SHOCK EYEが教える「夫婦円満」「運命の相手の見つけ方」

人生には「自分と正反対の存在」が必要

乃木神社には乃木大将の妻、静子夫人も祭られている。ともに明治天皇に殉じるまでの30年間、夫である乃木大将に内助の功を尽くしたことから、二人は「夫婦和合」の神様として親しまれている。

内助の功という言葉で思い出したこと。先日、僕の著書『強運思考』を読んだ人からこんなことを言われた。「SHOCK EYEさんにとって、奥様って一番身近な神社みたいな存在ですよね」と。

言われてみれば、確かにそう。煮詰まった頭をクールダウンさせてくれるって点ではまさに神社と一緒だ。わりといつも冷静で、いつも何かに夢中になっている僕のことは見守りつつ、でもそれがワケわかんない方向に暴走しそうな時は「ちょっと待った」とストップをかけてくれる存在。僕にとって一番のパワースポットかもれない。

僕自身、彼女を自分の中の「基準」にして、そこからは逸脱しないようにしているところもある。ただしそれは、基準の通りに生きるという意味じゃない。それじゃ自分自身もつまらないし、たぶんミラクルも起きないから。

僕の人生に起こった一番のミラクルといえば、ミュージシャンとしてデビューできたこと。僕はデビュー前、当時まだ彼女だった奥さんと「26歳でデビューできなかったら音楽をやめる」という約束をした。彼女の本音としては「音楽で成功するとは思ってなかった」らしい。でもこの約束があったから僕は音楽に全力を注げたし、そのおかげで今がある。人生って本当にどうなるか分からない。

円満の秘訣は、相手の好きなものに敬意を持つこと

現実を無視して生きてくことはできないけど、かといって希望がなくちゃ生きる意味さえ見いだせない。人間は誰もがロマンチストとリアリストの両方の部分を持っている。そしてどちらかというとロマンチストの僕は、どちらかといえばリアリストの彼女のおかげでロマンとリアルの両方を行ったり来たりしながら生きているんだと思う。

夫婦じゃなくてもいい。友人でもなんでも、こういう存在って人生ではすごく重要だ。好きなことに突っ走りがちな僕にとって奥さんがストッパー役になってくれる一方、リアリストの彼女は「本当に大丈夫かな」と慎重になりすぎるところがある。でも、そんな彼女が「これはいいと思う！」と言ったら、それはうまくいくフラグ。ロマンチストとリアリスト、二つの視点から見て「いい」ということだからだ。もし本当に「運命の相手」というものがあるとしたら、こういう存在のことを言うんだと思う。

じゃあ運命の相手を得るにはどうすればいいか。まずは、相手の好きなもの、大事にしているものに敬意を持つこと。それがつねに感じられる関係でいること。

実際、僕と奥さんの興味の対象はまったく違う。奥さんは神社に全く興味がないし、僕も彼女の好きなものに対してはそんな感じ。相手と同じものを好きになる必要はない。それぞれ好きなことがあるのはいいことだしね。ただそれでもやっぱり二人の間に何か交わるもの、共通する部分があるからこそ一緒にいるんだと思う。せっかく出会えた相手なんだから、その気持ちを一番に大事にすることが大切じゃないかな。

＜column＞雷から社殿と人々を守った「雷神木」

社殿向かって左手にある楠の大木。昭和45年、年に一度の例祭の前夜祭が行われている最中にこの木に雷が落ちた。その衝撃で長さ3メートルもの破片が飛んだものの社殿に当たることはなく、誰もいない場所に落ちたおかげで境内にいた人々にも怪我はなかったそうだ。身代わりになってくれたうえ、雷の直撃を受けたにもかかわらず今も生きているんだから、まさにご神木としか言いようがない。間近で見ると、そのパワーに圧倒されるよ。

＜Data＞
今回、参拝したのは……

【乃木神社】
東京都港区赤坂8-11-27
HP：https://nogijinja.or.jp/
ご祭神：乃木希典（のぎまれすけ）、乃木静子（のぎしずこ）

【SHOCK EYEプロフィール】
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNとともに「湘南乃風」を結成、2003年デビュー。2011年にはポルノグラフィティの新藤晴一らとTHE 野党を結成。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』（ともに講談社）がある。インスタグラム上で、Shrinegramという、オンラインでの会員限定コンテンツも人気。新刊『SHOCK EYEの強運思考』が絶賛発売中！
Instagram：@shockeye_official
Twitter：＠SHOCK_EYE_

撮影／大坪尚人（弊社写真部） スタイリング／渕上カン ヘアメイク／大島千穂 取材・文／山崎恵 企画／黒田剛