徳間書店)が刊行された。

著者は、「真実の性の語り部」「性と食のカウンセラーセラピスト」として多くの男女を幸せな性生活に導いてきた夏目祭子(なつめ まつりこ)さん。

さて、あなたは次の2つの質問に「はい」と答えられるだろうか?

質問1
お子さんに対して、人間の体に備わる「性」の働きについて、的確に説明できる言葉を持っていますか?
質問2
お子さんに対して、単なる性教育の知識としてだけでなく、「性」について自分が考えていること、これまでの性体験を通して感じてきたことの一部でも、正直に話せる自信はありますか?

「性」をどう捉えるか

日本には適切な性教育の仕組みがなく、思春期を迎えた子どもはアダルト動画や友だちの情報を教科書代わりに、歪んだ性のイメージを取り込んできた実態がある。

そのため大人でも、性に対する理解不足や「恥ずかしい・イヤらしい・下品」という後ろめたいイメージから、性について子どもに語れない人が多いという。

そもそも子どもを産み出す行為なら「いいこと」のはずなのに、なぜ「いけないこと」として扱われているのか?

社会では長い間、全身の中で性に関する部分だけが「恥部」として切り離されてきた。しかし、本来そこは切っても切り離せない「心と体を大きく動かす、重要な部分」。

「自分の性に対して良いイメージが持てるようになると、自己肯定感が上がります。だから、『性』をどう捉えるかが、その人の人生の幸福感・満足度を左右すると言えるのです」

性は「イヤらしい」でなく「自然」

まず、大人になるとはどういうことか? それは、自分にとって何が快適で、気持ち良くて、居心地良くいられるか、何が不快で、気持ち悪くて、居心地悪くなるかを知り、快適な方を選べることだという。

そこで知っておきたいのが「プライベート・ゾーン」という言葉。「プライベート・ゾーン」とは、口・胸・性器(生殖器)のこと。

本書の特徴として、親が「1番知りたい」けど「聞きにくい」ことにもしっかりふれている点が挙げられる。

たとえば「4歳の娘が自慰」「中学生の娘がセックス」など、だいぶ踏み込んだ相談内容にも明るく丁寧に答えている。

■目次
はじめに
大人の皆さんへ 「性」のイメージが良くなると、自己肯定感が上がります
思春期の皆さんへ 「性」を学ぶことは、「自然」について学ぶことと同じ
第1章 大人の体になるって、どういうこと?
第2章 大人も知らない? 女性と男性の生殖器のトリセツ
第3章 男女が結ばれるって、どういうこと?
第4章 「幸せな性」を体験するために必要なこと
終わりに 性暴力とセックスレスは同じ根っこでつながっています

本書は「外性器」「内性器」「月経」「排卵」「射精」「セクシャルマイノリティ」「セックス」「避妊」「AV」「性暴力」など、性に関する一通りのテーマを網羅している。子どもに語りかけるような解説の後に、大人のための解説もある。

性の話は、学校では踏み込んで教えてくれないし、親子間ではなかなか会話にしづらい。でも、わが子には大人になる前に知っておいてほしい......。本書は、そんな親の思いに応える1冊。

「本書を通じて、まず大人から、自分の性に対する知識とイメージを上書き修正して、幸せにつながる良い情報を子どもたちに伝えてほしい。そして、次の世代の人たちが、性を『イヤらしい』ものでなく『自然なもの』として捉えられる感受性を育てていきましょう」

■夏目祭子さんプロフィール

真実の性の語り部・作家・性と食のカウンセラーセラピスト。一般社団法人「性・愛・命の学び舎」代表理事。女性医療ネットワーク認定・女性の健康総合アドバイザー。《腸脳快感アンチダイエット》提唱者。早稲田大学法学部卒。2002年より「大人から学び直す本当に幸せな性の奥義」をテーマに講演活動を開始。明るく上品に面白く「まるでお天気の話をするような」「性のイメージがガラリと塗り替わる」語り口が評判を呼び、開催地は全国31都道府県に及ぶ。古今東西の聖なる性と、支配者のマインドコントロールの歴史に精通し、生命力を高めるエネルギー交流としての性を体感するボディメソッド《磁愛オキシトシン・タッチケア》《骨盤底筋エナジービクス》などを開発。セックスレス 、妊活、婚活、出会い、性暴力トラウマ、婚外恋愛など、悩める人々の問題を根本解決に導いてきた。日本性科学会・性と健康を考える女性専門家の会・日本摂食障害学会会員。

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