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遠出できなくても楽しめる!身近な生物と触れ合うことで子どもの好奇心を育てよう

  • 2021.9.4

コロナ禍で旅行や帰省を控える家庭の多い夏休み。さらに感染拡大により夏休みの延長が決まっている自治体もあり、日々の過ごし方に悩む方も多いかもしれません。

遠出はしにくいので、近場で生き物と触れ合ってみるのはいかがでしょうか。幼いうちに生き物とたくさん触れ合うことには様々なメリットがあります。生き物に触れるメリットや、出掛ける際の注意点を見ていきましょう。

子どもの情緒を育む「動物介在教育」

生き物と触れることは、子どもにとってさまざまなメリットがあります。そのため「動物介在教育」として教科のプログラムに取り入れる学校が最近増えているほどです。どういう教育で、どんなメリットがあるのかを見てみましょう。

「動物介在教育」は、動物に触れることで、子どもの精神面や学習面で好影響を与えることを目的とした活動のことを言います。この教育のために校内で生き物を飼育することもありますが、動物介在教育を推進している団体や動物病院・専門学校などが定期的に訪問し、子どもたちに動物と触れ合う機会を提供することもあります。

活動内容は、単に触れ合うだけではなく、引きこもりや発達障害の子どもに寄り添う活動や、子どもが犬に対して読み聞かせを行う読書犬としての活動などがあります。生き物と触れ合う機会から、命の尊さを学んだ上に、訓練士などの動物と関わる仕事があることを知り将来の職業選択肢を広げる機会を得ることにもなります。

子どもの頃から動物と触れ合うと、優しく愛情深い人に育つと言われています。人間の脳は、社会化期と呼ばれるさまざまなことに慣れる能力を得る時期がありますが、それは10歳頃までに終わってしまうと言われています。脳や心に大きく影響を与えるこの10歳頃までに動物と一緒に過ごす機会を持つことは、教育に効果的です。

一番身近なのはペットを飼うことでしょう。特に犬は、動物介在教育に適した動物であると欧米などの研究で発表されています。言葉を話さないながらコミュニケーションを取ることで絆を築きやすく、遊んだり運動したりすることで心の発達を促すのに適しているのです。

撫でる、そっと抱っこするなど優しい気持ちで接することで触れ合い方を学べますし、ペットの成長やいつか訪れる死を通じて命の大切さを学ぶ機会にもなるでしょう。同様に猫も人気の高いペットです。他にも、うさぎ、モルモット、ハムスター、インコ、魚、カメなど。家の事情で犬や猫を飼えない場合でも飼うことのできる生き物はいます。

幼い頃から生き物と触れ合う経験をしていると、思いやりの心が芽生えたり、学習意欲が向上したりと、脳や心に良い効果があると言われています。
例えば、アゲハチョウが卵から幼虫、サナギとなり成虫になるまでを観察すると、自然科学への興味や好奇心がわいてくるかもしれません。生き物にじかに触れる経験は、共感性や命をいとおしむ感情を育んでくれることが分かります。

身近な場所で生き物に触れ合おう

自宅で生き物を飼うことが良いと分かっていても、家庭の事情や環境で虫や魚であっても飼うことが出来ないという家庭は少なくないと思います。

コロナ禍で遠出がしにくい中、近場の水辺や公園などに出かけてみるのもよいでしょう。生き物に触れ合うことができる上に、その生物を調べて自由研究やその後の学習に結び付けられることができれば一石二鳥ですね。

夢中になって外で遊ぶこともできるので、時間の使い方に困っている親子にオススメです。小さな命を通じて命の大切さを知ると共に、自然を大切にする気持ちも生まれるでしょう。

まずは水生生物です。川などの水辺に行くと、水際、河原、森など様々な環境で成り立っていることに気付くでしょう。その繋がりが生き物の多様性を育んでいることを学ぶことができます。

自分で見つけたり捕ったりすることが難しいのであれば、自治体が主催する観察会がオススメです。生き物の探し方のコツや、捕まえる際の注意点、生態などを教わることが可能です。

魚だけではなくカニやカメ、へビ、カエルなど様々な生き物が棲んでいます。視野を広げて探してみましょう。網を下流側に置いたり底の泥をさらったりすると捕りやすくなりますし、石の裏や水草に隠れている生き物もいます。

水生生物は普段触れる機会が少ないので、気軽に非日常を感じることができます。写真を撮っておいて、博物館や自宅に戻った際に図鑑などで調べてみると興味が広がり学習につなげることも可能です。

もっと身近な生物は昆虫でしょう。夏はたくさんの種類が活発に動く季節です。セミやバッタ、カマキリ、カブトムシなども見つかるかもしれません。草むらでは外側から網で探り、虫が飛び出したところを捕まえます。網の部分が長い物を使うと、逃がしにくくなります。鳴き声を手掛かりに追うのも手でしょう。昆虫の模様や形を比べて見極められるようになると、観察を楽しいと感じられるでしょう。

捕った生き物を持ち帰って飼育すれば、どんな動きをするのか、何を食べるのか、どんな変化(成長)があるか、死ぬとどうなるか、など詳しく知ることができ、生物を身近に感じることができます。それを記録すれば立派な研究になるでしょう。

飼育するのであれば、最後まで責任を持つことを親子で話し合っておく必要があります。その場の興味だけで持ち帰ることがないようにしましょう。どうしても飼えなくなった場合は、必ず元の場所に放し生態系を壊さないようにすることも大切です。

生物を探しに行く際の注意点

生物を探しに行く場合は、いくつか注意点があります。どんなことに気を付ければ良いのでしょうか。

・川の水位は子どもの膝より下

水の中では思っている以上に動きが制限されます。予想しないところで水かさが増すかもしれません。水位は膝より下の場所で、天候の変化にも注視しておきましょう。

・流れが速いところは避ける

流れのほとんどない、穏やかな場所を選びましょう。

・川の中では水中用の靴を履く

川底の石などを踏んでケガをしないように靴を履きます。長靴ではすぐに水が入ってきますし、サンダルはつま先など肌が露出する部分が多いので避けましょう。転倒防止のため、川の中で走らないことも大切です。

・熱中症対策を行う

この時期気を付けているとは思いますが、夢中になると水分を取ることを忘れがちです。さらに水辺では水面からの反射熱などで自分が思う以上に水分が失われている可能性があります。水分・塩分の補給と共に、適度な休憩を取りましょう。

・マダニがいる恐れのある場所では服装にも気を付ける

基本は長そで、長ズボンです。ジーンズは濡れると重くなり乾きにくいので、川には不向きです。熱中症対策でもありますが、子どもは首元から熱を吸収しやすいので首元まで隠れるタイプの帽子やタオルなどを用意しましょう。

水辺は特に気を付ける点が多いですが、ちょっとした森や山であっても昆虫に夢中になり足元がおろそかになる可能性があります。行ってよい範囲をあらかじめ伝えておき、常に目を離さないようにしましょう。

数年前、息子の通うサイエンス教室で全員にヤドカリが渡され飼ってみました。飼い方が分からなかったので色々調べ、雑食であるため「これは食べるかな?どうかな?」と言いながら餌をあげて好物も分かるようになりました。

思っていた以上に可愛く、死んでしまった時は私も悲しく感じましたが、息子は泣き止むことができないほどショックだったようです。お墓を作ってあげることで気持ちが落ち着き、命の大事さ、尊さを学んでくれたのではないかと感じます。

他にも息子が夫と海に行く時は魚やカニを捕り、観察後海に放しますが帰宅してから名前や種類を調べていました。飼ってみると愛着もわきますが、世話も大変なので必ずしもできるとは限りません。しかし、自然に出向いて生き物に触れることはできるでしょう。

生き物を観察し生態を知ることは、新たな興味につながる可能性もありますし思わぬ発見があるかもしれません。そこから親子の会話を広げましょう。

幼児自然教育の調査では、大人が飼育ケースの昆虫の特徴を説明すると子どもは一人になっても観察を続けましたが、説明なしで見せるだけだとすぐに興味を失ったとあります。親が声掛けをしながら、一緒に楽しみましょう。遠出のできない今だからこそ、身近にも様々な生き物がいることに気付ける機会になるはずです。

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