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島旅好きなあなたに教えたい、鹿児島・沖永良部島のちょっとマニアックな絶景スポット

  • 2021.9.6
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こんにちは、絶景ハンターのまゆみです。

このたび、晴れて「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界自然遺産に登録されましたね。

今回ご紹介する沖永良部島(おきのえらぶじま)は奄美群島の一つですが、世界遺産登録対象地域から外れています。とはいえ、日本屈指の地下洞窟から海、花、ガジュマル、西郷どん(せごどん)の歴史まで、小さな島にこれでもかと魅力が詰まっている島です。

今回は、あえてマニアックな視点で知る人ぞ知る秘蔵スポットにフォーカスし、沖永良部島の魅力をお伝えしていきます。

鳥居と飛行機の奇跡のコラボ!「岬大明神」

Photo by Mayumi Kawai

沖永良部島の北東端に位置する国頭岬(くにがみみさき)。その上に建つ「岬大明神」の正面に広がるのは、なんと沖永良部(えらぶゆりの島)空港の滑走路です。

沖永良部に就航するJAC(日本エアコミューター)は鹿児島便、沖縄便ともに一日数本程度のフライトですが、その数少ないチャンスを逃さなければ、鳥居と飛行機の奇跡のコラボを見ることができるんです!

鳥居と飛行機と青い空と海……こんな組み合わせ、なかなかお目にかかれないと思いませんか?

Photo by Mayumi Kawai

ちなみに、岬大明神は五穀豊穣の神で、戦時には出征兵士の武運長久や航海安全の護国の神も司る地域の氏神様です。ここは本当に知る人ぞ知る、静かでのどかなローカルスポットですよ。

どこもかしこも絶景プライベートビーチ!

Photo by Mayumi Kawai

島内には、ワンジョビーチや屋子母(やこも)ビーチ、沖泊(おきどまり)海浜公園やウジジ浜など、人気ビーチが数々ありますが、それ以上に多いのが名もなき絶景ビーチ!

沖永良部島の空撮写真を見たことがある方はお気づきかもしれませんが、隆起サンゴ礁から生まれたこの島は、周囲60キロメートルを広大なサンゴ礁で覆われています。草木をかき分けて一歩浜に出れば、そこにはあなただけの絶景ビーチが広がっていますよ。

Photo by Mayumi Kawai

ここは国頭岬周辺で見つけたビーチ。リーフエッジ(外洋とサンゴ礁との境目)にしっかり守られたリーフの内側は波がとても穏やかで比較的遠浅、そして何よりこの透明度!

ビーチでのんびりくつろぐも良し、シュノーケリングで水遊びするも良し、自分だけのプライベートビーチで思う存分楽しめます!ただし、リーフの外側の外洋は波が荒く、急に深い崖になっていることもあるため、泳ぎが苦手な方は近づかないようにしましょう。

緑と青のグラデーション!「ウミガメビューポイント」

Photo by Mayumi Kawai

海に出れば、ウミガメとの遭遇率が高い沖永良部島。一方、陸上から手軽にウミガメを観察できるのがここ、「ウミガメビュースポット」です。

ここはアオウミガメたちにとっての餌場で、満潮時になるとリーフの浅瀬に生えた海藻を食べにやってきます。特に海藻が豊富な2~6月にかけては、多いときで30頭も集まるとか。

この無料の双眼鏡で今日は何頭出会えるか数えてみましょう。

Photo by Mayumi Kawai

といいつつ、筆者が訪れた時間帯はたまたま干潮で、あいにくアオウミガメには出会えませんでした。しかし、この海藻の緑と透き通る青のグラデーションに思わず息を呑みました。

潮が引いているからこそ出会えた絶景。何だか地球を眺めているようなふしぎな感覚……。太陽の光が差し込めば、さらに絶景度が増しそうですね。

集落にまさかのジャングルと地下河川「住吉暗川」

Photo by Mayumi Kawai

島南東部に位置する住吉集落のただ中に突如現れる熱帯ジャングル。異界への入口にも見えるこのふしぎな場所は「住吉暗川(すみよしくらごう)」、つまり地下河川が流れる水汲み場なのです。

Photo by Mayumi Kawai

急勾配の坂を50メートルほど下ると、目の前に現れたのは透明な地下河川。

川がほとんどない沖永良部の島民にとってここは昔から貴重な水源であり、生活用水の水汲み場でした。簡易水道が整備された昭和38年頃まで、人々はバケツを担いで何往復も水を運んだそうです。それはもう過酷で、時に人は病に倒れたほど……。

当時の人々の生活文化を色濃くあらわす貴重な財産として、鹿児島県の天然記念物に指定されています。

Photo by Mayumi Kawai

“暗い川”というだけあって、灯りを消した暗川の中は恐ろしいほどの真っ暗闇。

しかし、ふと振り返るとそこには陽の光が降り注ぐ神々しい光景があって、何だか思わず手を合わせたくなりました。

奄美十景の一つ「田皆岬」で夕日の絶景を

Photo by おきのえらぶ島観光協会

島北西端に突き出した「田皆岬(たみなみさき)」。風雨にさらされ、黒潮に削りとられた珊瑚石灰岩の断崖絶壁の高さは最大で51メートルもあります。その断崖の上は緑の芝に覆われ、荒々しさと雄大さを兼ね備えた、奄美十景の一つに数えられる島内屈指の景勝地です。

Photo by Mayumi Kawai

夕日の景勝地でもある田皆岬。岬の灯台から遊歩道を西へ進むと、やがてむき出しのカルスト地形の台地が広がります。

そこにたたずむ一つのアーチ型の巨岩。それに夕日を重ねると……なんともフォトジェニックな光景に。

雲が晴れて太陽が顔を出していれば、また違った絶景が生まれたかもしれません。

Photo by Mayumi Kawai

田皆岬に広がる丘陵地帯で草をはむヤギの群れ。美しい夕日とのどかな動物たちの姿、その平和な光景に何だか心癒やされました。

旅は発見の連続!自分だけの絶景を探してみよう

Photo by Mayumi Kawai

沖永良部島では、行くところ行くところ、なぜか放し飼いのヤギにバッタリ出くわすことが多かった印象。そんなほっこりする出会いも島旅ならでは。

筆者はレンタバイクを使って島内を回ってみましたが、小回りのきく軽自動車のレンタカーやレンタサイクルもおすすめです。

ゆったりした島時間の中、さまざまな魅力が詰まった沖永良部島で、ぜひ地図を片手に、自分だけの絶景を探してみてはいかがでしょうか。

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